秋元康プロデュースの劇団4ドル50セント、派生ユニットも初お披露目

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2017.8.24
劇団4ドル50セント派生ユニット

劇団4ドル50セント派生ユニット

秋元康プロデュースによる劇団の旗揚げ記者発表が、本日8月23日に東京都内で行われた。

2016年9月に始動が発表され、劇団員を募集していた本プロジェクト。本日の記者発表では、まず劇団を紹介するティザー映像が上映された。映像には約5000人の応募者から選ばれた劇団員たちの姿が次々と映し出され、その後“劇団4ドル50セント”という劇団名が明かされた。この劇団名は、歌手のジャニス・ジョプリンが亡くなる際に、握りしめていたと言われている小銭の金額が由来となっている。

ティザー映像の上映が終わると、総勢31人、15歳から27歳までの劇団員が総出演でパフォーマンス行った。“秋元康とエイベックス・グループ・ホールディングスの松浦勝人が手がける劇団”という本プロジェクトに則った設定で、メンバーは劇団員役を演じ、初々しくも熱のこもった演技を見せた。また劇団を代表して、ボーカルダンスユニットとして活動していく派生ユニットの女性8人組(ユニット名は未定)も登場。秋元が作詞を手がけた楽曲「愛があったら」で歌とダンスを披露した。

続いて、トータルプロデューサーの秋元康と、旗揚げ公演の脚本を担当する劇団鹿殺しの丸尾丸一郎、音楽を担当する和田俊輔、振付を手がけるCRE8BOYの山本雄紀と秋元類、クリエイティブディレクターの近山知史が登壇。秋元康は「ジャニス・ジョプリンが夢半ばにして亡くなったとき、握り締めていた4ドル50セントは釣り銭だったらしいのですが、彼女が手に入れたかったものはきっと別の何かだっただろうなと思います。劇団はいつかやってみたかったのですが、今回は若き劇団員、優秀なクリエイティブスタッフが集まりました」と感慨深げに語る。

さらに秋元康は「AKB48を作ったときも初めは劇団をやろうと考えていましたので、原点に戻った気持ちです。今回はアイドルではなく、あくまで劇団。ちょっと懐かしい、泥臭くて汗にまみれた作品にできたらいいと思います」と述べた。演技経験の少ない劇団員たちについては「1から作るので、チームワーク含め、いいものができると思います」と期待を寄せた。劇団の当面の目標については「派生ユニットをどうするのかなど、先のことはまだ考えていないです。旗揚げ公演をする紀伊国屋ホールは演劇の聖地なので、やるからには恥ずかしいものは出せないということで、かなり緊張しております」と心中を明かした。

丸尾は「劇団鹿殺しは“永遠のブレイク寸前”と呼ばれ続けてきましたので、今までいくつものブレイクを起こしてきた秋元さんの側でブレイクの瞬間に立ち会い、ヒントを盗みたいです」と宣言。劇団員については「演技も歌もダンスも未熟なところはありますが、今の彼らにしかない『何者かになりたい』という情熱、ごまかすことを知らないフレッシュさは人の心を打つ武器になると思います。彼らのあがきを舞台上に乗せて、表現欲求だけは、どんな劇団にも負けない作品にしたいです」と意気込んだ。

旗揚げ公演の内容について丸尾は「舞台は西東京市の田無という土地で、夢も目標もない高校生たちを描きます。ジャニス・ジョップリン含め、27歳で亡くなった伝説のミュージシャンたちを『27クラブ』と呼びますが、高校生たちが『18クラブ』を作って、立ち入り禁止のタワーに登るというヘンテコな物語になると思います」と述べた。

劇団員31名が壇上に勢ぞろいすると、代表して國森桜、菅原麻由佳、糸原美波、岡田穂乃佳、隅田杏花、うえきやさとし、青木遼が報道陣からの取材に応じた。現在、高校3年生の國森は、初のパフォーマンス披露について「緊張はそんなにしなかったです。ダンスや演技の練習をたくさんしたので、成果が出せたと思います」と笑顔。また、まだ名前も明かされていない派生ユニットにも参加する彼女は「8人全員がそろってのリハーサルがあまりできなかったので、まずは観てもらえたことがうれしいです」と率直な感想を述べる。さらに「この劇団で日本一を取ることが夢です」と抱負を語った。

菅原は「劇団を通して幅広い役を演じられる女優になれるように成長できれば」と意欲をのぞかせる。糸原は「目標としているのは安藤サクラさんのような女優さん。まずは公演を絶対に成功させたいです」と目を輝かせた。劇団員たちをまとめるリーダーを務める岡田は、11月のプレ公演に向け「ド素人なりの熱量で人の心を動かせるようにガムシャラに稽古をしたいです。最終的な目標はこの劇団を“日本一熱い劇団”にすることです」と闘志を燃やした。

隅田は「ダンスが勢いよくできたので、ちょっと痩せちゃったかなと思います」と会場の笑いを誘う。目標とする人物について「見た目が『ブルゾンちえみさんみたい』とよく言われますが、片桐はいりさんを目指しています」とコメントした。女性21人、男性10人という中での劇団内恋愛の可否について記者から質問された青木は、「劇団内恋愛は禁止です。劇団外でのことは何も聞いていないのですが、恋愛は視野に入れておりません」ときっぱり回答した。

うえきやは「名前にも入っているんですが、僕は現在、植木屋さんとして働いています。劇団内では最年長の27歳です。ダントツで歳上なんですが、メンタルが弱いので、みんなに助けてもらっていることのほうが多いです」と明かして締めくくった。

劇団4ドル50セントのプレ公演「18クラブ」は、11月3日から5日まで東京・青山スパイラルホールで、また旗揚げ本公演は、2018年2月8日から12日まで東京・紀伊國屋ホールにて上演される。

劇団4ドル50セント プレ公演「18クラブ」

2017年11月3日(金・祝)~5日(日)
東京都 青山スパイラルホール

トータルプロデューサー:秋元康
クリエイティブディレクター:近山知史
脚本:丸尾丸一郎
音楽:和田俊輔
振付:CRE8BOY

劇団4ドル50セント 旗揚げ本公演「(タイトル未定)」

2018年2月8日(木)~12日(月・祝)
東京都 紀伊國屋ホール

トータルプロデューサー:秋元康
クリエイティブディレクター:近山知史
脚本:丸尾丸一郎
音楽:和田俊輔
振付:CRE8BOY

ステージナタリー
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