和音美桜が別役実の世界に挑む「かぐや姫伝説」より『月・こうこう,風・そうそう』上演

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2016.7.15

2016年7月13日(水)から「かぐや姫伝説」より『月・こうこう,風・そうそう』が上演される。本作は、現代演劇界で不動の地位を確立している劇作家、別役実が「かぐや姫伝説」をモチーフに描いた書き下ろしの新作。演出は、かねてより別役の新作を熱望していたという宮田慶子が手掛ける。上演にあたり、二人からメッセージが届いている。

◆別役実(作)
これまでの竹取物語には前篇があったはずだと、折口信夫氏が言っている。 確かに、かぐや姫がこの世にやって来た事については、何らかの経緯があってしかるべきであろう。しかもそれは追跡されがたい事柄であろうから、近親相姦とかその種の根深いものであることが伺える。
これにもう一つ、うつぼ舟伝説(父なし子を産んで流されるお話)を重ねあわせたのが今回の私の仕事である。
一体、かぐや姫を巡ってどのような出来事が巡り、巡り取られて行くのであろうか。そしてそれが、どのようにして収まるべくして収まるのか。竹取物語を巡って、オイディプス事件的解読をしてみようと思うのである。
つまり、竹取物語には表面は静かでありながら、オイディプスと同様の神代のダイナミズムが働いていると思われるのであり、それを見顕したいと考えているのである。

◆宮田慶子(演出)
かつて私が演劇に目覚めた学生の頃、すでに別役実氏は時代の先端を疾走していました。固有名詞を持たない登場人物、一本の電信柱、平易な日常語でありながら、不条理な世界を描く数々の戯曲に、私は夢中でした。発表されるすべての戯曲を、待ちわびながら読みました。個や社会、家族の関係性、空洞化する精神性・・・。常にまっすぐ核心を見抜きながら「日本の現代」を鋭く突く作品を作り続ける別役氏は、日本演劇界の宝、そして私にとっては永遠に憧れの存在です。その別役氏に「新作を書き下ろしていただく」ことは、「夢」以外の何ものでもありません。全力で向き合わせていただくのみです。

出演は、和音美桜、山崎一、花王おさむ、松金よね子、橋本淳、竹下景子、瑳川哲朗ほか。

「かぐや姫伝説」より『月・こうこう,風・そうそう』は、7月13日(水)から7月31日(日)まで東京・新国立劇場 小劇場にて上演。
 

 (文/エンタステージ編集部)

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