キャイ~ンが「日本で見られる幸せを感じて!」シルク・ドゥ・ソレイユ30周年記念公演『ダイハツ キュリオス』スペシャルサポーターに
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『ダイハツ キュリオス』取材会にて(撮影/石橋法子)
フランス語で「太陽のサーカス」を意味するカナダ発のエンターテインメント集団、シルク・ドゥ・ソレイユが、創設30周年記念公演『キュリオス』を携え、全国ツアーを開催する。今作は、欧米で縁起が良いとされる、11時11分から11時12分までの1分間の出来事を約2時間20分のショーに仕立てたもの。主人公のシーカーが数々の骨董品で作られた“機械の世界”へと足を踏み入れた所から物語が始まる。2014年の初演以来、世界20都市以上で280万人以上を動員した話題作のスペシャルサポーターにキャイ~ンの天野ひろゆき、ウド鈴木が就任した。「過去への憧れと未来への好奇心が詰まった」不思議の世界とは。
ーー『ダイハツ キュリオス』のスペシャルサポーターに就任されました。
天野ひろゆき(以下、天野):2003年公演『キダム』以来、15年ぶりです。「キダ~ム♪」という主題歌は今でも耳に残っていますね。ウドちゃんがジャケットを頭までかぶって、頭のないキャラクターのマネをずっとしていました。シルク・ドゥ・ソレイユに関してはその後も毎年、紹介する番組を担当していたので、毎年サポーターのつもりで常に気持ちはひとつでした。
ウド鈴木(以下、ウド):僕もシルク“ウド”ソレイユの日本代表です。
天野:非公認です(笑)。
ウド:シルク・ドゥ・ソレイユは今年で30周年を迎えるそうで、僕らの少し先輩です。
天野:シルク姉さんじゃなくて、シルク兄さんだね(笑)。
技術の進歩と人間の進化を感じられる、トキメキに満ちた世界です!(天野)
キャイ~ン
ーー(笑)。今回は、1分間の出来事が約2時間で描かれます。一体どんな世界になるのか想像もつきません。
ウド:毎夜この光景を観られるとしたら、こんなに幸せなことはないでしょうね。夢が「正夢になったな!」という感じです。
天野:僕らが小さい頃に観たサーカスや、初めてシルク・ドゥ・ソレイユを観た時のトキメキみたいな要素がちゃんと残りつつ、例えば、演目ごとにキャストが増えたり、装置の高さが増していたり。新しい技術と連動している演目もあり、技術の進歩を感じました。その中で、「人間ってすごいな!」と思わせる部分もあり、両方の進化を感じられる作品です。ウドちゃんはひと足先に、バンクーバー公演も観て来たんだよね?
天野ひろゆき
ウド:そうなんですよ。『キュリオス』と息が(観るタイミングが)ぴったり合ったんですよね。もし物心ついたころに僕がこの作品を観ていたら、そのままシルク・ドゥ・ソレイユに入っていたかもしれません。それぐらい、衝撃を受けました。
ーー印象に残っている演目は?
ウド:女性客を一人ステージにあげる「コミックアクト」ですね。自分のラプソディとも重ね合わせながら観ました。
天野:あ、もしも自分が女性を自宅に招いたら……、みたいなことを想像したんだ。
ウド:そうなんです(笑)。すごかったのは、クラウンの方があたかもそこに誰かがいるような形態模写をされるんです。自分が恐竜になる場面もあり、ディテールも細かく、どんどん笑いが増幅していく感じが素晴らしかったです。もしかしたら、劇場を一番大きく使える演目かもしれないですね。
キャイ~ン
天野:想像力で観るわけだからね。シルク・ドゥ・ソレイユがすごいのは大規模な美術セットに加え、ウドちゃんが言うように、笑いの原点のようなマイムで見せる演目まであるところ。今回は手だけを使う演目「シアター・オブ・ハンズ」もあって、手の動きをスクリーンに映して見せるんだよね。
ウド:指の動きがすごくて、本当に人間みたい。人間でもあんな動きは難しいと思います。軟体演目「コントーション」は、動物が観てもビックリすると思う。「あれ、人間かな??」って(笑)。
天野:僕は3回生まれ変わっても、あの動きは無理でしょうね。深海生物のような動きで、「関節どうなってるの!?」って思う。昔からある演目ですが、今回は人数が増えているので、余計に「ほどけなくなる~」と感じてしまう。僕は奥さんの絡んだネックレスを解す係りなので、あの演目を観ると思い出します(笑)。
運が良ければ、舞台上に組まれた橋の上から絶景を観られるチャンスも!(ウド)
ウド鈴木
ーー骨董品で作った機械の世界が舞台ということで、小道具の数はシルク史上最多の426個。「コントーション」の演技台にもなる大きな手型の「ジャイアント・ビッグハンド」は全長約4.6m×2.1m、約340㎏と象徴的です。
ウド:キングコングとか、鉄人28号の手ってこんな感じなのかな。お釈迦様もそうですけど、大きな手というのは何か人間を魅了するものがありますね。
天野:時代背景もレトロだけどモダンな感じもあって、不思議な世界観ですよね。キャラクターたちの衣裳もユニークで、ミスター・マイクロコスモスの衣裳は、お腹のあたりがボコッと飛び出た形になっている。中を覗かせてもらったんですが……、すごいことになっているんですよ! 絶対に想像がつかないと思います(笑)。
天野ひろゆき
ウド:ステージの両サイドには背の高いランプのようなものがあって、美術の方が色んな可能性や好奇心から集めたと思われる品々が積まれている。「骨董品のオークションがあったのかな?」と、想像しながら観ていました。運が良ければ、本番前にお客さんがセット上に組まれた橋の上を歩けるチャンスがあるんです。(※ブリッジ・ウォークは不定期開催)
ーー運次第、なんですね!
ウド:そうなんです。開演前にスタッフから声を掛けられた人だけが観られるっていう。舞台上から見る世界も絶景です。運良く選ばれた方には、客席から見る全景と舞台上から見る細部まで、両方を楽しんで欲しいですね。
ウド鈴木
天野:舞台美術や衣裳は公演ごとに統一感がありますよね。そこが可愛らしくて好きとか、女性ファンから人気を集めるひとつの要因になっているらしいです。
ーーウドさんは、橋本環奈さんと一緒に公演をご覧になったそうですね。彼女はどんな感想をお持ちでしたか?
ウド:環奈ちゃんは、空中で双子のような男性がシンメトリーの演技をする「エアリアル・ストラップ」や、大人数でアクロバットをする「バンキン」とかを観て、「すごいですね!」と仰っていました。ファンタスティックな笑顔でしたね。あと、トランポリンの演目「アクロネット」では、最初の方に出てくるミスター・マイクロコスモスが、全然違うキャラクターになって出てくるんですよ。
キャイ~ン
天野:演者のみなさんは裏方を含め、色々と兼任されていますからね。じつは機械仕掛けに見える動きが人力だったり、シーンごとの転換も自然だし。そういう細かいところにも感動します。
ウド:「アクロネット」では、トランポリンが人間の跳躍力を最大限に活かした感じで、天井を突き破るんじゃないかと思うぐらい演者が高く飛ぶのでカッコ良かったです。団体芸の要素もあり、仲間との絆も感じました。環奈ちゃんも大きな瞳を見開いて、感激されていましたね。
ーー現地では、バックステージも見学されたとか。
ウド:みなさん練習されていました。あれだけの神わざも日々の鍛練の賜物なんだなと、改めて感じました。目の前で見る筋肉はすごかったですね。ストレッチも入念にされていて、イチロー選手もそうですが、一流の方ほどストレッチのプロでもあるのだなと。準備からアフターケア、すべてに精通されていて感動しました。
天野:毎回、自分が演技できる状態にあるかを、お互いがチェックする機能もあるんですよ。やっぱり相手に命を預けるわけですから。そういう緊張感もありながら、食堂なんかではすごくリラックスした時間を楽しまれている。緩急がしっかりなされている印象ですね。
ーー2月の東京公演を皮切りに、いよいよ全国ツアーがスタートします。
天野:いち早く観に行かなければなりません。サポーターとしてある程度、事前に情報を得ていても、生で観ると想像をはるかに凌駕してきますから。バーのしなり具合とか、ひとつ間違えたら「ぶつかっちゃうよ!」とハラハラするフォーメーションとか。キャイ~ンなんて、2つしかない立ち位置でもアタフタすることも多いのに(笑)。絶対に緩められない緊張感のなか、同じ気落ちで見守っている。シルク・ドゥ・ソレイユは、こういう演目があると分かった上でも楽しめる、安心感と期待感があります。シルク・ドゥ・ソレイユの魅力が全部詰まっているので、初めてみる方にもおすすめ。本当に宣伝コピーの通り「ビッキュリオス」です!
ウド:シルク・ドゥ・ソレイユは世界中でさまざまな演目を同時に公演しているので、今回に日本に『ダイハツ キュリオス』が来てくれるのはありがたい限りです。ぜひ、みなさんの目の前で行われていることが“正夢”であることを目撃しに来て欲しい。一生記憶に残る光景だと思います。きっとシルク・ドゥ・ソレイユの他の作品も観たくなると思います。
キャイ~ン
取材・文・撮影=石橋法子
2018年2月7日(水) ~ 4月8日(日) 全83公演
追加公演:2018年4月17日(火) ~ 6月3日(日) 全69公演
最終公演:2018年6月4日(月) ~ 7月8日(日) 全49公演
■会場:お台場ビッグトップ
2018年7月26日(木) ~ 10月29日(月) 全132公演
■会場:中之島ビッグトップ(特設会場)
2018年11月22日(木) ~ 2019年1月27日(日) 全93公演
■会場:名古屋ビッグトップ(ナゴヤドーム北)
2019年2月15日(金) 〜 3月31日(日) 全64公演
■会場:福岡ビッグトップ
2019年 4月 ~未定
■会場:仙台ビッグトップ