劇団壱劇屋、ノンバーバル殺陣芝居『独鬼』で三都市公演

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2018.6.11
劇団壱劇屋 東名阪三都市ツアー2018『独鬼~hitorioni~』宣伝ビジュアル。 [デザイン]河野佐知子

劇団壱劇屋 東名阪三都市ツアー2018『独鬼~hitorioni~』宣伝ビジュアル。 [デザイン]河野佐知子


不死身の鬼が戦う自信作で、台詞なきアクション芝居を大阪以外で初上演。

今間違いなく関西で、最も勢いのある劇団の一つである「劇団壱劇屋」。フィジカル性の高さが彼らの大きな武器だが、その作品は大きく2つのスタイルに分かれている。主宰・大熊隆太郎作・演出による、パントマイムを中心とした不条理な芝居と、大熊の片腕的な存在の劇団員・竹村晋太朗による、殺陣を中心としたノンバーバル・アクション芝居だ。特に後者は近年台頭が著しく、5ヶ月連続新作公演や、大阪のアイドルグループ・NMB48と組んだ作品などで、劇団のみならず演劇ファン層の裾野も大きく広げている。

そして意外にも、今まで大阪でしか上演してなかった竹村作品が、ついに東京・名古屋にも上陸。しかもこのシリーズの中でも、最も泣ける一本『独鬼~hitorioni~』を再演する。果てしない時を生きてきた孤独な鬼が、一人の赤ん坊を託されたために過ごすことになる50年間の日々。彼にとってはほんの一瞬に等しい時間の中で、心身ともに大きく変化していくさまを、対面式の舞台を使った激しいバトルシーンを交えて、エモーショナルに描き出した快作だ。

劇団壱劇屋『独鬼~hitorioni~』初演(2016年) [撮影]河西沙織(劇団壱劇屋)

劇団壱劇屋『独鬼~hitorioni~』初演(2016年) [撮影]河西沙織(劇団壱劇屋)

今回の再演は、竹村が大きな影響を受けた「劇団☆新感線」から、村木よし子が出演するのも大きな見どころ。彼女の存在によって、さらに舞台全体が引きしまるとともに、ラストはより緊張感と慈愛に満ちたものとなりそうだ。もちろん剣から棍棒までバラエティに富んだ殺陣の数々と、本気で殺傷力がありそうなほど重くてリアルな竹村のアクションも一見の価値あり。特に高校生以下は全公演無料なので(枚数限定・要事前予約)、世代を超えて興奮できる作品ということも併せて、この機会にぜひ足を運んでいただきたい。

公演情報

劇団壱劇屋 東名阪三都市ツアー2018『独鬼~hitorioni~』
 
■作・演出・殺陣・出演:竹村晋太朗
■出演:井立天、大熊隆太郎、岡村圭輔、柏木明日香、小林嵩平、高安智美、西分綾香、藤島望、丸山真輝、山本貴大、湯浅春枝(以上、劇団壱劇屋)/淡海優(劇団月光斜)、川本海紀、清水慎太郎(覇王樹座)、長谷川桂太
石原正一(石原正一ショー)、山本一樹(演劇組織KIMYO)、竜崎だいち(羊とドラコ)/村木よし子(劇団☆新感線)
 
《大阪公演》
■日時:2018年6月15日(金)~17日(日)
■会場:ABCホール
 
《東京公演》
■日時:2018年7月12日(木)~17日(火)
■会場:シアターグリーンBOX in BOX THEATER

 
《名古屋公演》
■日時:2018年7月28日(土)・29日(日)
■会場:名古屋市東文化小劇場
 
■劇団公式サイト:http://ichigekiyaoffice.wixsite.com/ichigekiya
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