インディーズゲームのススメ第5回 単純操作で手に汗握る闘いが楽しめる2D対戦アクション「Nidhogg」

コラム
アニメ/ゲーム
2015.9.9
 © Messhof

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たくさんの障害を乗り越え、奥のエリアに向かうフェンシングアクション

 今年のゲームショウ開催まで残り1週間となりました。このコラムでもゲームショウのインディーズブースを取材する予定ですので、楽しみにしていてください。私も今からどんなゲームが見れるのかとても楽しみです。

 そんな中、今回紹介するタイトルはMesshofの制作した2D対戦ソードアクションゲーム「Nidhogg」。ここの作品は特徴的な色づかいのドット絵で制作されたものが多く、今作もそんなドット絵で構成されています。かつて、Flash動画というものがネット上にたくさんあった時代がありまして、その際に棒人間を使った格闘モノの動画がありましたが、その作品を髣髴させる雰囲気ですね。当時私はその動画シリーズが大好きだったので、少し懐かしさを感じました。

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 少し話が脱線してしまいましたが、本作「Nidhogg」は、この棒人間を操作して対戦相手の棒人間を倒し、エリアを進んで一番奥のエリアに向かうゲームです。倒されたプレイヤーは一定時間で復活し、再度戦闘になります。これがどちらかのプレイヤーが最奥のエリアに到達するまで続きます。

 戦闘のイメージはジャンプキックなどもあってかなりアグレッシブなフェンシングといった感じでしょうか。持っている剣で相手を刺し貫くか、またはジャンプキックで相手をダウンさせ追い打ちを決めることで対戦相手を倒すことが出来ます。剣攻撃は上中下段を切り替えることができ、同じ場所に構えている相手には攻撃が通じないので、うまく相手を出しぬいて攻撃を通すことがポイントです。また、遠距離から剣を投げたり、上空からのジャンプキックなど、別のアプローチで攻撃を仕掛けることも出来ます。ただし、剣を投げてしまうと再度拾いに行くまで防御面がもろくなってしまうため注意しましょう。操作方法は左右で移動、上下で武器の上下段の切り替え、それとジャンプと攻撃ボタンのみの単純操作となっています。

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 本作の最大の特徴は、格闘ゲームでありながら対戦相手を倒すことが目的なのではなく、一番奥のエリアに到着することが目的な事です。これによって、敵を倒すことだけでなく、如何に相手を出しぬいて逃げ出すか、または逃げられないようにするかという駆け引きが生まれます。ただし、逃げる権利があるのは相手を倒して先に進んでいるなど、戦況で有利をとっている方のみです。なので、そうでない方のプレイヤーはなんとか攻撃を当てて有利を取る必要があります。ここのルールはバレーで言うところのサーブ権の奪い合いみたいな感じですね。有利をとっているプレイヤーは画面上にGOが出ている側のプレイヤーになります。

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上記画像のように相手に逃げられてしまった際は追わずに逆に走って新しいキャラクターを出現させましょう。同じ速度で走るせいでほぼ追いつけないので、追ってしまうとそのままエリア移動を許してしまいます。

 

一瞬の隙を突き合う攻防が熱い

 本作はライフの概念がないので、勝負は一瞬でケリがつきます。また、剣の上下段やジャンプ攻撃など、読み合いの要素がとても強く、ゲーム中は常にひりつくような緊張感が楽しめます。この読み合いがとても面白く、うまく相手に読み勝って攻撃を通した時はアドレナリンがでまくることでしょう。また、このゲームの操作形態は十字キーと攻撃ボタンの組み合わせで非常に単純な仕様となっていますので、誰でもプレイしやすく、格闘ゲームの醍醐味とも言える読み合いを誰でも楽しめるのが嬉しいポイントです。

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 この読み合いですが、本作はCPUが結構手強いため、一人用でも十分楽しめますが、それ以上に対人戦が熱いです。一応オンラインでのマッチング機能は存在するのですが、ユーザー数が少ないことと、海外ユーザーが多いため、回線状態が悪いことが多く、そもそも相手が見つからないことも多いです。なので、友人などと一緒に購入して会話しながら対戦することをオススメします。幸い、本作には2人ぶんまとめて買うことで少し安くなるサービスがあります。私もsteamのセール時に2本まとめて購入しました。

 かつてPS用ソフトにブシドーブレードという3D格闘ゲームがありましたが、2Dと3Dという違いはあるものの、一瞬の攻防を楽しむという意味で似ています。これに、少しマイナーな作品ですが、SF用ソフト「プリンスオブペルシャ」の戦闘システムを導入し、さらにゲームスピードを上げたようなゲームが本作「Nidhogg」です。格闘ゲームの読み合いの楽しさを一瞬に凝縮し、手軽に楽しめるようにした「Nidhogg」。格闘ゲームが好きな方はもちろん、色々な人にオススメできる作品です。

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