レキシのウラ歴史~池ちゃんとボクと、時々、オカン。ボクだけが知るエモくてセンチな人情物語~

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2017.8.4
レキシ

レキシ

レキシの歴史は他の文章を読んで頂くとして、僕は名付けるならば、レキシのウラ歴史をお書きしたい。

2003年に放送がスタートした「スぺ中」こと『熱血!スペシャ中学』(スペースシャワーTV)という番組が大好きであった。いとうせいこうが先生に扮して、レキシこと池田貴史をはじめとする全7人のC組生徒が色々な授業を受けていく。

当時、所属するバンドであったSUPER BUTTER DOGは活動休止中。

ある日、ホームルームという生徒が近況を報告する時間で、池田は「最近、音楽に興味がない」というテーマで突然喋り出した。本人からすると特に深い意味はなく、何気ない話題だったかもしれないが、その場にいた全員、そして通信生と呼ばれていたブラウン管の前にいる僕を含む視聴者は大いに戸惑ったし、とても不安になった。

「今、SUPER BUTTER DOGは活動休止中だけど、バンド再開するまで必ず池ちゃんを盛り上げて支えないと! 絶対に音楽を辞めさせちゃダメだ!」と間違いなく、そんな空気になった。結果、活動再開したものの、SUPER BUTTER DOG 2008年に解散。しかし、レキシは2003年11月「スぺ中」学園祭での本格お披露目を皮切りに、噂が噂を呼び、2007年6月には遂にメジャーデビューを飾った。

レキシ - SHIKIBU feat. 阿波の踊り子(チャットモンチー) Music Video +「Takeda' 2」 Rec映像

あの頃の池田を支えたのは、「スぺ中」だったと未だに信じこんでいる。もちろん、中村一義率いるバンド「100S」でバンマスを務めていたのも大きい。が、今のレキシファンでSUPER BUTTER DOGや100Sの存在を知っている人は少なくなってきただろう。もちろん、「スぺ中」も。明るく楽しいひょうきんな人、それが今のレキシのイメージ。でも、僕からすると、先ほどのエピソードもそうだが、センチメンタルな人であり、エモーショナルな人。つまり、ちゃんと悲しみや痛みがわかるミュージシャンである。

2014年8月20日(ハニワの日)、日本武道館初ライブ。当日お伺いできなかったのだが、後日webで発表されたライブレポートを読んで、凄く胸が熱くなった。レキシのライブと言えば、楽曲よりも尺が長い明るく楽しいひょうきんなMCがお馴染みだが、この日、終盤のMCは違った。2011年3月16日セカンドアルバムリリース直前に大きな地震があり、世の中的に悲しい時間が続いた事に触れ、その中で「レキシ聴いて元気が出ました!」といったリスナーからの声をもらい、音楽をやらなきゃと想った事を打ち明ける。そして、その後、自身の離婚もあり大変な時期もあった事まで話したという。同年1月に武道館で同じく初ライブをした怒髪天の増子直純が泣いていた気持ちがわかったり、悩んでいた辛い時期に自分が助けられたのはレキシだからこそ、みんなが悩んだり辛い時は目の前まで行って「きらきら武士」を歌うとまで宣言。

レキシ / きらきら武士 feat. Deyonna

このライブレポートだけで、僕は泣けてしまった。この人なら信用できる。押しつけがましいのが好きじゃないシャイな池田が、ここまで言うのだから。悲しみの果てを知っている池田だからこそ、愛と笑いの夜にリスナーを導く事ができる。

最後に余談を。昨年、レキシがヘッドライナーを務めた関西の名物イベンター清水音泉の夏の野外イベント『OTODAMA~音泉魂』。僕が主催する、その公式パロディーイベント『SUZUDAMA~鈴木魂~』に6年前、出演して頂いた事がある。対バン相手であるSCOOBIE DOが『SUZUDAMA』のテーマソング「ジングルベル」(の替え歌)を最後演奏して、池田にも一緒に歌ってもらう企画があった。そこに何故かイベント前説を得意のフランス語で担当した僕のオカンが、これまた得意のヴァイオリンで演奏参加する茶番が。

本番前、今は無き心斎橋クラブクアトロの楽屋廊下で必死に練習するオカンの横で、初対面にも関わらず真剣な顔で一緒にずっとリズムを取ってくれていた。充分、売れっ子の人が初対面のよくわからんオカンに、こんなに温かくしてくれてと感激したのを覚えている。

熱い人情派なんて呼ぶと、はぐれ刑事でもあるまいしと、御本人は嫌がるだろう。でも、僕にとってのレキシ、僕にとっての池田貴史は、そんな人だ。この文章を読んで、そんな人柄を少しでも多くの人に知ってもらえたら、何よりも嬉しい。

文=鈴木淳史

レキシ - 「KMTR645 feat. ネコカミノカマタリ」 Music Video+メイキング

イベント情報
『お城でライブができる喜びを皆で分かちあおう ~あれ?大阪、いつの陣?~』
日時:2017年10月1日 (日) 開場:14:00 / 開演:17:00
会場:大阪城西の丸庭園 (大阪府)
料金 (税別)
(席種)
ブロック指定:¥7,500
親子:¥10,000
小学生:¥3,000 
*「親子」は「大人1名+小学生1名」
*各「シート」付き
*保護者同伴未就学児無料 / 小学生以上必要 / 中学生以上大人料金
先行受付
8月7日(月)12:00〜8月12日(土)23:59
一般発売日
8月13日(日) AM10:00
主催:大阪城パークマネジメント共同事業体
共催:読売テレビ / 清水音泉
企画制作:ラフィン
後援:FM802 / ビクターエンタテインメント / 大阪府 / 百舌鳥・古市古墳群世界文化遺産登録推進本部会議
問) 清水音泉 06-6357-3666 (平日12:00 - 17:00)
 
『不思議の国の武道館と大きな稲穂の妖精たち ~稲穂の日~』
・2017年10月10日(火)
『不思議の国の武道館と大きな稲穂の妖精たち ~キャッツの日~』
・2017年10月11日(水)
日時:2017年10月10日 (火) / 11日(水) 開場:17:30 / 開演:18:30
会場:日本武道館 (東京都)
料金 (各日共通 / 税別)
(席種)
全席指定:¥7,500
親子席(ペアー指定):¥12,500  *立見禁止席
*「親子席」は保護者1名+子供1名(3~12才対象)
*未就学児入場不可
主催:DISK GARAGE
企画制作:ラフィン
問) DISK GARAGE Tel: 050-5533-0888   月-金12:00-19:00 

『不思議のウチナーのレキシと稲穂の妖精たち』
日時:2017年10月21日 (日) 開場:17:00 / 開演:18:00
会場:ミュージックタウン音市場  (沖縄県)
料金 (税別)
スタンディング:¥5,500
*ドリンク代別途、整理番号付
*3才以上必要
 

 

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