渡邊耕一展『Moving Plants』、資生堂ギャラリーで開催 10年以上の歳月をかけて撮影した植物「イタドリ」の生態に迫る

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アート
2017.12.25

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渡邊耕一の個展『Moving Plants』が、2018年1月13日(土)〜3月25日(日)まで、東京・銀座の資生堂ギャラリーで開催される。

10年以上の歳月をかけ、「イタドリ」という雑草の姿を写真に撮り続けている渡邊。「スカンポ」とも呼ばれるこの植物は、日本各地に生息し、古来より薬草あるいは食材としても知られている。しかし、約200年前、当時長崎に滞在したシーボルトによって園芸用のアイテムとして日本からヨーロッパに持ち出されたことをきっかけに、その強い生命力から世界各地に広まり、今日ではその土地の生態系を変えてしまうほど繁殖していることはあまり知られていない。

渡邊は、北海道の風景を撮影する中で「イタドリ」に偶然に出会って以来、この雑草の生態のあり様をつぶさにリサーチし、自身の眼で確かめる旅を続けている。 古今東西の植物の文献に当たりながら、現地の植物学者とも連絡を取り合い、これまでイギリス、オランダ、ポーランド、アメリカ合衆国などの藪の中へと分け入ってきた。本展では、渡邊の「Moving Plants」シリーズから18点の写真作品、2点の映像作品を中心に展示。また、大型カメラによる写真作品の他に、世界各地の「イタドリ」が生息する藪に分け入って撮影したドキュメントフィルムや、渡邊がリサーチに用いた貴重な資料も展示する。

作家プロフィール
渡邊耕一

1967年大阪府生まれ。 1990年大阪市立大学文学部心理学専攻卒業。 2000年IMI研究所写真コース修了。 
植物をテーマに写真作品を作り続ける。 その切り口は、 風景の中の植物を捉えたものから、 植物の背後にある目に見えない様々な歴史やそこから垣間見える人間の移動や関係性などを追って展開している。 
2015年に初の写真集『Moving Plants』を出版。 2017年、 現在のエコロジーを巡る危機の中で人々やモノを動かす存在としての植物をテーマにした同名のグループ展(デンマーク)に参加。 
 
主な個展
2017 「Moving Plants」Gallery722、 岡山
2016 「Moving Plants」, Kanzan Gallery, 東京
2015 「Moving Plants」, The Third Gallery Aya, 大阪
2009 「Moving Plants - in the thick of itadori」, The Third Gallery Aya, 大阪
2005 「草むらの名前 / The name of grassland -unknown islands where itadori grows」The Third Gallery Aya, 大阪
2003 「草原の方へ / grassland」The Third Gallery Aya, 大阪
主なグループ展 
2017 「Moving Plants」ルーネベークスホルム、 デンマーク
2012 「Quiet Boys -男の子写真は可能か?」Mio Photo Osaka 2012, 大阪
2008 「Comical & Cynical」Gallery Jijihyang, パジュ, 韓国 
2007 「Comical & Cynical」ドーンセンター, 大阪 

 

イベント情報
渡邊耕一展 『Moving Plants』

 日時:2018年1月13日(土)~3月25日(日)
 会場:資生堂ギャラリー(東京都中央区銀座8-8-3 東京銀座資生堂ビル地下1階)
 入場料:無料
 公式サイト:http://www.shiseidogroup.jp/gallery/?rt_pr=tr993
 
■関連企画
(1)対談:渡邊 耕一x長谷川 新(インディペンデント・キュレーター)
日時:1月13日(土)14:00-16:00
会場:ワードホール(東京都中央区銀座8-8-3 東京銀座資生堂ビル9階)
定員60名 参加費無料(お申し込み多数の場合は抽選となります)
(2)対談:渡邊 耕一x山内 朋樹(京都教育大学美術科講師、 庭師)
日時:3月3日(土)14:00-16:00
会場:ワードホール(東京都中央区銀座8-8-3 東京銀座資生堂ビル9階)
定員60名 参加費無料(お申し込み多数の場合は抽選となります)
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