THE BAWDIES 結成から15年分の軌跡を詰め込んだ初のベストアルバム『THIS IS THE BEST』DELUXE EDITIONのデラックスぶりを解説
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THE BAWDIES 撮影=中野修也
結成15周年目、そしてメジャーデビュー10周年目を迎えるTHE BAWDIESが、初のベストアルバム『THIS IS THE BEST』を4月18日にリリースする。インディーズ時代の楽曲から書き下ろしの新曲まで、転がり続ける彼らの軌跡をこれでもかと詰め込んだその『THIS IS THE BEST』は、CD2枚組の通常盤に加え、受注限定生産の『DELUXE EDITION』もリリースされる。今回のインタビューでは、『DELUXE EDITION』がどれだけデラックスなのか、聴きどころと見どころをROY(Vo, Ba)とTAXMAN(Gt)に訊いた。話はまず今回、蔵出しとなるインディーズ時代の超レアなデモ音源の話からスタート。バンドのルーツに遡る話は、『DELUXE EDITION』の聴きどころ・見どころだけに止まらず、結成から15年目を迎えても変わらないTHE BAWDIESの本質を今一度振り返る有意義なものとなった。
――受注限定生産となる『DELUXE EDITION』の一番の目玉と言うと、やっぱり全24曲収録の「Rare Tracks CD」なのかな、と。
ROY:そうですね。でも、もう全部が目玉なんで(笑)。
――あ、それはもちろん(笑)。
ROY:通常盤はCD 2枚組なんですけど、それ自体がもう、これまでリリースしてきたシングル全曲に加え、ライブの定番曲も入っているからTHE BAWDIESがギュッと詰まっている。
TAXMAN:うんうん。
ROY:それだけでもおなかいっぱいなんですけど、『DELUXE EDITION』には、さらにもう1枚CDが付いてきて、それがレアトラック……「Rare Tracks CD」ってタイトルそのままなんですけど、今までのシングルのB面を含め、アルバムに収められていない曲達ですよね。なので、アルバムを全部持っているという方もシングルを持っていないと、聴いていない曲がたくさんあるのかな。あとは、僕らがデビュー前、それもインディーズのデビュー前に、(TAXMANに)何枚作ったっけ?
TAXMAN:100枚?
ROY:かな。
――100枚!?
TAXMAN:はい。全部手作りで(笑)。家のパソコンでCD-Rを焼いて、まさにジャケットも(今回、スリーヴに使われている)これなんですけど。
ROY:その写真もね、TAXMANの家のデジカメで撮って、自分達で手作りしたやつを、100円で……。
TAXMAN:ライブ会場と。
ROY:大阪のTIME BOMBっていうレコード屋さんに10枚だけ置いてもらった『WITH THE BAWDIES』という幻のデモ音源があったんです。それをそのまま入れようっていうことで、その全4曲も入っていますし、ジャケットも再現していますし。
――それが「Rare Tracks CD」となる3枚目のCDにすべて入っている、と。
TAXMAN:ジャケットもね、見てのとおり、『ウィズ・ザ・ビートルズ』のパロディーなんですけど、本物って(メンバー4人の顔半分が)影になっているじゃないですか。その影の作り方がわからなくて、真っ昼間に普通に外で撮ったんで……。
ROY:普通に顔が丸見え(笑)。
TAXMAN:そのへんの粗さと言うか、素人臭さも今となってはおもしろいですよね(笑)。
『THIS IS THE BEST』Deluxe Edition:RareTracksCD
――その100枚は当時、どれだけ売れたんですか?
ROY:売り切れたんですよ。TIME BOMBの10枚もすぐに売り切れて。それがうれしくてうれしくて、いまだに覚えていますね。
――デモCDを作った時のことを思い出していただきたいんですけど、どんなきっかけで作ろうとなったんですか?
ROY:THE BAWDIESを結成して、ライブハウスでライブをやっているとき、今の僕らのマネージャーが見つけてくれて、「名刺代わりになるものがないから、まずデモを作ろうか」って言ってくれたんです。それですぐに作ったのがこれです。僕らが大好きだった60年代のビートバンド/ガレージバンドってカバーが多かったんですよ。ビートルズもローリング・ストーンズもデビューした時はそうだったんですけど、それに倣って、僕らもカバーをけっこうライブのレパートリーにしていたので、そのまま4曲中2曲はカバーにしました。
――はい。リトル・リチャードの「TUTTI FRUTTI」とソニックスの「HAVE LOVE WILL TRAVEL」ですね。
ROY:「HAVE LOVE WILL TRAVEL」は本当はリチャード・ベリーというR&Bのシンガーの曲なんですけど、ソニックスがそれをカバーしていたっていう。オリジナルとしては、「SHE IS MY BABY」と「SHAKE IT BABY」の2曲を収録したんですけど、「SHE IS MY BABY」は僕らが本当に一番初めに作ったオリジナルで。
―― 一番初めに?
ROY:もう本当に初めて作ったオリジナルソングで、これはここでしか聴けないです。「SHAKE IT BABY」はその後、インディーズの1stアルバム(『YESTERDAY AND TODAY』)で改めて録音しなおしているんですけど、デモバージョンはここでしか聴けないです。
――その4曲は当時、ライブでやっていたレパートリーなんですか?
ROY:やっていましたね。
――じゃあ、当時、自信のある4曲を選んだわけですか?
ROY:自信があるも何も、それしかなかったっていう(笑)。
――言っても駆け出しのバンドですから、レコーディングの予算もそんなになかったと思うんですけど。
ROY:そうです。本当に4曲、ばーっとそのまま録っていきました。
TAXMAN:吉祥寺にテープレコーダーで一発録りするみたいな小さいレコスタ(レコーディングスタジオ)があって、何時間ぐらいで録ったんだろうね? そんなに時間もかけてないんですけど、確か4チャンネルぐらいしかなかったと思うんですよ。
――え、4チャンネルですか!?
TAXMAN:だからマイクもそんなに立てずに、ざっくりと録って。
ROY:一発録りで。
TAXMAN:それを、その場で簡単にミックスしてもらって完成っていう。半日で終わったんじゃなかったかな。
――改めて、聴き返してみてどうですか?
ROY:ハハハハ。恥ずかしいですよね。でも……。
TAXMAN:こういうふうにしたかったんだなっていうのがすごく伝わってくるって言うか。
ROY:60年代のビートバンド/ガレージバンドへの憧れがもろに出ている。インディーズの頃ってそういう色が強かったんですけど、メジャーに行ってからは、昔の音楽をそのまま伝えると言うよりも、現代の人達にも伝わりやすい方法で伝えて、現代の音楽として届けたいと考えるようになったんですよ。そのうえで、僕らから興味を持ってもらって、ルーツミュージックを掘っていってほしいって。でも、インディーズの頃は、それよりも“あの音を出したい”というだけでやっていたから、自分達のオリジナリティーがどうとかよりも、憧れとか好きで仕方ないという気持ちでやっている感じだったんですよ。
TAXMAN:この時って、僕らまだ大学生で、今みたいにYouTubeとかウィキペディアとかなかったからけっこう……ビートルズやストーンズだったら、情報はありましたけど、僕らが目指していたガレージバンドの情報なんてなかったから、きっとこんな感じだったんじゃないかとか、写真に載っている機材を調べてみたりとか、手探りでやってたなって。
――じゃあ、4チャンネルの一発録りではあったけれど、オリジナルに近い音を出すために研究はかなりした、と?
ROY:機材にはこだわりました。お金がないからってあきらめるのではなく、バイト代は全部、機材に使うとか、当時の機材を使うとか、そういうところですね。研究しようにも情報がなかったから。僕らが憧れていたのって、ビートルズやストーンズじゃないんですよ。ビートルズ、ストーンズになれなかった、ホントにシングル1枚で消えちゃったような、当時の僕らぐらいか、もっと若い10代後半とか20代前半とかのアメリカの若物達が60年代前半に演奏していたロックンロールが好きだったので、調べようがなかった。音は荒くても別にいいと言うか、それよりも気持ちのほうが重要と言うか。ただ、機材はヴィンテージの物と現代の物では音が全然違ったので、そこはこだわりました。
――そのデモを今回、改めて世に出そうというのはどんなところからのアイディアだったんですか?
ROY:こういう時じゃないと、世に出すタイミングはないかなって(笑)。こういうお祭り事の時だから解禁しようかなっていう。せっかく結成15周年目、デビュー10周年目を祝うんだったら、最初の1本目を入れなければ始まらないんじゃないかなっていうのはありました。
THE BAWDIES/ROY 撮影=中野修也
インディーズの頃は、自分達のオリジナリティーがどうとかよりも、憧れとか好きで仕方ないという気持ちでやっている感じだったんですよ。
――『WITH THE BAWDIES』の4曲の中では、「SHAKE IT BABY」を特に興味深く聴かせてもらいました。当時のTHE BAWDIESは、たぶんこんなふうに曲作りしていたんじゃないかってうっすら感じたんですよ。この曲って「Little Bit O'Soul」とソニックスもカバーしていたマーヴィン・ゲイの「Hitch Hike」のリフを使っているじゃないですか。
ROY:あ、そうですね。
――ガレージバンドや彼らが大好きだったR&Bに近づくために、最初はそんなふうにリフを借りながら、自分達のオリジナル曲を作っていっていたのかなって。
ROY:そもそもガレージバンド自体がその手法で曲を作っていたっていうのがあるので、そこを土台にしてっていうのはなくて、元々そういうものだっていう。「SHE IS MY BABY」にいたっては、何だろう、まぁ、「Louie Louie」かな。
TAXMAN:うん。
ROY:定番のリフですよね。そこに違う歌詞とメロディーが乗る、みたいなものがガレージのね。
TAXMAN:オマージュではないんだよね。
ROY:そうそう。
TAXMAN:オマージュでもないし、パクっているわけでもないし。
ROY:好きだからそうやっちゃう、みたいな。
TAXMAN:みんなやっているから、逆に俺らもそのマナーに則ってっていう。
ROY:その胡散臭さがガレージのかっこいいところだったり、いいところだったりするので、敢えてそうしたいっていうのはあったと思います。60年代の前半、アメリカのガレージバンドで自分達のオリジナルにこだわってやっていた人達っていなかったと思います。100バンドいたら、本当に1バンドいるかいないか。その青臭い感じがいいんですよ。
――あの時代のガレージバンドって、ほとんどカバーばかりですもんね。
ROY:イギリスのバンドと違うところは、そういうところですよね。
――「SHAKE IT BABY」を聴きながら、このリフ知ってるんだけど、何だっけ、何だっけ、何だっけ、あ、ラモーンズだって。
ROY:「Little Bit O'Soul」ってラモーンズもやってたんですね。俺らは、あれだよね。ミュージック・エクスプロージョン。
TAXMAN:ミュージック・エクスプロージョンがまた胡散臭いバンドなんですよ(笑)。いろいろ何かっぽいのを混ぜて作ったような曲がいっぱいある。そこがやっぱりかっこいい。
ROY:ミュージック・エクスプロージョンはボーカルが後にソウルっぽくなっていくので、少し黒っぽい要素があったんですよ。だから好きだったっていうのもあって。
――へぇ、当時、他にどんな曲を参考にしていました?
ROY:そもそもオリジナルを、そんなに作ってなかったから。
TAXMAN:オリジナルは2、3曲で、あとは全曲カバーみたいな感じで……。
ROY:ライブはやってましたね。その後、インディーズでやろうって決まって、『YESTERDAY AND TODAY』を作るとき、「半分はオリジナルで行こうね」って言われて、「え、曲がない」と思って、それで『WITH THE BAWDIES』から1曲使わなきゃ足りないと思って、「SHAKE IT BABY」だけ使って、(オリジナルを)3曲書いたのかな。「もう1曲」って言われたけど、時間がなくて、レコーディング当日にセッションでインストを録るっていう(笑)。
――じゃあ、最初はオリジナルにはそんなに……。
ROY:こだわってなかったです。そこらへんもガレージバンドと一緒で、オリジナルでどうこうって感覚はなかったです。ただロックンロールをやりたいっていう。
――そんな『WITH THE BAWDIES』の4曲も含みつつ、シングルのカップリングナンバー、そしてカバー曲も「Rare Tracks CD」には収録されているわけですが、今のお話から考えると、カバー曲はTHE BAWDIESを語る上では外せないですね?
ROY:いまだにシングルのカップリングでカバーはやっていますからね。自分達の目標がやっぱりルーツミュージックの魅力を伝えることだから、それを直接訴えられるという意味では、カバーはこれからもどんどんやりたいという気持ちはあります。俺達が世界一のバンドになるとか、売れてやるとか天下を獲るとか、そういうことじゃなくて、ロックンロールってこんなに素晴らしいんだよっていうことを伝えるところから始まっているバンドなんで。そういう意味ではカバーはすごく意味のあることだなって思います。
――でも、そろそろカバーしたい曲も尽きてきたんじゃないですか?
ROY:いや、全然ですよ(笑)。
TAXMAN:最近の方がむしろね。
ROY:4年前に『GOING BACK HOME』っていうカバーアルバムを出した時は、僕らが入り口として聴いたような曲を敢えて選んだんですけど。僕らいまだにレコードを集めているから“こんな曲があったんだ!? ”みたいなことがしょっちゅうある。そういう出会いがたくさんあるわけですよ。あんまりマニアックすぎる曲をやって、“これはオリジナル?”ってなっちゃってもあまり意味がないから、みんなが知っている曲をカバーしたほうがおもしろいのかなっていうのはあるんですけど。やりたいのを何でもやっていいんだったら、永遠にあります。
TAXMAN:当時できなかった曲も今だったらできるっていう曲もあるんで。
――できなかったっていうのは?
TAXMAN:ホーンやピアノを入れたいけど、そんな知り合いはいないし、みたいな。今だったら知り合い(のミュージシャン)もいっぱい増えたんで、じゃあ、この人とこれやってみたいねって、そういうところでもやりたい曲が無数にあるんですよ。
THE BAWDIES/TAXMAN 撮影=中野修也
ソニックスが原点回帰と言えるロックンロール全開のアルバムを出したとき、スペシャルサンクスの最後に「and THE BAWDIES」と書いてあるのを見つけた時は、泣いちゃったよね、もう。
――今回、「Rare Tracks CD」に入るカバーの中で特に思い入れがある曲ってありますか?
ROY:「Rare Tracks CD」に入るカバーはシングルのカップリングなので、実際、カバーしている楽曲は他にもたくさんあるんですけど、ここから選ぶなら、「1-2-5」っていう……。
TAXMAN:「THE SEVEN SEAS」のカップリング。これはだってねぇ。
ROY:ホーンテッドっていうカナダのガレージバンドの曲で、僕らがガレージを聴き始めた時から大好きで、ハープが特徴的な楽曲だったから、誰かに入れてもらいたいと思って、(甲本)ヒロトさんにお願いして……。
TAXMAN:めっちゃかっこよかったな。
ROY:スタジオにぱっと来てくれて、僕らのオケは事前に聴いてもらってなかったんですけど、その場で「ちょっと合わせてみるね」って言って録ったテイクがOKって言うか、かっこよすぎて、1回吹いて、もう終わり。たぶん20分もいなかったよね?
TAXMAN:うん。
ROY:やっぱり、すごい人はすごい。これはぜひ聴いてもらいたいですね。
――TAXMANさんは?
TAXMAN:僕も「1-2-5」って言おうと思ったんですけど、言われちゃったからソニックスの「SHOT DOWN」にします。僕らがバンドを始めるきっかけになったのがソニックスで。
――はい。
TAXMAN:この曲以外にも昔、ライブでやったりしていましたけど、そのソニックスを日本に招いて一緒にツアーを回ったとき、彼らも気に入ってくれたんですよ。
ROY:リハーサルでやったら喜んでくれて。「いろいろカバーされたけど、こういうバージョンは初めてだ。音源が欲しい」って言ってくれて。
――THE BAWDIESバージョンはどう違ったんですか?
ROY:何もかも違うんですよ(笑)。リフも違うし……。
TAXMAN:もはやリスペクトがあるのか?っていうぐらい変えちゃったよね。でも、本家にそんなふうに言われるってめっちゃうれしいじゃないですか。
ROY:ソニックスがR&Bのカバーをする時に、けっこうそういうやり方をしていて。いろいろなバンドが同じようなカバーをするのに対して、ソニックスって“えぇ、そうやるんだ!? ”っていうことをするから、僕らもそうしなきゃいけないのかなと思って、違うアレンジでやったら本人達も気に入ってくれたっていう。
TAXMAN:あのソニックスが言ってくれるなんてすごいことですよね。
――そもそもソニックスが日本に来たっていうのがすごいことですよね。それはもう、THE BAWDIESのお陰なんですけど。
TAXMAN:ソニックスは名古屋で豆腐を食べに行ったときに、お箸でうまくつかめなくて、それで大爆笑してたもんね(笑)。まさかソニックスと豆腐を一緒に食うなんて考えてもみなかったよね?
ROY:そうだよね。最終日に泣いたんですよ。ソニックスが(笑)。
――え、あ、ソニックスが!?
ROY:感動してね。泣いてくれた。
TAXMAN:その後、ソニックスがけっこう原点回帰と言えるロックンロール全開のアルバムを出したんですけど、スペシャルサンクスのところにいろいろ書いてあって、最後に「and THE BAWDIES」と書いてあるのを見つけた時は、泣いちゃったよね、もう。
ROY:うん。
TAXMAN:そんなことがあるんだなって。そんなことも含め、「SHOT DOWN」のカバーは印象に残ってますね。
――その他、『DELUXE EDITION』は盛り沢山の内容なんですけど……。
ROY:個人的には「7inch Record Clock」がオススメです。7インチのシングルは、僕ら毎回シングルを出すたびに出していますし、アルバムも必ずアナログでも出しているんですけど。今回も出させてもらうということで、書き下ろしの新曲がまずA面に入ります。そして、B面には『WITH THE BAWDIES』に入っていたTHE BAWDIES最古の楽曲である「She Is My Baby」が入るという、そのオシャレなやり方。そして、時を刻むということで時計にもなるっていう。
――ああ、時を刻むということで時計なんですか。それはなかなか気が利いてますね。
ROY:そうなんですよ、ね。
TAXMAN:ねって。後付け感たっぷりなんだけど(笑)。
ROY:違いますよ(笑)。時計にしていただいてもいいですし、本当に7インチレコードとして楽しんでもらってもいいということなんですけど、これは個人的にすごく気に入ってます。
TAXMAN:これ、時計にするとき、みんなA面とB面、どっちを表にするんだろうね?
ROY:それはホント、みんなそれぞれの楽しみ方で楽しんでいただければ。
『THIS IS THE BEST』Deluxe Edition:7inch Record Clock
『THIS IS THE BEST』Deluxe Edition:7inch Jacket Size Booklet
――「7inch Jacket Size Booklet」には懐かしい写真がたくさん収録されるそうですね?
ROY:15年分ありますから、いろいろな写真がありますよね。
TAXMAN:今まで出ていない写真もあるんですよ。
ROY:僕らの場合、スーツが作品ごとに変わるので、歴代のスーツも楽しんでいただけるんじゃないかな。あとはメンバーの髪形が変わったり、痩せたり、太ったり、いろいろあると思いますけど(笑)。
――痩せたり、太ったりってありましたっけ?
ROY:僕はありましたね。
TAXMAN:2回目の武道館の時に、ね。
ROY:そう。けっこうパンパンでした(笑)。それから10キロぐらい落として、2年ぐらい経ってますけど、一時期、危なかったですね(笑)。
TAXMAN:『DELUXE EDITION』にはMV集が入っているので、それを見るとすごいわかりますよ。
ROY:盤としては4枚目になるのかな。DVDにはMVが網羅されています。
――全25曲。
ROY:そうですね。さらに僕らがMVを解説する特別番組も収録されているんですよ。
――それは副音声のことですか?
TAXMAN:副音声は副音声で別にあって。それとは別に、いろいろなゲストを招いて、「メジャー1stアルバムの『THIS IS MY STORY』から、この曲を見てもらう前に、この方にお越しいただきました」っていう感じで、アルバムごとに紹介していくんです。
――番組仕立てのMV集なんですね!
TAXMAN:副音声は副音声であるので、いろいろな楽しみ方をしてもらえると思います。
――番組仕立てというのを見てみたいですね。
ROY:ぜひ見ていただきたいです(笑)。
TAXMAN:見てほしいです(笑)。
――ゲストが誰かはまだ言えないんですか?
ROY:言えないです。
TAXMAN:けっこう幅広く、いろいろな方に来てもらっているんですよ。
――う、うん?(笑)
ROY:はい?(笑)
TAXMAN:まあまあまあ(笑)。
――はははは。MV集、楽しみにしてます。ところで、THE BAWDIESは凝ったMVが多いですよね。
ROY:そうですね。副音声を収録した時に改めて見たんですけど、おもしろかったですね。同じバンドでも監督さんが違うだけで見え方が変わりますからね。
TAXMAN:久々に見たやつもあって。
ROY:作品によっては、YouTubeでは見られないものもありますからね。
TAXMAN:監督さんによって、THE BAWDIESのイメージってけっこう違うんだなって。僕らの楽曲のクールな部分を切り取る人もいれば、僕ら4人でいるとけっこうわちゃわちゃしているんで、そういうコミカルな部分を切り取る人もいるし。そういう意味では、おもしろいですよ。いろいろな監督の作品がまとめて見られるっていうのは。
――思い出深い作品を挙げるとしたら?
ROY:素晴らしい監督さんばかりなんですけど、最近やらせていただいている草野翔吾さんは同世代ということもあって、お互いに近い感覚で作品に一緒に取り組ませてもらっています。メンバー個々のキャラクターも理解したうえで、それを作品に反映させつつ、映画監督なので、映画のようなMVを撮ってくれるんですよ。その中で比較的、最近の曲なんですけど、「THE EDGE」のMVが好きですね。古い自分と戦って、自分を更新していくっていうストーリーなんですよ。ただ、映画監督なので、演技を求められることが多い。そこは僕らプロじゃないので……。
TAXMAN:そこね。
ROY:プロの目線で演技にダメ出しされると、すごく傷つくんですよね。
TAXMAN:厳しいよね。
ROY:でも、できないから(笑)。そこは監督もわかっていて、楽しんでくれているのかな。毎回楽しいですね、撮影は。今回、新曲のMVも草野監督が撮ってくれるんですよ。それも最高のものになると思います。それもMV集に入ります。
――TAXMANさんは?
TAXMAN:印象に残っていると言えば、「IT'S TOO LATE」。ペンキをかぶるシーンがあって、スーツが一着しかなかったから、ホント、一発勝負だったんですよ。そんなミスれない、顔は無表情のままうまくかぶらなきゃいけないというピリピリした状況で、MARCYが笑っちゃったんですよ、ペンキをかぶりながら。
ROY:でも、そのまま使うしかなかったから、よく見ると、笑っているんです。
TAXMAN:なんで笑ったんだろうって。それはホントにね、いまだに許せないですよね。だから「なんで笑ったの!?」ってずっと言い続けているんですけど(笑)。
ROY:最初は笑っていないって言っていたMARCYも最近は認めていて(笑)。
TAXMAN:開き直って、「あまりにも極限状態すぎて、逆に笑っちゃったんだよ」って。
ROY:何かっこつけてるんだって。
TAXMAN:(『ドラゴンボール』の)悟空が強い奴と戦う時に思わず笑っちゃうみたいな境地に達してます、みたいに言うんですよ。でも、絶対そうじゃないんです。そんなレベルの高さじゃないもんね(笑)。
――いろいろお話を聞かせていただきましたが、ファンはぜひ予約をして。
ROY:『DELUXE EDITION』で聴いてほしいですね。
TAXMAN:本当に、ここまでのTHE BAWDIESのすべてが詰まっているので、ぜひ手にしてほしいと心から思います。
ROY:こんなお祭り事、もうないですよ。
TAXMAN:いやいや、ないかどうかはわからないけど(笑)、僕も3セット買います。
ROY:それは勝手に買ってください(笑)。
TAXMAN:はい。買いますから、あなたもぜひ(笑)。
――でも、税抜き10,000円なんですよね。これだけ盛り沢山の内容で税抜き10,000円って、なかなかお利口な価格ですよね。
ROY:それは本当に。だって、これだけ入ってですよ(笑)。
TAXMAN:一家に1セット。
――ROYさんは何セット買いますか?(笑)
ROY:僕は2セット。保存用と聴く用、見る用に。
TAXMAN:なんだか、やけにリアルだな(笑)。
取材・文=山口智男 撮影=中野修也
THE BAWDIES 撮影=中野修也
2018年4月18日発売
■ DELUXE EDITION【箔押し7inchボックス仕様】 (2月28日迄の受注限定生産盤)
2CD Best Album+DVD「BEST HIT THE BAWDIES」+Rare Tracks CD+7inch Record Clock+7inch Jacket Size Booklet
NZS-750 ¥10,000(w/o TAX)
■初回限定盤【スリックケース仕様】: 2CD Best Album+DVD「BEST HIT THE BAWDIES」
VIZL-1343 ¥4,800(w/o TAX)
『THIS IS THE BEST』初回盤
『THIS IS THE BEST』通常盤
■2CD Best Album(全38曲収録/収録順)
<DISC-1>
SHAKE IT BABY/LITTLE GIRL/I BEG YOU (Album ver.)/I‘M IN LOVE WITH YOU/MY LITTLE JOE/SHAKE YOUR HIPS/EMOTION POTION/YOU GOTTA DANCE/SO LONG SO LONG/KEEP ON ROCKIN’/I‘M A LOVE MAN/HOT DOG/IT’S TOO LATE/KEEP YOU HAPPY/SAD SONG/B.P.B/A NEW DAY IS COMIN‘/JUST BE COOL/LOVE YOU NEED YOU feat. AI/YEAH
<DISC-2>
ROCK ME BABY/LEMONADE/RED ROCKET SHIP/SING YOUR SONG/1-2-3/NO WAY/NICE AND SLOW/LOVER BOY/KICKS!/COME ON/THE SEVEN SEAS/THE EDGE/45s/DANCING SHOES(“NEW”ver.)/RAINY DAY/SUNSHINE/NEW LIGHTS/新曲
これまでのミュージックビデオ全25曲を、THE BAWDIESのナビゲートと共に送る、約2時間に及ぶ映像版ベストアルバム
I BEG YOU/I‘M IN LOVE WITH YOU/EMOTION POTION/YOU GOTTA DANCE/IT’S TOO LATE/HOT DOG/KEEP YOU HAPPY/JUST BE COOL/LOVE YOU NEED YOU feat. AI/A NEW DAY IS COMIN‘/YEAH/RED ROCKET SHIP/ROCK ME BABY/LEMONADE/SING YOUR SONG/THE SEVEN SEAS/NICE AND SLOW/COME ON/NO WAY/KICKS!/SUNSHINE/45s/THE EDGE/NEW LIGHTS/新曲
■アニバーサリーイヤー特設サイト http://www.jvcmusic.co.jp/thebawdies/special2018/
2018.04.22(日) 新木場 STUDIO COAST 17:00/18:00
2018.05.08(火) 千葉 LOOK 18:30/19:00
2018.05.11(金) 長野 CLUB JUNK BOX 18:30/19:00
2018.05.12(土) 富山 MAIRO 17:30/18:00
2018.05.16(水) 宇都宮 HEAVEN’S ROCK VJ-2 18:30/19:00
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2018.05.24(木) 横浜 F.A.D 18:30/19:00
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2018.06.08(金) 徳島 club GRINDHOUSE 18:30/19:00
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2018.06.13(水) 三重 M’AXA 18:30/19:00
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2018.06.16(土) 岐阜 CLUB-G 17:30/18:00
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