菅田将暉が主演作を「瘡蓋(かさぶた)」と表現した理由とは? 映画『溺れるナイフ』の大ヒット記念舞台あいさつ
-
ポスト -
シェア - 送る
11月12日、TOHOシネマズ渋谷にて映画『溺れるナイフ』の大ヒット記念舞台あいさつが行われ、同作にW主演した小松菜奈、菅田将暉が登壇した。
『溺れるナイフ』は累計発行部150万部以上を誇る、ジョージ朝倉原作の同名人気コミックの実写映画化作品。第24回日本映画プロフェッショナル大賞・新人監督賞を受賞した気鋭の若手・山戸結希監督がメガホンをとり、10代の少年少女たちのわずかな時間の謳歌・挫折・再生を描く。劇中では菅田演じる気まぐれで傍若無人な態度の長谷川航一朗(コウ)が、小松演じるクラスメイト夏芽の類まれな美しさに惹かれていく。
同作は、公開から1週間で17万人以上の動員を記録した。小松、菅田の2人が舞台挨拶に登壇すると、会場の観客は大歓声で迎えた。映画のヒットを受け、小松は「公開から1週間経って、たくさんの方々に観ていただいていていると聞いてとてもびっくりしている」とコメント。菅田は「簡単な映画ではないですが熱いラブストーリーに仕上がっています」と作品への想いを語る。
また、小松は「出来上がったんだという単純なうれしさがあった。ちゃんと公開されるか不安な現場だった」と撮影当時を思い出しつつ、「和歌山の大自然の中で2人が惹かれ合って、ぶつかり、葛藤する姿が眩しいと思った」と感想を述べる。一方の菅田も、撮影中に山戸監督が「あの、鳥入れたい」と言い、3時間待っていたエピソードを明かす。菅田は「長い待ち時間であったけれども、出来上がったモノを観ると、コウと自然が共存していた。監督が待った時間はダテじゃないな、と思った」と監督の演出方法に感服している様子だった。続けて二人は劇中でも特に印象的なバイクシーンが“ゲリラ撮影”だったことも告白。セリフも、山戸監督が言った言葉を小松と菅田が復唱する演出方法だったそうで、菅田は「ニュースタイルです」と場内の笑いを誘っていた。
また、菅田が小松とのキスシーンについて、「原作通りの“顔ペロ”。忠実に“超”の“絶”にやった!」と自信を覗かせると、会場からは笑いが。小松も「『溺れるナイフ』独特の表現の仕方。このシーンは結構、(菅田とアドリブで)会話してやったけど、その部分は全部カットされていた」と明かし、と再び観客の笑いを誘っていた。
この日は上映終了後の舞台挨拶ということで、キャストが観客からの感想や質問に答える場面も。菅田が舞台を降りてマイクを直接、観客に持っていくサプライズ対応に、会場からは歓声と悲鳴が。興奮気味の観客が「もし、二人でまた共演するとなったらどんなジャンルがいいですか?」という質問を投げかけると、菅田は「ハッピーなのがやりたい、でもどうやってやるかわからい」と回答。小松も「ハッピーなのがやってみたいけど、暗いほうがやりやすい。(菅田は)信頼できるし、燃えます!」と菅田に絶大な信頼感を寄せていることを伺わせた。しかし、菅田が「舞台は!?」と提案すると、小松は「嫌だ」と即答。会場は爆笑に包まれていた。
また、「私にとって『溺れるナイフ』とは?」という質問に対し、小松は「10代最後の輝き」とコメント。その理由について「撮影当時19歳だったので。あの時の気持ちは、山戸監督の初めての大きな映画だったということもあり、頑張らなきゃなという気持ちと、10代にしかないエネルギーや感情がみなぎっていた。その姿を撮影していただけて、映画にしていただけたということは一生の宝物です。いろいろ大変だったことや葛藤も全部です」と感慨深げに語る。一方、菅田は「瘡蓋(カサブタ)」と独特の回答。その理由を「1年前に受けた切り傷がいま、カサブタなのかなと。撮影当時、身も心も擦り傷だらけだったんです。ナイフということもあって。完成しないかも、映画として観てもらえないかもしれないというヒリヒリ感もあって」と明かし、作品への熱い想いを語っていた。
映画『溺れるナイフ』は上映中。
映画『溺れるナイフ』
(C)ジョージ朝倉/講談社 (c)2016「溺れるナイフ」製作委員会
脚本:井土紀州 山戸結希
製作:依田巽 企画:小竹里美 瀬戸麻理子
プロデューサー:朴木浩美 COプロデューサー:永田博康
原作:ジョージ朝倉「溺れるナイフ」(講談社「別冊フレンド」刊)
製作:「溺れるナイフ」製作委員会
企画 製作幹事 配給:ギャガ
企画協力 制作プロダクション:松竹撮影所
制作協力プロダクション:アークエンタテインメント
【あらすじ】
東京から転校してきた美少女モデルの夏芽は強烈なオーラを放つ地元の少年コウに出会い一瞬にして惹かれていく。コウも夏芽の美しさに同類の力を感じ、ぶつかり合いながらも付き合うことに。しかし、火祭りの夜にある悲劇が二人を襲う・・・。深く傷つきコウと別れてしまった夏芽。孤独な彼女を救ったのは同級生の大友だった。彼の優しさに癒されながらも、コウに急接近する幼馴染のカナに心を乱され、行き場を失う夏芽。そんなある日、芸能界復帰のチャンスが訪れる―。夏芽の決断は?コウの想いは?永遠を信じていた二人の恋の行方は?
原作:ジョージ朝倉「溺れるナイフ」(講談社「別冊フレンド」刊)
(C)ジョージ朝倉/講談社 (c)2016「溺れるナイフ」製作委員会
公式サイト http://gaga.ne.jp/oboreruknife/