レキシのオモテ歴史? ~10周年・・・いや人生をプレイバック〜
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今年でデビュー10周年を迎えたレキシこと池田貴史に、今までの音楽人生を振り返ってもらった。レキシは10月にツアーの追加公演として大阪、東京、ツアーファイナルに沖縄公演を開催する。その大阪公演のキャンペーンで、私がパーソナリティを務めるABCラジオ『よなよな…なにわ筋カルチャーBOYZ』(毎週火曜夜10時~深夜1時)に出演した際に行なったインタビューを基に、収録後に新たに録りおろした追加インタビューを加えてお届けする。明るくて楽しくてひょうきんなレキシではあるが、それだけでない部分の話もたくさん聞くことが出来たので、是非とも読んで頂きたい。
――レキシは今年デビュー10周年ですが、ちょうど僕は10年前のファーストアルバム『レキシ』が発売になった時にインタビューで初めてお会いしているんです。僕はSUPER BUTTER DOG時代から大好きで、『熱血!スペシャ中学』(スペースシャワーTV)も毎週観ていましたから。
そうか、もうそんなになるんだね。ちょっと前に鈴木君が書いてくれたレキシの記事(https://spice.eplus.jp/articles/139531)でも『スぺ中』の事を書いていたよね。
――そうなんです、SPICEでコラムを書かせてもらいました。
俺が、その番組の『ホームルーム』というコーナーで「音楽に興味がない」っていう議題で、みんなと討論した話を書いていたよね。
――もう14年も前のテレビ番組での話ですけど、何だか忘れられないんです。
周りのミュージシャン、みんな打ち上げでも音楽の話ばっかりでしょ? 楽器の話とか、外国人アーティストの来日ライブ行ったみたいな。全くついていけないよ、本当に。もう下ネタばっかりよ、うちの現場は!
――(笑)。ちなみに『スペ中』のあのコーナーも、もっとライトな議題だったじゃないですか、他の人の時は(笑)。
そうだよ! だから、本当は出落ちぐらいの軽い感じで言ったら、みんなから「またまた~! なんでやねん!!」とツッコミがきて終わりだと思ったのに、みんな深刻に考えちゃってくれたから。
――だから、ブラウン管前の視聴者も深刻になりましたから(笑)。ちょうどSUPER BUTTER DOGが活動休止してたんで、それもあってファン心理で「なんとか池ちゃんを盛り上げないといけない」みたいな。
また、その空気に俺が飲まれたのね(笑)。「うーん……」みたいになっちゃって! 覚えてるよ、あれは。でも結果それで、その『スペ中』の学園祭っていう番組内イベントで、レキシのライブを本格的にやって。それが今に繋がってるわけよ。あながちね、議題にしたのも無駄じゃなかったし、間違ってなかった。
――2003年を皮切りに、翌年も、その翌年も『スペ中』の学園祭イベントにレキシで出て、一気に知名度が上がりましたからね。あと、SUPER BUTTER DOGのファーストアルバム『FREEWAY』が1997年なんですよ。だから今年は、レキシ10年、SUPER BUTTER DOGから数えると20年というメモリアルイヤーなんです。
メジャーデビューは1997年だから、そうだね20周年。でもさ、10年や20年でおこがましいですよ。長い歴史に比べたらさ。例えば明治維新150周年よ。スティーヴィー・ワンダーみたいに55年とかやっていたら、流石にちょっとは凄いかなと自分でも思えるけど。10年や20年の自分なんてまだ“ペーペー”ですって。
――比べるものが壮大過ぎます(笑)。あと、個人的にはSUPER BUTTER DOGでいうと2000年に発表したシングル「FUNKYウーロン茶」が大好きなんですよ。
あれ2000年なんだ! じゃあ、割りと早かったんだね。
――歌詞を勝手に要約すると「喉が乾いたら流し込むだけ」で(笑)、後は本当にファンキーなリズムで「烏龍茶!」を繰り返して言うだけなんですが、物凄くポップだしキャッチーだし、今聴いても最高なんですよ。誰でも歌える感じで。そういう1個のフレーズをポップでキャッチなメロディーで繰り返して、みんなも歌えるって、レキシにも繋がっている感じがしたんです。
あ~、よく言われるのはSUPER BUTTER DOGで俺が作った「FUNKYウーロン茶」と(永積)タカシが作った「サヨナラCOLOR」、それぞれの要素を担っているのがレキシとハナレグミみたいなね。それを足してたのがSUPER BUTTER DOGで、それが分かれてレキシとハナレグミみたいなね。踊らせる面と聴かせる面みたいなさ。
――確かに、そうですよね。でも、10年前にレキシがこんな事になるとは思ってなかったですよね?
こんな事になるとも思ってもないし、今こんな事になったとも思ってないから!
――いやいや、大阪城西の丸庭園でのライブ含め、東京、沖縄公演が完売するんですよ。
それはね、もちろん嬉しいよ。知られるためにやってきたわけだからね。
――例えば、今年もフジロックを始め、フェスでも凄い人気だったわけじゃないですか。何よりも今はSNSがあるから、行ってない人にも凄い勢いで伝わりますしね。
ありがたいけど、それはダメだよ。レキシのワンマンライブとフェスライブは全然違いますからね。
――フェスで初見だった人が、大阪城西の丸庭園だったり、何かしら絶対にワンマンを観たいって思ったと僕は信じているんですよ。
(ワンマンに)来んのかな?
――来ます、大丈夫です。
まあでも、口コミとか噂が噂を呼ぶとかの人づては大事だよね。それってさ、言ったら「歴史」だよね。いわゆる俺らが習った歴史も、人づてに聞かれた事が俺らに届いたわけじゃない。遺物とか遺跡について書くのも人づての情報をもとに、ある意味、想像で書いてるわけだからね。
――まぁ、確かにそうですね。じゃあ、実際的な事で言うとアルバムのチャートも良いじゃないですか。
オリコンチャートランキング? それには入ってないよ。
――いやいや、7位とかに入ってますから!
ウソだあ! 「心のベストテン第1位」の7位でしょ?
――ブギ―バック的なのではないです!
なんかさぁ、真面目な事をたくさん話したから、もうちょっとどうでもいい事も話そうよ!
――わかりました(笑)。
(取材者のテープレコーダーを見ながら)まだカセットを使ってるんだね。子供の頃、カセット使ってたな。その頃に使ってたラジカセが今になって改めて欲しくて、色々検索していたのよネットで。
――そのラジカセは、いつ頃、購入されたのですか?
小学校4年か5年かなぁ。オートリバースだし倍速だしテレビチューナー付きで直録音も出来る最新のヤツ。当時は画期的でね。漫画雑誌の裏広告に載っていて、当時で3万円かな。80年代半ばのバブル期で誕生日でもないのに親に買ってもらったな。今、改めて買って、手元に来たら何か実感が湧くかなと思ってさ。これかなと思うヤツをオークションで見つけたんだけど、何か入札する気にならなくて……で、また別の時に見ていたら「これだ!」となってね。何か、もう写真で見たら、それで満足しちゃって。ずっと東芝だと思い込んでいたら、SONYのCFS W80だったけど(笑)。
あっ、さっき音楽に興味ないって、昔言った話をしたじゃない? でも、そのラジカセを買ってもらった頃ってラジオで曲がかかる度に録音していたのよ。演歌、ニューミュージック、洋楽、邦楽って色々流れていたし、それこそ東芝とかのラジオCMもあったし。そういうのが面白かったし、そこが自分の原点かな。ファンキーだった。ラジカセのおかげだね……すげーいい話!
――いや、本当にまさかのすげーいい話です(笑)。
もう少し大きくなってからは、クラスのみんなが聴いているからという理由だけで、チェッカーズを聴いたりしてたのよ。そしたら、また何もお願いしていないのに、家族で電気屋に行った時に突然買ってくれてさ。何を聴こうかと思っていたら、母親がそんなにビートルズを知らないくせに「ビートルズを聴いてみれば」と言ってきて。流行じゃない音楽で聴き始めたのはビートルズが原体験かな。ドキドキワクワクが凄かった。それまでは友達とか好きな子の影響でしか音楽を聴いてなかったからね。多分さ、バブルがなかったら、贅沢なラジカセも贅沢なコンボも買ってもらえなかったのよ。バブル弾けた後に妹が買ってもらったラジカセやコンボはショボかったから(笑)。
――何でもない思い出話が本当にすげーすげいい話になりましたね! レキシ10周年、バンドマンとしての20周年、そしてまさかの小さい頃の音楽原体験まで聞けて嬉しかったです!
もう帰っていい?!
――(笑)。ありがとうございました!
取材・文=鈴木淳史
日時:2017年10月1日 (日) 開場:14:00 / 開演:17:00
会場:大阪城西の丸庭園 (大阪府)
(席種)
ブロック指定:¥7,500
親子
小学生:¥3,000
*「親子
*各
*保護者同伴未就学児無料 / 小学生以上
8月13日(日) AM10:00
主催:大阪城パークマネジメント共同事業体
共催:読売テレビ / 清水音泉
企画制作:ラフィン
後援:FM802 / ビクターエンタテインメント / 大阪府 / 百舌鳥・古市古墳群世界文化遺産登録推進本部会議
問) 清水音泉 06-6357-3666 (平日12:00 - 17:00)
『不思議の国の武道館と大きな稲穂の妖精たち ~稲穂の日~』SOLD OUT
・2017年10月10日(火)
『不思議の国の武道館と大きな稲穂の妖精たち ~キャッツの日~』SOLD OUT
・2017年10月11日(水)
日時:2017年10月10日 (火) / 11日(水) 開場:17:30 / 開演:18:30
会場:日本武道館 (東京都)
*
(席種)
全席指定:¥7,500
親子席(ペアー指定):¥12,500 *立見禁止席
*「親子席」は保護者1名+子供1名(3~12才対象)
*未就学児入場不可
主催:DISK GARAGE
企画制作:ラフィン
問) DISK GARAGE Tel: 050-5533-0888 月-金12:00-19:00
『不思議のウチナーのレキシと稲穂の妖精たち』SOLD OUT
日時:2017年10月21日 (日) 開場:17:00 / 開演:18:00
会場:ミュージックタウン音市場 (沖縄県)
スタンディング:¥5,500
*ドリンク代別途、整理番号付
*3才以上