復活のHER NAME IN BLOODに休止中の思いと新譜を含めたこれからを直撃
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――そんな楽しかった海外ツアーの後に・・・。
Daiki:まさかのブレイクダウンです。
HER NAME IN BLOOD /Ikepy
――ええ、Daikiくんのブログも読ませてもらいましたが、赤裸々に心境をつづってましたね。今は新ドラマーに21歳のMAKIさんを迎えて、動き始めたわけですけど。当時を振り返って思うことは?
Daiki:帰ってすぐだったので、突然過ぎてよくわからなくて。知らせを聞いて、事務所で緊急ミーティングを開きました。それから活動休止になったんですけど・・・よくわからない状態でしたね。
Ikepy:俺もよくわからなくて・・・動くにも動けないから、時間の経過を待つしかなくて。次にどうするかも決められなかったですね。
Daiki:休止中はメンバーとも会ってなかったし、基本自宅にいました。ぶっちゃけ、何も手がつかなかったです。ショックもでかかったし、いろんな人からも連絡が来るし、本当に暗闇の中にいるような感じでした。
――バンドとして動き始めたきっかけは?
Daiki:前のドラムと一緒にやるのは無理だから、新しいドラムを入れてやるのは早い段階で決まってましたね。
Ikepy:そこはすんなりですね。
Daiki:で、何人かのドラマーとスタジオに入ったんですよ。どの人もちゃんと曲は覚えてくれるんだけど、何か違うなと。で、ライヴハウスの人から若くていいドラマーがいるよ、と教えてもらって。久々にライヴハウスに観に行ったら、バリバリ叩いている彼(MAKI)がいて、この子は未来を感じるなと。ナンパして、喫茶店に呼び出して話したら、やってみたいと。スタジオで一緒に合わせても感触が良かったし・・・いかんせん、こういうドラムを叩ける人がいなかったですからね。しかも華があるドラマーが良かったんですよ。
――技術だけじゃなくて、視覚的にも映えるドラマーが良かった?
Daiki:はい。MAKIは見せることもすごく考えてて、「僕はただ叩くだけのドラマーにはなりたくない」と言っていたので、その考え方も俺らと一致しているなと。彼自身もHER NAME IN BLOODで叩いてほしいと言ったときに、「マジっすか!?」という反応だったから。MAKIもたくさんの人に自分のドラムプレイを見てほしい、という気持ちが強いドラマーだったので。
――MAKIさんはプレイ的にどんなドラマーなんですか?
Daiki:前のドラムはハチャメチャでトリッキーだったけど、MAKIはがっちりとした感じなんですよ。ドラムがしっかりしているから、逆にまたそれが難しくかったですね。ドラムが替わると、こんなに変わるんだって。
Ikepy:全体のノリが違うもんね。
Daiki:ブレもあまりないし、安定感がありますね。
Ikepy:そこに慣れるまでは時間がかかりました。
Daiki:俺らは安定してなかったんだなと(笑)。
――改めて気付かされたと?
Daiki:はい。いままでの曲も彼に覚えてもらうんですけど・・・何か違うなって。ここどう叩いていたかな?って、自分たちもドラムのことをよく考えるようになりました。結構、面倒臭いことをやっていたんだなと。
――そうなんですね。
Daiki:なので、MAKIらしさも出しつつ、一緒に考えながらやってます。
――ドッシリとしたドラムという意味では、今作にも通じるところもありますね。今回はどんな作品にしようと思ってました?
Daiki:全部シングルでいける曲を作ろうと。メンバー各々で曲を書いて・・・こういうことがあったからかわからないけど、どこか切ない曲が多いなと。
――ああ、言われてみれば。仄かな哀愁は出てますね。
Daiki:そうなんですよ、哀愁が漂っているなと。
――そうなったのはなぜだと思います?
Daiki:出ちゃったんでしょうね(笑)。
Ikepy:自然と出てきたのかなと。
――映画『全員死刑』エンディング曲に抜擢された「Answer」も、イントロから切ないですもんね。
Daiki:はい、ああいうテイストもあまりなかったから。デモは結構昔からあったんですよね。
――今作の中ではかなり古い曲ですか?
Ikepy:そうですね。しかも最初にその曲をレコーディングしましたからね。
――メタルというより、壮大なロックという雰囲気ですね。
Daiki:僕が作った曲なんですけど、歌をつけるのは時間がかかりましたね。今回試みたのは、歌のパターンをたくさん考えたんですよ。シャウトや歌メロとか、いろいろ試しました。
Ikepy:ひとつのサビに対して、何パターンか考えましたからね。