ソニンが「あと2、3回は行きたい！」と満面の笑み　行った人にしかわからない『フエルサ ブルータ』の魅力

品川プリンスホテル ステラボールにてロングラン公演中のパフォーミングアーツ『Panasonic presents WA!! –Wonder Japan Experience-フエルサ ブルータ』に女優のソニンが来場。その圧倒的なパフォーマンスと驚くべき舞台装置の数々に「めちゃくちゃ楽しかった！」と、大きな笑顔を見せた。

アルゼンチンのクリエイターが日本にインスパイアされ創作したファンタジー作品である本公演は、『WA』がテーマ。日本の“和”、驚きの“わっ”、つながりを表す“輪”など、様々な意味がこめられている。

近年、人気舞台作品への出演で注目を集めるソニンが、世界が認めるパフォーマンス集団「フエルサ ブルータ」の公演で何を感じとったのか。彼女自身の言葉を交えて、公演の内容を紐解いていく。

 

“新感覚”のエンタメに「自分も参加している気分」

「観たことのないような舞台装置や、パフォーマーの目線でみると“すごい！ あれどうなっているんだろう？”と、驚く仕掛けがいっぱいあって、驚きとともにパフォーマーの方の身体能力にも驚きましたね。」

女優として数々の舞台へ出演するソニンならではのパフォーマー視点から観るフエルサは、驚きの連続。“観たことのない舞台装置”というのも、まさにその通りで『Panasonic presents WA!! –Wonder Japan Experience-フエルサ ブルータ』には、世界初披露の「ウインドトンネル」という巨大装置が設置されている。

ウインドトンネル (C)Keiko Tanabe

「ウィンドトンネル」は、透明の膜で覆われた密閉空間で、パフォーマーがこの密閉空間で踊り、宙吊り状態になっていく。空間の左側には6千本のパイプ、右側には巨大なファンがあり、風の力を利用してストローで空気を吸い上げるようにスモークが流れていく仕掛けだ。着物をまとった“ゲイシャ（芸者）”が宙吊り状態で踊るなんて誰が想像できただろうか。

「『かっこいいー！」って、本当に純粋に思いました。」と素直にパフォーマーを褒めていたソニンだが、本公演に出演するパフォーマーは、なんと無名の新人キャストたち。「フエルサ ブルータ」の芸術監督であるディキ・ジェイムズ氏は、日本で公演を開催するにあたり、本場アルゼンチンのキャストのみでなく、オーディションを実施し日本人キャストを出演させることを考えていたという。

 

みんなで楽しめる内容に「友だちと一緒にまた来たい」

「（来場するなら）一人じゃない方がイイですね。一緒に騒ぎたい友だちとか、恋人とかと一緒に行くと、めちゃくちゃ楽しいと思います。私、友だちと一緒にまた来たいと思いました。思いっきり騒げる友だちと行くと、より楽しいんじゃないかな。」

会場である品川プリンスホテル ステラボールといえば、アーティストのライブやアイドルのコンサートなどを幅広くおこなってきた場所である。そんなステラボールで公演を行うに当たり、開催前には会場の大改造があったそう。大がかりな舞台装置を設置するためというのも理由のひとつだが、なんといっても本公演のパフォーマンスの場が、ステージだけじゃないからというのが大きな理由だろう。

ステージの上で太鼓を叩き鳴らすこともあれば、客席に大きなランニングマシーンがあらわれたり、天井から水をはったプールが降りてきたり。なんなら、客席の頭上からシャワーのように大量の水が放出され、パフォーマーが来場者と共に上空へフライングしたりもする。

「そういうのも、最初はもしかしたら、ためらう人もいるのかもしれないけど、多分終わったころには、『うわー楽しかったー』、『いじられてよかったー』、『濡れてよかったー』、『踊ってよかったー』って思うと思います。記念になると思います。」

“記念になる”という言葉の通り、本公演は上演中の写真撮影がＯＫ。パフォーマンスの模様をアーティスティックに撮るもよし、楽しんでいる友人や恋人・家族の写真を撮るもよしの修学旅行的に楽しめるイベントなのだ。自撮り棒の持ち込みも可能なので、皆で一緒にInstagramやTwitterなどのSNSに投稿する記念写真を撮るのも良いかもしれない。

「これは来ないと分からない楽しみですね。これは味わわないと損するんじゃないかな……って思いますね。もう一回来たいです。あと2、3回くらいは（笑）。色んな友だち連れて、誘って来たいと思います。」

ひとりではなかなか思い切って飛び込めない未知の世界ではあるが、仲間と一緒なら“その場のノリ”で水を浴びに行くことも、パフォーマーと一緒に踊ることも、両手をあげて「ワーーッ！！」と大声を出すこともあるだろう。ソニンは、“このメンバーならコレがしたい”、“この日だったらアレに挑戦したい”など、一緒に参加する友人たちに合ったプランをすでに考えているのかもしれない。

いくつもの演目に「すごすぎる！」

約70分間の公演では、数々の演目が息をつく間もなく展開される。ソニンのお気に入りの演目は、「テチョモビル」と呼ばれる“ニンジャ”が登場するもの。男性ニンジャが床から天井に向かって伸びる筒状の空洞のなかを上から下へ降りていく演目なのだが、空洞の下部からは巨大ファンによって風が流れており、ニンジャは逆風に抵抗しながら進んでいくため浮いているように見えるのだ。

「あれ絶対苦しいよな……と思いながら、パフォーマーの人が体を張って必死になってやっている姿がすごすぎる！と思いました。」

テチョモビル

そのほかにも、フエルサ ブルータの名物とも言えるプールや、青森のねぶた祭りをオマージュした巨大やぐらなど、興味深い演目が多数盛り込まれている『Panasonic presents WA!! –Wonder Japan Experience-フエルサ ブルータ』。

つつましやかな日本人にとっては、確かに「どう反応すれば……」と思える内容が多く盛り込まれている。しかしその反面で、終演後に頭上からの水をモロに被ってビショビショに濡れた人、“ニンジャ（忍者）”と一緒に上空に飛び立ち「恥ずかしかった～」と言いながらも満足そうに笑う人を見ると、「あぁ、自分もやっておけばよかった」となんだか負けたような気持ちになったりもする。だからこそ、本公演は楽しんだもの勝ちなのだ。