シド 結成15周年を迎えた今なお強める攻めの姿勢、 “暴れ曲限定LIVE”を振り返る

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2018.6.26
シド 2018.6.16 Zepp Tokyo

シド 2018.6.16 Zepp Tokyo

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SID 15th Anniversary LIVE HOUSE TOUR 2018
2018.6.16(SAT)Zepp Tokyo

シドの結成15周年を記念した、『SID 15th Anniversary LIVE HOUSE TOUR 2018』。6月27日(水)、28日(木)の豊洲PIT追加公演を残すものの、“暴れ曲限定LIVE”と銘打たれた6月16日(土)のZepp Tokyoはツアーファイナルであり、特別な一夜だった。

冒頭の「dummy」から「隣人」へのシークエンスは、テンポが速く性急なビート感ではあるものの、マオ(Vo)を中心に、バンド側が冷静に場を支配していることが感じられる。「東京、行けるかー?」(マオ)と繰り返しシャウトしてから放った「ENAMEL」は、激しさの中にも気怠い妖しさを漂わせて、どこか抑制的なクールさが虎視眈々と、といった余裕とその奥の熱さを逆に伺わせた。

「怪我すんなよ? あとは何やってもいいから」(マオ)との言葉から、「XYZ」。シンプルながら耳に残るShinji(Gt)のギターリフが痛快だ。ステージ前方に歩み出て上半身を預けるように倒したマオに、ファンが四方から手を伸ばし、絶叫が響き渡る。「Re:Dreamer」では疾走感に圧倒されると共に多幸感が押し寄せて来て、清々しさを覚えた。「MUSIC」では明希(B)の怒涛のチョッパーが弾き出す鋭い音色に酔いしれ、センターでShinjiと向き合ってプレイする場面にも歓声が湧く。マオはアウトロで音に身を任せ軽やかなターンを繰り返し、生き生きとした姿を見せていた。

シド  2018.6.16 Zepp Tokyo

シド  2018.6.16 Zepp Tokyo

「さっきからフロアの皆がとっても楽しそうで、飛び込んじゃいたい気持ちです」「暴れ納めです、今日は。次はいつこんなことやるか分かんないよ? 悔い残すなよ!」と明希。Shinjiは「シースルーのシャツを着た覚え、ないんですけどね(笑)」と、熱いプレイで既に汗だくの状態であることを表現し、笑わせた。ゆうや(Dr)は「皆さん、最後の暴れ曲限定ライブですよ! しっかり準備してきましたね? 2018年で一番暴れた1日にしてやってくださいよ」と焚き付ける。「うちの大将を紹介します」とゆうやからバトンを渡されたマオは、「ここからはねっとり絡まって行こうと思います。もっともっと皆と気持ちいい関係になって行きたいから」と囁き、空気が一変。ステージ背後を彩ったのは、万華鏡を思わせるカラフルな色の欠片たち。ループする幻想的なフレーズと、突如訪れる激しさとが共存し「capsule」という曲のマジカルな魅力を織り成していく。続いて、ゆうやのドラムの抑制と解放の対比がスリリングなグルーヴの肝を成す「必要悪」、構築的なアンサンブルでドラマティックな昂りを見せていく「バタフライエフェクト」と畳み掛ける、新旧織り交ぜた3曲。マオが言うところの“ねっとり”としたブロックは、ライブが終わった今振り返っても印象深い。“暴れ曲”という縛りの中で、ただテンポが速いとか激しいとかいうフロアへの“即効性”に留まらず、こういった深みと美しさのある楽曲が含まれて来る、シドというバンドのソングライティングレベルの高さ、音楽性の豊かさを改めて実感した。

新曲「VOICE」からは打って変わって軽やかに。一瞬で駆け抜けていくようなスピード感と眩さは「Dear Tokyo」へと受け継がれ、会場の盛り上がりもすさまじい。歌の合間にマオは「今日すげぇな、おい!」と呟き、「皆が大好きだー!」とシャウト。「one way」では、ステージ上もフロアも、明るい光に満たされていくような心地がした。「今日から日本の法律は一夫多妻制にします!」との前口上から「プロポーズ」、そして本編ラストは「眩暈」。会場が一体となり、観客がヘッドバンギングで髪を振り乱すことで起きた風を肌にしっかりと感じるほど、凄まじい盛り上がりだった。

シド  2018.6.16 Zepp Tokyo

シド  2018.6.16 Zepp Tokyo

アンコールは「赤紙シャッフォー」と「敬礼ボウイ」、いずれもアグレッシヴ極まりない初期曲。フロアからは1音目でどよめきが起きるが、驚きに浸っているのも束の間、激しく攻め立てていく。不穏さを湛えながら、妖しく強く繰り広げられる狂乱のパフォーマンス。緩急のメリハリをしっかりと表現しうる個々の確かな演奏技術に裏打ちされた盤石なアンサンブルで、グイグイと彼らの世界へと引き込んでいく。終盤に向かうにつれ端正さを捨て去っていき、本能のままに咆哮するかのようなマオ。その絶唱に強く胸を打たれた。

「もっともっとイヤらしいオマエたちを見せてくれよ!」(マオ)と、観客にもすべてを曝け出すことを求めながら、ダブルアンコールでは「park」、最後には「吉開学17歳(無職)」を投下。圧巻の幕切れだった。終演後に降りてきた紗幕には告知映像が映し出され、2017年のライブ映像パッケージ『SID TOUR 2017 「NOMAD」』が7月25日に 、ミニアルバムが8月22日にリリースされること、9月からはライブハウスツアー『SID 15th Anniversary LIVE HOUSE TOUR 「いちばん好きな場所 2018」』が開催されることが次々と明かされ、ファンは大きな歓声で応えていた。15周年を迎えた今なお、攻めの姿勢を強めているシドの姿が眩しかった。

取材・文=大前多恵
 

 

セットリスト

~暴れ曲限定LIVE~
2018.6.16(土)Zepp Tokyo
01 dummy
02 隣人
03 ENAMEL
04 XYZ
05 Re:Dreamer
06 MUSIC
07 capsule
08 必要悪
09 バタフライエフェクト
10 VOICE
11 Dear Tokyo
12 one way
13 プロポーズ
14 眩暈
<ENCORE>
15 赤紙シャッフォー
16 敬礼ボウイ
<ENCORE 2>
17 park
18 吉開学17歳(無職)

リリース情報

LIVE DVD&Blu-ray『SID TOUR 2017 「NOMAD」』
2018年7月25日発売 
【初回生産限定盤DVD(DVD+写真集)】 KSBL-6322/3 ¥6,000+税
【通常盤DVD】 KSBL-6324 ¥5,000+税
【初回生産限定盤Blu-ray(Blu-ray+写真集)】 KSXL-268/9 ¥7,000+税
【通常盤Blu-ray】 KSXL-270 ¥6,000+税
 
<収録曲>
01. NOMAD
02. XYZ
03. Dear Tokyo
04. KILL TIME
05. 螺旋のユメ
06. 硝子の瞳
07. スノウ
08. 刺と猫
09. 嘘
10. 低温
11. 躾
12. バタフライエフェクト
13. ANNIVERSARY
14. V.I.P
15. 夏恋
16. one way
17. 青
18. 循環
19. Re:Dreamer
20. 普通の奇跡
 
2017年10月27日に行われた<SID TOUR 2017 「NOMAD」>、東京国際フォーラム ホールA公演の模様を余すところなく全楽曲収録。初回生産限定盤にはメイキング映像&ライブ写真集付。

ミニアルバム『いちばん好きな場所』
2018年8月22日発売
【初回生産限定盤(CD+DVD)】KSCL-3076/7 ¥2,778+税
【通常盤(CD)】KSCL-3078 ¥1,852+税
 
<収録曲>※初回生産限定盤、通常盤CD共通
01.VOICE
02.Reverb
03.その未来へ
04.ラバーソール
05.いちばん好きな場所

ライブ情報

SID 15th Anniversary LIVE HOUSE TOUR 2018 追加公演
6月27日(水) 豊洲PIT ~昭和歌謡曲限定LIVE~       OPEN 18:00 / START 19:00
6月28日(木) 豊洲PIT ~インディーズ曲限定LIVE~ OPEN 18:00 / START 19:00
[問] キョードー東京 0570-550-799
 
【チケット料金】 ¥7,300(税込/ドリンク代別)※未就学児童入場不可
【チケット一般発売日】6月17日(日)10:00~

SID 15th Anniversary LIVE HOUSE TOUR 「いちばん好きな場所 2018」
9月3日(月) 神奈川 / CLUB CITTA'          OPEN 18:00 / START 19:00
9月4日(火) 神奈川 / CLUB CITTA'          OPEN 18:00 / START 19:00
9月8日(土) 静岡 / Live House浜松 窓枠    OPEN 17:00 / START 18:00
9月9日(日) 岐阜 / 岐阜club-G             OPEN 17:00 / START 18:00
9月11日(火) 愛知 / 名古屋ダイアモンドホール  OPEN 18:00 / START 19:00
9月14日(金) 群馬 / 高崎club FLEEZ       OPEN 18:00 / START 19:00
9月15日(土) 茨城 / 水戸LIGHT HOUSE     OPEN 17:00 / START 18:00
9月18日(火) 栃木 / HEAVEN'S ROCK宇都宮VJ-2  OPEN 18:00 / START 19:00
9月21日(金) 石川 / 金沢EIGHT HALL       OPEN 18:00 / START 19:00
9月23日(日・祝) 長野 / 長野CLUB JUNK BOX  OPEN 17:00 / START 18:00
9月24日(月・休) 新潟 / NIIGATA LOTS      OPEN 17:00 / START 18:00
10月3日(水) 宮城 / 仙台Rensa            OPEN 18:00 / START 19:00
10月5日(金) 青森 / 青森Quarter           OPEN 18:00 / START 19:00
10月6日(土) 岩手 / 盛岡CLUBCHANGE WAVE  OPEN 17:00 / START 18:00
10月8日(月・祝) 福島 / 郡山HIP SHOT JAPAN  OPEN 17:00 / START 18:00
10月13日(土) 北海道 / 釧路NAVANA STUDIO  OPEN 17:00 / START 18:00
10月14日(日) 北海道 / 帯広MEGA STONE   OPEN 17:00 / START 18:00
10月18日(木) 大阪 / なんばHatch          OPEN 18:00 / START 19:00
10月20日(土) 香川 / 高松MONSTER        OPEN 17:00 / START 18:00
10月21日(日) 愛媛 / 松山WstudioRED      OPEN 17:00 / START 18:00
10月27日(土) 岡山 / 岡山CRAZYMAMA KINGDOM  OPEN 17:00 / START 18:00
10月28日(日) 広島 / 広島CLUB QUATTRO   OPEN 17:00 / START 18:00
11月1日(木) 京都 / KYOTO MUSE           OPEN 18:00 / START 19:00
11月3日(土・祝) 兵庫 / 神戸CHICKEN GEORGE  OPEN 17:00 / START 18:00
11月4日(日) 滋賀 / 滋賀U☆STONE         OPEN 17:00 / START 18:00
11月7日(水) 佐賀 / 佐賀GEILS             OPEN 18:00 / START 19:00
11月8日(木) 福岡 / 福岡DRUM LOGOS      OPEN 18:00 / START 19:00
11月10日(土) 熊本 / 熊本B.9 V1            OPEN 17:00 / START 18:00
11月11日(日) 鹿児島 / 鹿児島CAPARVO HALL  OPEN 17:00 / START 18:00
11月17日(土) 埼玉 / HEAVEN'S ROCKさいたま新都心VJ-3  OPEN 17:00 / START 18:00
11月21日(水) 東京 / マイナビBLITZ AKASAKA  OPEN 18:00 / START 19:00
 
【ID-S BASICチケット優先予約】受付期間 6月22日(金)12:00~6月26日(火)16:00
【ID-S LIGHTチケット先行予約】受付期間 6月27日(水)12:00~7月3日(火)16:00
【SID MOBILEチケット先行予約】受付期間 6月27日(水)12:00~7月3日(火)16:00
【チケット料金】¥7,300(税込/ドリンク代別) ※未就学児童入場不可
【チケット一般発売日】8月11日(土・祝)
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