和楽器バンド、初のアメリカ西海岸ツアーで鳴りやまない「Wagakki!」コール

和楽器バンドは今年3月に初のニューヨーク公演を行い、日本の伝統芸能とロックを融合させたパフォーマンスでニューヨーカーを熱狂させた。海外進出に向けて確かな手応えを掴んだ彼らは、現地時間7月12日から16日にかけて、『WagakkiBand 1st US tour 衝撃 -DEEP IMPACT-』と題した西海岸ツアーをロサンゼルス、サンディエゴ、そしてサンフランシスコで開催した。ロサンゼルスでの公演は2015年7月以来2度目となったが、サンディエゴ、サンフランシスコでのパフォーマンスは初めて。

最終日の会場はサンフランシスコのThe Fillmore。The Fillmoreはプリンス、ジミ・ヘンドリックス、レディオヘッドといった伝説的なアーティストたちがステージを踏んだ、サンフランシスコ音楽史の重要な一部である。にも関わらず、和楽器バンド初のサンフランシスコ公演では、会場の外には開場前から長蛇の列ができていた。

開演直前になると会場はひときわ大歓声に包まれた。その声に呼び込まれる形でメンバーがステージに登場し、「Strong Fate」でライブがスタート。鈴華ゆう子(Vo)が「What？ s up San Francisco! We are WaggakiBand! This is our first time in San Francisco.Very excited.Hope you enjoy our show!」と英語で挨拶し、続けて疾走感あふれる「Valkyrie-戦乙女-」や「反撃の刃」で畳み掛け、オープニングから会場内のボルテージは一気に上げていった。

ライブ中盤で、鈴華が「My style of singing is called Shigin. I want to do a special Shigin play for you tonight.」と詩吟を披露すると、言葉の壁を越えて心に響いたかのように歓声が上がる。その後も、和楽器バンドならではの日本の伝統芸能・剣舞や、ドラムと和太鼓が掛け合う“和太鼓&ドラムバトル”といった演出など、多彩な魅力で会場内を和楽器色に染め上げていった。

本編ラストの「戦-ikusa-」を歌い終え和楽器バンドがステージを去ると、会場では「Wagakki! Wagakki!」と和楽器コールが沸き起こった。すると、それに応えるように再びメンバーがステージに登場。「Wagakkiを世界共通言語に」という彼らの思いがカタチになった瞬間だった。アンコールでは、和楽器バンドが日本のリズム“三本締め”をレクチャー。”SANBONJIME”で会場が一体になると、そのまま新曲「起死回生」、続けて「千本桜」を披露。鈴華は「Thank you so much! ありがとう!」と笑顔で伝え、ステージに幕を下した。

終演後、初めて彼らのパフォーマンスを体感したオーディエンスは、口々に「Each of them got a special talent and their performance is amazing. Can’t wait the next tour!」と絶賛の嵐。『WagakkiBand 1st US tour 衝撃 -DEEP IMPACT-』はその名の通り、”DEEP IMPACT”を残したに違いない。