内田彩、熱狂のツアーファイナル! 9000人の歓声につつまれ日本武道館を激震させた3時間をレポート
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内田彩 撮影=草刈雅之
AYA UCHIDA Complete LIVE ~COLORS~ 2016.8.13(Sat) 日本武道館
2014年11月にアーティストデビューを果たした内田彩が、全国ツアー『AYA UCHIDA Complete LIVE ~COLORS~』のファイナル公演を日本武道館で開催した。μ’sのメンバーとして活躍し、一躍有名になった彼女が、9000人のファンを圧巻させるパフォーマンスを披露、ソロアーティストとして最高のステージングを描き切った。持ち歌の34曲すべてを歌い、3時間のソロライブを大成功に収めた彼女のパフォーマンスに迫った。
全国ツアーのファイナルを飾る日本武道館での開催。オープニングナンバーを飾ったのは「妄想ストーリーテラー」だった。センターステージに姿を見せた内田は白い衣装を身にまとい、妖精をイメージしたかのような羽を付けて会場いっぱいに歌声を響かせる。静かな雰囲気ではじまったかと思ったが、2曲目から一転。メインステージを隠していた白幕が取り払われ、EDM調の「Floating Heart」が流れて場内の熱気を一気に上昇させた。「内田彩のライブへようこそ!」と、内田が太陽のようなまぶしい笑顔でファンに呼びかけると、武道館を震わせるかのようなファンの叫び声が響き渡る。これほど序盤から熱いライブを体感したことはない。スタートにも関わらず、終了間際の盛り上がりを見せつけた演出に、思わず鳥肌が立ってしまったのは不思議なことではないだろう。
内田彩 撮影=草刈雅之
可愛さ満点の笑顔を持つ彼女からは想像できないハイテンションなリズムでオーディエンスをあおっていく。そのままフルスロットルでライブを盛り上げていくのかと思いきや、ポップナンバーの「Party Hour Surprise!」で持ち前のキュートさをアピールする。はにかむ笑顔でファンの心を鷲づかみ、見る者を惹き込ませていく様子に、思わず見入ってしまう。続けて「スニーカーフューチャーガール」、「泣きべそパンダはどこへ行った」、「キックとパンチどっちがいい?」とユニークなキラーチューンが放たれた。途中、ステージの上手と下手をスキップで行き来したり、パンダのパペットを右手につけたり、パンチやキックを披露したりするなど、他のアーティストライブではなかなかお目にかかることが出来ないステージングで繋いでいく。ここまで通して見て行くと、喜怒哀楽を表現した“感情”をテーマにしていることがわかった。そう、彼女の一挙手一投足がファンの楽しみたいという想いをくすぐっていく。だからこそ、割れんばかりの大歓声が静まることなくいつまでも武道館に鳴り響いたのだと思う。
内田彩 撮影=草刈雅之
MCを挟み、ファンと作り上げるライブは勢いを増していく。「Let it shine」「オレンジ」「Sweet Rain」「最後の花火」と爽快なアッパーチューンの楽曲を続けざまに歌い上げていった。これら4曲のコンセプトは“夏”。内田はひまわりを手に持ち嬉しさをアピールしたり、ファンのかざすサイリウムの色に合わせて乙女心を表現したりする。オレンジは片思い、ブルーは待ち人への切ない思い、そしてレッドは恋心を醸し出していた。数々の曲で観客の鼓膜を揺らす彼女だが、驚いたことにまだシングルをリリースしていないとMCで告白。1年半前にソロアーティストとしてデビューし、4枚のアルバムを発売し、そして、そのまま武道館でワンマンライブを敢行するという偉業を成し遂げた内田。そのコメントに驚きの声を上げるオーディエンスだが、きっと1番驚いたのは彼女だ。奇想天外とも言える展開に、内田の潜在的な歌手としての才能を感じてしまう。そんな驚きと楽しさを与えてくれるのも、彼女のライブの醍醐味なのだ。
内田彩 撮影=草刈雅之
「歌を通してみんなと繋がっていきたい」と2度目のMCで口にした内田からは、自身のアーティスト活動に対する考えが伝わってくる。自ら楽しそうに歌う光景にファンも一糸乱れぬコール&レスポンスで応える、ステージにはまるで夏フェスを感じさせるような熱さがあった。かと思いきや、持ち前のラブリーなボイスで魅了する彼女からは、一人の女性としての色気も感じさせてくれる。その中でも、印象深かったのが彼女の“笑顔”だ。いつでも、どんなときでも、笑いを絶やさず、涙を見せない姿からはプロとしての気概を感じ取ることができる。役者でもあり、演者でもあり、アーティストでもある彼女が紡ぎだす音楽からは、みんなを盛り上げる“楽しさ”をつかみ取ることが出来る。
内田彩 撮影=草刈雅之
その後、バンドメンバーを紹介し、一気にラストスパートへ突入する。バンドグルーヴと共に作り出す楽曲の連発に、オーディエンスのテンションは高みへと上っていく。「Growing Going」では花柄のライトグリーンのワンピースに衣装チェンジ。内田の歌声に、客席全員がタオルを回し、熱狂の渦を生み出した。勢いを落とすことなく、トロッコに乗った内田がオーディエンスの近くへ行き「ドーナッツ」を爽快な面持ちで歌う。続けざまに「Go! My Cruising!」「Blooming!」と立て続けにバンドサウンドに合わせて歌声を乗せていく。「日本武道館に笑顔の花を咲かせて!」と、内田が叫ぶと、ファンが一致団結したかのように最高の笑顔を向ける。
ツアーファイナルを日本武道館という大舞台で開催し、観客を大熱狂の渦に巻き込んだ。彼女の歌からは“楽しさ”と“笑顔”、そして“感謝”の3つが伝わってくる。武道館まで繋いでくれた関係者、自分の活動に協力してくれるスタッフ、そして何よりも応援してくれるファンの人たちへの想い。すべての人たちに向けたメッセージを歌で届けてくれた。今後、アーティスト・内田彩がいったいどのような“笑顔”でオーディエンスを活気づけてくれるのか、ますます目が離せなくなる。
M1. 妄想ストーリーテラー
M2. Floating Heart
M3. Party Hour Surprise!
M4. スニーカーフューチャーガール
M5. 泣きべそパンダはどこへ行った
M6. キックとパンチどっちがいい?
M7. Let it shine
M8. オレンジ
M9. Sweet Rain
M10. 最後の花火
M11. ONE WAY
M12. afraid...
M13. シリアス
M14. Like a Bird
M15. MELODY
M16. ハルカカナタ
M17. Daydream
M18. ピンク・マゼンダ
M19. いざゆけ! ペガサス号
M20. color station
M21. Merry Go
M22. リードを外して
M23. 笑わないで
M24. Sweet Dreamer
M25. Ruby eclipse
M26. 絶望アンバランス
M27. キリステロ
M28. Growing Going
M29. ドーナツ
M30. Go! My Cruising!
M31. Blooming!
M32. Breezin'
M33. アップルミント
M34. with you