秋元才加「稽古を経て私生活も煮詰まった」 役者の力量が全てを左右する会話劇『夜が私を待っている』
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心理サスペンス劇の決定版『夜が私を待っている~ナイト・マスト・フォール~』が10月15日(土)から紀伊國屋サザンシアターTAKASHIMAYAにて上演される。初日の前日となる14日(金)、同劇場にて公開稽古が催され、入江甚儀、秋元才加、前田美波里と、演出の河原雅彦が囲み会見に登場した。
謎の青年ダンを演じる入江は、「やるしかないです。今までの経験を0に戻して臨む気持ちで毎日やってきました。教えてもらったこととにかくやる、それがダンという役に繋がれば。この役を23歳でやれる人ってそうそういないと思うんです。なかなか本当にないチャンスだと思っています。元は作者(エムリン・ウィリアムズ)がダンの役をやったそうですね。楽しんで演じられたら」と意気込む。
「心理サスペンスということで、いろいろな恐怖に繋がっていくんですが、ドキドキやわくわくをいい意味で明日の初日にお客様にお伝えできたら」と語る秋元は、「(秋元が演じる)オリヴィアはふつふつと煮詰まった田舎の片隅で日々の生活をしているが、深層心理の奥では刺激を求めている人。誰にでも共感できるものを持っていると思う。(稽古を経て)私生活も煮詰まってきて、知らない間に観葉植物を買い込んだり、動物の画像をずっと見ていたりしていた。それもオリヴィアに反映できる要素なのかな」とコメント。
前田は「年齢が年齢なのでご迷惑をかけないように最後までやり遂げたい」と謙遜すると、若手二人が「いやいやいや」と前田に返していた。
河原の演出指導は厳しかったのか?という質問が飛ぶと「そんなことないと思います」と河原本人が笑いながら三人をけん制。すると前田が「きめ細かくて、しつこくて、そこがまた良くて」とベテランの余裕をみせる。
秋元も「すごく具体的な演出で。でも私自身に任せてくださることもあった。こういったお芝居の作り方は初めてだった。私の考えを尊重してくれて、自由にやらせていただけたのがありがたかった」と振り返る。
入江は「演出を受けることで役がどんどん生きてくる。自分が気づけないことが多くて毎日悔しくて、でも勉強になってハッとすることが多かった」とかみしめるように語っていた。
「血がどばーっとか出るとか、大きなしかけがある訳ではなく、俳優さんの張りつめたお芝居だけで見せていく、ストイックな作品。役者さんがおもしろければそれで成立する」とプレッシャーのような言葉をかけると、すかさず秋元が「がんばりまーす!」と返しながら笑っていた。
■演出:河原雅彦
■翻訳:常田景子
■出演:
入江甚儀/秋元才加
明星真由美/久ヶ沢徹/岡部たかし/弘中麻紀/白勢未生
前田美波里
■日程:2016年10月15日(土)~10月30(日)
■会場:紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA
■日程:2016年11月12日(土)
■会場:仙台電力ホール