JUJU 感動と興奮の3時間にわたるステージ、一夜限りの『スナックJUJU』オープンも発表

2016.7.11
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JUJU 撮影=Kayoko Yamamoto

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JUJU HALL TOUR 2016 -WHAT YOU WANT-
2016.7.1(FRI)東京国際フォーラム ホールA

昨年末に、泣きのバラードはもちろん、アップテンポのダンスチューンなどバラエティ豊かな楽曲を収録し話題を呼んだアルバム『WHAT YOU WANT』をリリースしたJUJU。4月からは、それを携えた全国ツアー『JUJU HALL TOUR 2016 -WHAT YOU WANT-』を敢行。全国37公演を行い、延べ10万人を動員した。今回は、7月1日(金)の東京国際フォーラム ホールA公演の様子をレポートする。

JUJU 撮影=Kayoko Yamamoto

男女問わず幅広い世代の観客で埋め尽くされた会場、ステージ上のスクリーンに彼女が「Tell me, what you want?(教えて、何が欲しいのか、を。)」と問いかける映像が流れると、ショーがスタートする。パープルのライトに照らされ、レースとスパンコールをあしらった衣装に身をまとい登場した彼女。まずは、最新作に収録のアップテンポなナンバーを次々と披露し、観客は総立ち状態に。これまでの彼女は妖艶でどこか影のある大人の女性という印象が強かったが、それだけじゃないアグレッシブな一面がうかがえるものだった。

JUJU 撮影=Kayoko Yamamoto

そんな楽曲の数々で会場の空気を熱くさせた後、MCで観客と絶妙なトークを展開しながら、和やかな雰囲気にした彼女。「成長すると“大人げないから”とブレーキをかけて、人生をはしゃぐとか、楽しむことをためらってしまうことがあって。でも、本当は大人ってもっと欲望に忠実であるべきだと思うんです。今回のツアーでは欲にちなんだ楽曲を披露します。きっと終わる頃には、自分が欲する何かが見つかるのではないでしょうか?」と語り、続いて「哀しくて苦しいんだけど、“ままならない欲”を歌います」と、2011年にリリースされ思い通りにいかない恋愛に区切りをつける心境を綴って大ヒットしたシングル「この夜を止めてよ」などをパフォーマンス。観客それぞれが、彼女の歌声に自身の“ままならない”恋愛や人生経験を重ねて、陶酔しながら聴き入っているような様子だった。その後のJUJU の衣装チェンジの間にスクリーンで流れた、今回のツアーで披露できなかった「Distance」「Sign」や「ただいま」などのインスト・ヴァージョンの生演奏をバックに、これまでのMVで展開されたドラマの数々のダイジェスト映像も、涙腺を刺激するものがあった。

JUJU 撮影=Kayoko Yamamoto

ステージ後半では、こちらも彼女の名曲のひとつであり、現在はさまざまなミュージシャンからカバーーされている2009年発表のシングル「やさしさで溢れるように」を、アコースティック・バージョンで披露。サビの部分では、観客にマイクを向け、デュエットのような雰囲気に。さらに、クライマックスではシングル「PLAYBACK」や「What You Want」など、最新作にも収録されたダンス・チューンをパフォーマンス。サビの部分では、バックダンサー、バンドメンバーはもちろん、観客も全員が(JUJUが何も言わなくても)息の合ったパーフェクトな振りをし、会場に一体感が生まれた。日常でおさえつけている欲望を、ここですべて発散させているような表情を浮かべながら、楽しんでいる人々が多かった気がする。

だが、会場の欲望(熱狂)はそこで頂点を迎えた訳ではない。アンコール前には今年10月10日「JUJUの日」にスナックのママになることを宣言。一夜限りの『スナックJUJU』を国立代々木競技場 第一体育館でオープンし、多数の歌謡曲を熱唱することを発表したのだ。そして挨拶がわりに、アン・ルイスが1984年に発表した「六本木心中」を激しくカバー。このパフォーマンスを観ていると、今年のJUJUの日はとんでもない熱狂的なステージになりそうな予感がしてきた。

JUJU 撮影=Kayoko Yamamoto

また、他にも今年3月にリリースした本人初の洋楽カバーベストアルバム『TIMELESS』から、ベットミドラーの「The Rose」とフランキー・ヴァリの「Can't Take My Eyes Off Of You(君の瞳に恋してる)」を披露。さらに、彼女のターニングポイントとなった楽曲という2007年発表のシングル「奇跡を望むなら…」と、2012年にシングルリリースされたが実はブレイクする前から大切に歌い続けてきた名曲「ありがとう」も熱唱。今年8月でメジャーデビュー12周年を迎える彼女、決して順風満帆とは言えない歩みであったが、現在では多くの人々と音楽を通じて心を通わせることができる喜びが、最後には伝わってきた。感動と興奮の3時間にわたるステージだったと思う。

このステージの様子は、7月24日21時~WOWOWにてオンエアが決定。見逃した人はもちろん、現場で体感した人も要チェックだ。

撮影=Kayoko Yamamoto レポート・文=松永尚久


 
ライブ情報
-ジュジュ苑スペシャル- スナックJUJU
2016/10/10 国立代々木競技場 第一体育館

JUJU JAZZ LIVE 2016 with TAKUYA KURODA QUINTET from NY
2016/08/09 BLUE NOTE TOKYO
2016/08/10 BLUE NOTE TOKYO
2016/08/11 BLUE NOTE TOKYO
2016/08/13 BLUE NOTE TOKYO
2016/08/14 BLUE NOTE TOKYO
2016/08/15 BLUE NOTE TOKYO

 

 

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