リッチー・ブラックモア、20年ぶりにロックへ帰還
リッチー・ブラックモア、約20年ぶりにロックするライブを開催。
リッチー・ブラックモアが2016年6月にヨーロッパで開催するライブで、レインボーとディープ・パープルの楽曲を演奏する計画があることを発表した。
リッチーは言わずと知れたレインボーとディープ・パープルのギタリストで、数々の名演を残してきたロックギタリストの第一人者。ただ、90年代後半からは、彼の妻であるキャンディス・ナイトと一緒にブラックモアズ・ナイトを結成し、アコースティック主体の中世ヨーロッパを強く感じさせる音楽を活動の中心においてきた。
アメリカの音楽ニュースサイトNoisey.comのインタビューで、6月にヨーロッパで4公演を開催すること、内容はロックであること、レインボーとディー プ・パープルの曲を演奏し、この両バンドのメンバーと一緒に演奏する可能性があることを明かしている。ただ、これを機にロックに戻ってくるということではなく、この企画はヨーロッパでの4公演のみになるとも語っている。
なぜこの公演を企画したかという問いにリッチーは、「もう70歳になった。ジョン・ロードや他にもいろいろな人が亡くなってしまった。そんな友人たちが亡くなっていくのを見ていると、昔の曲をもう一度演奏する時が来たんじゃないかと思う。色々な理由はあるけれど、ノスタルジアが最大の理由だ」と語っている。
この公演のメンバーはまだ発表されていないが、デイヴィッド・カヴァデール(ディープ・パープルの元ボーカリスト、現在はホワイトスネイク)、ジョー・リン・ターナー(レインボウの元ボーカリスト)が合流するのではという憶測が飛んでいる。これは、インタビューでリッチーと一緒に演奏したいと答えていたことが発端となっているが、まだ正式なアナウンスはされていない。
20年近くもロックを演奏してこなかったこの伝説的ギタリストは、今までにもレインボーとディープ・パープルの楽曲を演奏することはあったが、すべてブラックモアズ・ナイトとしてふさわしいアコースティックのアレンジのみであることから、リッチーにロックしてもらいたいという待望論が根強く残っている。
ただし、ブラックモアズ・ナイトは9月18日にニューアルバム『All Our Yesterday』をリリースする予定であり(日本盤は先行発売で9月2日にリリースされた)、リッチー自身も今の活動の方を重要視していると語っている。
リッチー・ブラックモアといえば、スキャロップ加工のフェンダー・ストラトキャスターとマーシャルアンプ。そんなトレードマークでロックするギタリストというイメージがいまだに多くのオーディエンスには強烈に残っており、ブラックモアズ・ナイトでの活動に不満を感じている人はとても多い。
ミュージシャンのやりたいこととオーディエンスが望むことが一致しないということは往々にしておこりうるが、リッチーはその典型ともいえる。
だからこそ、この4公演は非常に重要なものであり、世界中が今後の動向を見つめている。