LOCAL CONNECT インタビュー 初のワンマンツアーに懸ける想い――「俺たちの全部を知ってもらえる」と語るライブの内容とは

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2018.5.23
LOCAL CONNECT

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LOCAL CONNECTが6月2日よりバンド史上初となる東京・大阪・名古屋・福岡の全国4都市を回るワンマンツアーを開催する。2018年3月に終了した3rdアルバム『未完成』リリースツアーから、ほとんど間を空けずの発表となったワンマンツアー『無完成』で、彼らは一体何を提示したいのか。臨場感あふれるライブ写真とともに、ISATO(Vo.)とDaiki(Vo./Gt. )にワンマン開催の意図とバンドの近況を訊いた。


■一生完成なんてされへんバンドでいたいな

――『未完成』リリースツアーのファイナルから今回の『無完成』ツアー開催は、かなり短いスパンでの開催になりますね。

ISATO:リリースツアーから気づいたことや得たものを、すぐカタチにしたかったんです。『未完成』のツアー中にもやっぱり「ワンマンやりたいね」という話はメンバーとしてましたし、名古屋・福岡での可能性を見させてもらえたので、勢いそのままにワンマンにチャレンジしてみたいと思ったんですよね。ツアーで得たものが多かったからこそ、次のツアーを短いスパンでやりたかったというところがあります。

――3rdアルバムが『未完成』。今回のツアータイトルが『無完成』。似て非なる言葉ですが、どんな意味を込めたのでしょう?

Daiki:『未完成』のアルバムを作る時、実はタイトルがこの2択だったんですよ。ISATOがリリースツアー中のMCでも「人間っていうものは完成することなんかなくて、ひとつを越えるごとにまた新しいものに向かって歩いていく」ってよく言ってたんですけど、“完成なんてものはどこにも無いんだよ”というすごく前向きな意味合いで「無完成」っていう候補があって。「未完成」と「無完成」どっちがいいかなぁって迷ったんですけど、今の自分たちを表す言葉としてはやっぱりわかりやすく「未完成」の方だなっていうことでアルバムタイトルには『未完成』を選びました。

――『無完成』はゴールに捉われない言葉なんですね。

Daiki:リリースツアーが終わってワンマンツアーをやるって決まった時に、これからのLOCAL CONNECTを示していくためのツアーになるはずやから、それに合う言葉は『無完成』しかないよねって。“一生完成なんてされへんバンドでいたいな”という意味を込めて、このツアータイトルに決めました。

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――ツアーは東名阪福での開催ということで、開催地の方言に則ったサブタイトルもついています。

Daiki:これはねぇ、ホンマに勢いですね!  俺とISATOが「ツアー名『無完成』だけでいいの〜?」みたいな話をしてて、“LOCAL CONNECT”っていう名前やから、その地方でやれることを大事にできるサブタイトルをつけたいって思った時に、「これは方言しかない!」って。できるだけハッピーになるような言葉でサブタイトルをつけさせてもらいました。個人的に気に入ってるのは、「やっぱ好いとうよ福岡編」! もうね、キタ!と思いましたね。

――博多弁は男性に人気がありますよね(笑)。

Daiki:そうっすね! それが多分90%を締めてるんですけど(笑)。だから、ライブでもこっちが「やっぱ福岡!」って言ったらお客さんには「好いとうよ!!」って言ってもらう場をどこか作ろうかな思ってます。無理やり(笑)。ねじこんだろうと(笑)。

ISATO:最近、サブタイトルをワンマンの告知画像と一緒に見てたら結構おもしろいなと思いまして。東京・大阪は慣れ親しんだ場所でもあるので「本気でいくよ」とか「なんぼのもんじゃい」とか、「かかってこいよ!」くらいのテンション感に僕は客観的に思ったんですけど、名古屋・福岡って初めて行くワンマンやから「みんなで作ろうな」っていうニュアンスを感じたんですよね。名古屋の「でらいい日にしよう」もそうだし、福岡の「やっぱ好いとうよ」もみんなで作り上げようね、大好きだよ、みたいな。せっかくサブタイトルをつけたし、福岡だけでなく各会場で叫びたいなと思ってます。みんなと共有したいというか、バンドとお客さんが同じ気持ちでいるためにもそういうことはしたいな、なんてちょっと考えてます!

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■今がタイミング的に一番いい

――初のワンマンツアーになりますが、心境はいかがですか?

Daiki:心境としては……楽しみしかないですよね。今まで散々ツアーで対バンをしてきて色んな刺激をもらったし、そういう出会いや繋がり、その日その日で作ったライブの熱とかを全部抱えたまま、今度はワンマンで俺たちだけが表現できる。これからもっともっと突き進んで行かなあかんっていう、今このタイミングやからこそ、自分たちだけで描けるということがすごく大きいですね。
そんで、古い曲もいっぱいできるっていうのが一番嬉しい! まだアルバムが3枚しか出てないんで、このワンマンに来てもらえたら俺たちの全部を知ってもらえるんじゃないかなと思ってます。これから音源が増えていくとライブで全部を詰め込むのがちょっと難しくなってくるので……。

――初めて来るお客さんには絶好のタイミングですね。

Daiki:是非是非です。今がタイミング的に一番いいんじゃないかと思います!

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――ライブと言えば、心に寄り添うような繊細な楽曲のイメージと打って変わってMCやトークが面白いという噂を耳にします。

ISATO:あら! 基本的に僕らの面白さっていうのは、きっと他のバンドよりもメンバー同士の会話の量が多かったり、コミュニケーションを多く取ってるっていうところから生まれると思うんですよね。バンドを本気でやればやるほどぶつかりもするし、想いの違いとかも昔より出てきたんですけど、それでもコミュニケーションが取れてるバンドが一番強いという風にメンバーそれぞれきっと思ってて、そこが強みでもあり、面白いことでもあり。ライブのMCや、ツアーファイナルなどでやってきた「メンバー全員で喋るコーナー」っていうのは、やっぱ普段から会話してるからできるのかなとは思います……あとなんかあります?

Daiki:うん、そうやな(笑)。些細なことからおっきなことまで結構話す!

ISATO:ふふふっ(笑)。

Daiki:俺たちが日頃してる会話であったり、移動中の車内の雰囲気がそのままMCに出てるだけ(笑)。

――ちなみに最近あった面白い話は?

Daiki:えー! ほんまにしょうもなすぎて覚えてない! 特にコレっていう面白い話がない! でも、普段からメンバーと話してるからこそ一人ひとりのキャラもわかってるんで、どういう話の振り方をすればどういう答えが返ってくるか予測できるのが一番強いかな。MCでも日常でも「こいつはこういうこと言われたくないやろ」とか「こいつはこういう風な質問の仕方をしたら絶対に面白く返してくれる」っていうのがすぐわかるんで、自然に面白さも出てくるというか。

ISATO:まぁ、“一番いいお出汁のでるところを知ってる”ということですね!

Daiki:(笑)。そゆことそゆこと!

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■探してもらうきっかけにもなればいいなぁと思って

――ISATOさんとDaikiさんの絶妙なハーモニーが魅力のひとつでもあるLOCAl CONNECTですが、TwitterでISATOさんが他のアーティストの楽曲をアカペラカバーしている動画を拝見しました。歌うのが本当に好きなんですね。

ISATO:純粋に音楽が好きやった時の気持ちって、やっぱり真剣に音楽をやればやるほど見失いかけてしまう部分もあるんですよね。なんにしてもそうですけど、学生時代に野球をやってた時、今ほど野球好きだったかなって思うとそうじゃなかったり。好きやからこそ始めたものの、それを本気でやることでその物事がちょっと嫌いになったり、集中が切れてしまったりする瞬間って絶対にあると思うんです。音楽をただ楽しんでいた時の気持ちを忘れないようにしつつ、僕たちを応援してくれている人たちともワンマンまで一緒に盛り上がっていけるような“何か”をやりたいなって。

――それがカバーだった。

ISATO:僕、楽器が何もできないんでシンプルに誰かの曲を歌ってTwitterにボンっとあげて、カバーしたアーティストのことを好きな人が「あ、声めっちゃいい」「この人が歌ってる曲ってどんなんだろう」「ライブ行ってみようかな」とか、探してもらうきっかけにもなればいいなぁと思って、思い切って始めました。LOCAL CONNECTのボーカルとして看板背負ってやってる以上、正直こういうのってちょっとやりにくいなとは思ったんですけど、もっと単純に音楽が好きなヤツ、歌うのが好きな野郎が、Twitterでギャーギャーやってますくらいの感じでやってみては如何だろうかと(笑)。

Vo.ISATO

Vo.ISATO

――歌うこと以外での趣味や好きなことはありますか?

ISATO:んー‼︎ 野球が一番好きですけど、それも含めて身体を動かすことが好きです。段々あったかくなってきて、もうほんとに外に出たくなっちゃうし、ちょっと走りたくなってしまうし……。基本的に家にこもるってことが好きじゃないんで“音楽家”としては最悪なんです僕。昔、(音楽家は)「どれだけ家にこもれるかや」って話を聞いた時にちょっとホンマにやめようかなって思って(笑)。とにかく部屋にこもることが嫌いなんで、歌以外やったら身体を動かすことが好きですね。

――(笑)。Daikiさんは?

Daiki:趣味は――

ISATO:ヘソクリすか?

Daiki:誰がヘソクリや(笑)。なんやろねー、でもISATOとは逆かもしれん。俺も外に出ることとかスポーツしたり身体動かすことは好きなんやけど、曲作ってる時は家にこもらないといけないんで。ふらっと1人で映画見に行ったりとか1人でウロウロ歩きにいったりとか、なんか自分の普段の生活から違うインスピレーションを得たり、今まで気づかへんかったことに気づく瞬間みたいなのがすごく好きなんですよね。家にこもる時は外で得たもの全部を持って帰ってきて「さぁ形にしましょか」っていう時だけって決めてるんですけど。……まぁ、プラプラすんのが好きです(笑)。

Vo./Gt. Daiki

Vo./Gt. Daiki

■次はいい作品ができるんじゃないでしょうか

――作曲の話がちょうど出ましたが、最近の製作状況はいかがでしょう?

Daiki:ちゃんとした1曲の完成品を作るというよりも、その曲の良い・悪いが判断できるくらいの長さのタネを増やす作業を頑張っているところです。その曲に対する印象であったり見方って、イントロから最初のサビが入るところまででなんとなく(良し悪しが)決まると思うんですよ。俺らみたいなバンドの曲は、そういうファーストインパクトみたいなんを大事にしなきゃあかんと思って。今までは100% 1曲1曲を作ってたんですけど、それからやと選べる曲数も少なくなっちゃうんですよね。

――雰囲気が伝わるものを何個も作って、その中で良さそうなものを選んだ後に1曲として作るということですね。

Daiki:そうですね。あと、メンバーと一緒に作る機会がめっちゃ増えました! タネはいつも自分が作ってたんですけど、そのタネ作りからメンバーを入れてみることでまた新しく広がるもんがあるんじゃないかと。しかもその方がペースも上がりますし。次はいい作品ができるんじゃないでしょうか!

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いい企画になるんじゃないの?

――3rdアルバムの発売からリリースツアーを経て、初のワンマンツアー開催と全力疾走のローコネですが、今後やってみたいことはありますか。

Daiki:完全なる妄想ですが、聞かす楽曲と激しい楽曲を2daysで分けてやってみたいですね。俺らって“こういうジャンルの音楽をしたい”っていうよりも、自分たちがかっこいいと思ってるものをやりたいっていうのが前提にあるから、フェスとかバンドシーンで活躍してる人たちに比べたら曲の幅が広めやと思うんです。このまま大きくなっていけるんであれば、そこを活かしてみたいっていう気持ちもあるし、「ローコネのこういうノリは好きやけど、こういうノリはちょっと付いていけへんわ」みたいな人も、「楽しい曲すごい盛り上がるけどバラードはあんま聞いてられへんなぁ」みたいな人もいて当然やから、なら分けてみたいなって。

ISATO:わかる〜。

Daiki:バラードばっかり、聞かす音楽ばっかりやってる日にはおっちゃんとおばちゃんが多いんかなぁとか、盛り上がる曲をやる日はちょっと若い子達が集まるのかもなぁとか思うから、2daysやけどそれぞれ演奏する楽曲が生きるように場所を変えてもいいと思う。それを全部織り交ぜて一個のライブにするっていうのが今回のワンマンの醍醐味なんですけど、将来的に分けることができたらそれはいい企画になるんじゃないの?なんてのは脳内にあります(笑)。

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■いつもとは違うLOCAL CONNECTのライブを期待してもらえたら

――初のワンマンでどんなことをするのか気になっている方もいらっしゃると思います。今回のワンマンツアー『無完成』のポイントは?

ISATO:各箇所で違うものを見せたいっていう気持ちがすごくあって、その土地に合った楽曲を自分たちなりに選んでいるつもりです。“東京だったら思い切ってこの曲チャレンジしてもついてきてくれるんじゃないか”とか、“逆に大阪はホームやからいつもやってる曲じゃなくて、あの曲入れよう”とか、名古屋ならこの雰囲気かな、福岡ならこの勢いかなっていうのを考えながらセットリストと曲間を決めてます。無理矢理には詰めたくない曲、繋げて次にいった方が良い曲っていうのが自分たちのバンドには多いんで、曲間も含めて試行錯誤してますね。ワンマン仕様にここでこういうことをしたら面白いんじゃないかっていう僕らなりの仕掛けもあって、普通の対バンでは聞けないようなモノをこのワンマンに散りばめたいと思ってます。いつもとはひと味もふた味も違うLOCAL CONNECTのライブを期待してください!

――それでは最後に、ツアーに向けて一言お願いします。

Daiki:正直、“満を持してやりましょう”というワンマンではないと思ってます。やっぱり『未完成』リリースツアーがあってこその、その先になんかもう一個欲しいよねって言ってできたもんなんで元から計画されていたわけでもないし、結構急ぎで企画したといえば急ぎで。俺たちはこのワンマンツアーを、LOCAL CONNECTとしてやってきたこの3年間で繋がってきたもの全ての確認作業やと思ってます。来てくれる人たちも割合的に新規の人は少ないと思ってて、でもその新規の人たちの中で「うわ、ローコネのワンマンええやん!」って思ってくれる人がいたら嬉しいし、今まで付いてきてくれた人たちにも「ローコネってやっぱりいいよね」っていう再確認をしてもらいたいし、してもらわなきゃいけない。そういう使命感を持って、俺たちは全力で、100%以上のモノをステージに叩き込みたい。すごく俺らも楽しみやし、1人でも多くの人に来てもらって笑顔になってもらえたらな、と思います。

ISATO:ワンマンに最大の魅力があるバンドだと自負しております。さっきDaikiも言ったように、自分たちが表現できる範囲内なのであれば色んな楽曲、色んなことに挑戦してきたバンドです。それが活かせるのがワンマンだと思うし、期待して待ってくれているのがファンだと思ってます。セットリスト、展開の付け方、いまのLOCAL CONNECTのベストをこのワンマンで出し切りたい。名古屋と福岡というワンマンで行ったことのないところにもツアーを拡大していますが、一箇所一箇所、出来栄えとか満足度に差が全くないように僕たちは挑んでいきます。
ずっと応援してくれている人にも、初めて見にきてくれる人にも、生活の中の喜怒哀楽のどの瞬間にでもLOCAL CONNECTのその日のライブが思い出せるような、その日の記憶がその人の生活の一部になってくれるような日になったらと。……贅沢な願いやと思うんですけど、欲張りに言うとそういう1日にしたいと思ってます。1人でも多くの人に見にきてもらえるように僕たちも努力しますので、皆さんにも注目してもらえたら嬉しいなと思います。よろしくお願いします!

LOCAL CONNECT「ROAD」MV

ツアー情報

ONEMAN TOUR「無完成」

〜本気でいくよ東京編〜
2018年6月2日(土)Open 17:30/Start 18:00
渋谷TSUTAYA O-Crest
〜なんぼのもんじゃい大阪編〜
2018年6月9日(土)Open 17:30/Start 18:00
梅田Zeela
〜でらいい日にしよう名古屋編〜
2018年6月22日(金)Open 18:30/Start 19:00
池下CLUB UPSET
〜やっぱ好いとうよ福岡編〜
2018年7月14日(土)Open 17:30/Start 18:00
福岡Queblick
 
料金:オールスタンディング3,000円(ドリンク代別途必要)
 
公式サイト:http://www.localconnect.jp
公式Twitter:@LOCAL_CONNECT(https://twitter.com/LOCAL_CONNECT
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