川栄李奈が気迫の500人斬りを見せる『あずみ~戦国編』開幕!鈴木拡樹「誰よりも強いのは川栄座長」

レポート
2016.11.12


2016年11月11日(金)より東京・Zeppブルーシアター六本木にて舞台『あずみ~戦国編』が開幕する。本作は1998年に第43回小学館漫画賞を受賞した小山ゆうの人気漫画「あずみ」を原作とした舞台で、『AZUMI 幕末編』の前作にあたる物語が描かれる。初日前日には公開ゲネプロと囲み会見が行われ、前作から引き続きあずみ役を演じる川栄李奈のほか、鈴木拡樹、早乙女友貴、小園凌央、有森也実、星田英利、演出の岡村俊一が登壇した。

2005年に黒木メイサ主演で舞台化され、今回約10年ぶりにリメイクされる本作。見どころは、『幕末編』でも絶賛された川栄の芝居と殺陣の迫力だ。また、今作では殺陣が大幅にスケールアップしており、川栄は500人斬りに挑む。川栄は「(殺陣の)量が本当に多いです。でも、ただ斬っているわけではなく意味のある殺陣になっているので、それぞれの生き様と共に、物語の全体を観ていただけたら嬉しいです」と意気込んだ。

そんな川栄に対して、演出の岡村は「まさかこんなにできる女優だとは思っていなかった」と太鼓判を押す。「もう教えることはないくらいです。アイドル崩れみたいな言い方をされることもあると思うが、とんでもない。そんなこと言う人は見に来てほしい。『女優の感受性というのはこうだ!』というものを川栄が見事に体現しています」と岡村から大絶賛を受け、少し恥ずかしそうな川栄の姿が印象的であった。

幼少の頃から同じ刺客としてあずみと運命を共にする忍・うきは役の鈴木も「『生きる』ことをテーマにそれぞれ戦っているのですが、誰よりも強いのは川栄座長。最後までひとり戦い抜く姿に支えられ、初日を迎えられています。千秋楽までこのまま座長の背中についていけるように、がんばりりたいと思います」と、座組みでの川栄の勇姿を、役と重ねて称えた。

公開ゲネプロでも、川栄の存在は特別輝いていた。青い瞳を持つ“無垢な少女”としての側面と、稀代の剣技を持つ“最強の刺客”としての側面を見事に演じ分ける。そして、戦国の世に翻弄されながら、自らの宿命に葛藤する姿を、目まぐるしい殺陣の応酬で表現。殺陣の激しさが増すにつれ、「人を殺す意味」を問い続けるあずみの存在が儚くも輝く。

鈴木と川栄の息の合った殺陣のコンビネーションにも注目だ。あずみに向ける優しさと共に敵をなぎ倒していくうきはの豪快な立ち回りには、惚れ惚れとするような男らしさが現れていた。

「稽古してきたものをすべて出し切りたい」と語っていた早乙女の存在感も物語を一層盛り上げる。あずみを狙う刺客・最上美女丸役を演じる早乙女は、妖艶さと迫真の刀さばきを見せ、あずみと陰と陽の関係にあたる素晴らしい好敵手となっていた。他にも、星田演じる忍・飛猿のユーモア溢れるひょうひょうとした佇まいや、秀頼の母・淀の方役を演じる有森の堂々とした振る舞いが物語の説得力を一層と強めていた。

そして、あずみたちが狙う豊臣秀頼役・小園の初々しさが良い意味でスパイスとなっていた。演出の岡村は、小園に対して「下手です、ものすごく下手です(笑)。でも、独特の味というか華があるので、楽しめます。秀頼は物語の中で成長する役なので、小園自身も舞台上で成長するはず」とその魅力を説明していたが、その言葉どおり舞台の中で小園は威風を纏い成長していく。「秀頼成長期、という感じで観ていただけたら嬉しいです(笑)」とチャーミングに語った小園の進化も、また必見である。

志は同じにして、正義の名のもとお互いの命を賭して戦い合う人間の姿が、迫力の演技と殺陣によって観客の心を掴む本作を、ぜひ劇場で体験していただきたい。

『あずみ~戦国編』は、11月11日(金)から11月27日(日)まで東京・Zeppブルーシアター六本木にて上演。

(取材・文・撮影/大宮ガスト)

公演情報
『あずみ〜戦国編』
日時:11月11日〜27日
会場:Zeppブルーシアター六本木
 
原作:小山ゆう(小学館刊)
 
〈出演〉
川栄李奈
鈴木拡樹
早乙女友貴
小園凌央
斉藤秀翼
三村和敬
山本亨
吉田智則
久保田創
有森也実(友情出演)
星田英利
 
〈スタッフ〉
構成・演出:岡村俊一
潤色:山本能久
照明:熊岡右恭
映像:ムーチョ村松
殺陣:清家利一
舞台監督:中嶋武

エンタステージ
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