松崎しげるも登場!HEY-SMITH、G-FREAKら「SUMMER CAMP」で熱演

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2016.5.18
G-FREAK FACTORY(撮影:半田安政[showcase])

G-FREAK FACTORY(撮影:半田安政[showcase])

ライブイベント「SUMMER CAMP 2016」が5月14日に東京・お台場野外特設会場にて開催された。

「SUMMER CAMP」は2000年から2006年まで毎年夏に各地のライブハウスで行われていたイベント。2013年に神奈川・CLUB CITTA'にて復活し、今年は昨年に引き続き野外での開催となった。当日はBLUE STAGEとRED STAGEの2つのステージで、サプライズゲスト含め全15組のアーティストが熱演を繰り広げた。

トップバッターを務めたのは10:00にBLUE STAGEに登場したdustbox。彼らは「目覚まし代わりにやります!」と挨拶し、「Sun whitch never sets」「Tomorrow」といったメロディアスなナンバーを届けていく。また笑顔でモッシュやクラウドサーフを繰り返すファンを見て、メンバーは「朝から最高じゃねえか!」とうれしそうに声を上げていた。続くGOOD4NOTHINGは「夏が来たぞー!」「ええ天気やなあ」と気持ちよさそうに空を見上げて、疾走感あふれるパンクチューンを繰り出していく。MCではTHE→CHINA WIFE MOTORSとの共同イベント「SAKAI MEETING 2016」を今年初めて野外で開催することになったことからメンバーが「『SUMMER CAMP』は見習うべき先輩だと思ってます。今日もいろいろなアドバイスをもらっています」とイベントへのリスペクトを表した。

My Hair is Badはこの日の最年少バンド。椎木知仁(G, Vo)は「午前中に僕らが最高のライブをしたところで、たくさんの先輩バンドよりいいライブをするなんて、そんなことはありえない。だけど1つだけ言いたいことがある。ありえねえことを起こすのがロックバンドなんだ。ありえねえことを起こしに来ました!」「やっちまおうぜ、下克上」と噛みつくように叫び、「夏が過ぎてく」「真赤」などを畳みかけていった。続くVVORLDはこの日唯一のハードコアバンド。彼らは「Music mafia」「Living Hemp」といった楽曲で昼間のお台場に轟音を響かせていく。彼らの熱演に応えるように、ファンはフロアを激しく暴れ回った。

「10年以上前から『SUMMER CAMP』に遊びに来ている」というHEY-SMITHの猪狩秀平(G, Vo)は、「バンド続けててよかった」「遊び方全部教えたる!」と「SUMMER CAMP」初出演の喜びをあらわにする。新曲「Dandadan」が披露されると観客はスカダンスで応え、猪狩の「愛する『SUMMER CAMP』へ」という言葉に続き披露された「The First Love Song」では会場全体が声を合わせた。野外でライブをするとたいてい雨が降るというlocofrank。3人は晴天の下に、笑顔で登場すると「野外で俺たちを呼ぶとはすごい勇気だと思います」と自虐的に話しながらも、うれしそうに楽曲を連投。全10曲を一気に駆け抜けた。

bachoは「俺たちがbacho!」と声を上げ「これでいいのだ」でライブをスタートさせる。北畑欽也(Vo, G)が拳を握りしめたり、声を張り上げたりしながら熱唱すると、ファンも拳を突き上げて応戦。さらにバンドの演奏にあわせて何度もオーディエンスは大声で合唱していた。「適当に気持ちよくなって帰ってください」とメッセージを送ったSHANKは、雄叫びをあげたり変顔をしてみせたりと、庵原将平(Vo, B)から「取り乱しました」との言葉が上がるほどハイテンションでライブを進行。10曲を終えると時間が余ったことを告げ、急遽「Restart」をセットリストに加えてオーディエンスを喜ばせた。セッティングが早く終わったSTOMPIN' BIRDは、グッズをかけたジャンケン大会を突如開催して、ライブ前から場内を沸かせる。ライブが始まるとYASU(B, Vo)が「ここを横須賀かぼちゃ屋にします!」と地元のライブハウスの名前を挙げ、バンドは「I Love Me」「Wild Ride」といった楽曲を連投。小さなライブハウスさながらの盛り上がりを生み出した。

STOMPIN' BIRDのアクトが終わると、次のKEMURIまでの間にサプライズゲストとして松崎しげるが登場。昨年に引き続き2年連続の「SUMMER CAMP」サプライズ出演となった松崎は「2回出られてうれしい」と白い歯をのぞかせる。彼は「It Don't Mean A Thing」で高らかな歌声を聴かせ、「愛のボラーレ」ではオーディエンスを踊らせる。ラストナンバー「愛のメモリー」では興奮したファンがモッシュやクラウドサーフを繰り返し、その様子を喜んだ松崎は「飛べ!」とクラウドサーフを煽り、場内を熱狂に包んだ。KEMURIは「松崎さんのあとにライブをやることはなかなかないからね」と貴重な出番について触れつつ、「PMA (Positive mental Attitude)」「HATE」といったスカパンクチューンを繰り出していく。終始、真摯な言葉を重ねていた伊藤ふみお(Vo)が最後に「自分たちがよいと思う音楽をこれからも続けていきたい」と決意を述べ、バンドは「白いばら」でステージをあとにした。

HAWAIIAN6は「MAGIC」「LIGHT AND SHADOW」と序盤からキラーチューンの応酬で観客を喜ばせる。ラストナンバー「RAINBOW, RAINBOW」ではフロアにいくつもサークルモッシュができ、場内はハッピーな空気に包まれた。「SUMMER CAMP」初登場となるSiMはMAH(Vo)が同イベントについて「ライブハウスシーンをずっと見続けてる人たちが主催してきたフェス。すごくリスペクトしてるし、ずっと出たかった」と思いを伝える。バンドはミディアムチューン「Life is Beautiful」も織り交ぜ、緩急つけたセットリストでファンを魅了した。

BLUE STAGEのトリを務めたのはOVER ARM THROW。彼らはBLUE STAGEのトリであることについて「愛のある順番」だとうれしそうに言い、盛大なシンガロングが発生した「Thanks」、菊池信也(Vo, G)が拳を握りしめて歌唱した「MUSIC」などを続けていく。終盤には鈴野洋平(B, Cho)が「生きれてばつらいこともたくさんあるから、夏の間に楽しいことを増やして、どうか自分の力で楽しんでね」と観客にメッセージを送り、RED STAGEを締めくくるG-FREAK FACTORYへバトンを渡した。

すっかり暗くなった会場に登場したG-FREAK FACTORYは茂木洋晃(Vo)が「大トリは群馬、G-FREAK FACTORY!」と力強く叫び、コール&レスポンスなどで場内の一体感を生み出していく。「Too oLD To KNoW」の演奏前には「俺たちは知らなすぎでした。が、今度はいろんなものを手に入れて知りすぎました」と現代社会について疑問を投げかける場面も。茂木の言葉と、バンドの精緻なプレイでメッセージ性の強いライブを進行したのち、ゆったりとした「EVEN」でフィニッシュ。観客の歌声が夜のお台場に広がり、大団円のうちにイベントの幕は下りた。

 

音楽ナタリー
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