みみめめMIMIタカオユキ、新曲リリース、独占インタビュー

新曲の制作で変わったこととは

視聴覚ユニットとして2013年にデビューしたみみめめMIMI、作詞作曲、歌唱の「耳担当」声優のタカオユキさんと、「目担当」ちゃもーいさんのユニットだが、11月17日に新曲「天手古舞」、そしてネットシーンで活躍中の人気音楽クリエイターまふまふとのコラボである「相対性レプリカ」を発売する。デビュー二年を迎えた心境や新曲のことをタカオユキさんに伺った。

――みみめめMIMIの「耳」担当、ボーカルのタカオユキさんです。

「よろしくお願いします！」

――新曲が出るということですが、「天手古舞」変わったタイトルですが？

「実はこのタイトルは友達とLINEで会話してる中で生まれたもので、彼女が「てんてこまい」という言葉を使ったことからなんです。普段私が使わない言葉なんですけど、響きが可愛いなと思って」

――なるほど。

「ワンマンが6月にあってその後に書きだした曲なんですけど、今回はテーマがきっちり決まった中で書けましたね」

――テーマは何なんですか？

「ワンマン終わった後に握手会とかでファンの方と交流を持たせてもらう中で、みんな日々楽しそうに見えたりしても悩んだり考えてることが沢山有るんだなと思うことがあったんです。友達にしても恋愛も仕事も迷ってることが多いんだなって。今までは自分の内面を書いてたりしたんですが、今回はもっと日常みたいな事を書きたいと思いまして、恋や学校に日々てんてこ舞いな女の子を書いてみました」

――聞かせてもらいましたが、アッパーなチューンに仕上がってますね、今までに無いくらいテンションも高い。

「サウンド的にもみみめめMIMI初の「和」をテーマにしてまして。和太鼓やホイッスルや琴の音が入ってたりして、お祭りみたいになってます。今までに無いくらいキーも高いし、文字も凄い詰まってるから歌っていて自分でもてんてこ舞いになりながらレコーディングしていました」

――かなりライブでは盛り上がりそうですね。

「そうですね、この曲の練習しているとカラオケで歌えないキーの曲無くなりました（笑）」

――そしてもう一曲の「相対性レプリカ」はまふまふさんとのコラボですが、このきっかけは？

「私とまふまふさんの声が似てるって言われて、一度私達のライブにまふまふさんが来ていただいたり、「目」担当ちゃもーいがまふまふさんの動画にイラストを提供したりする交流があって。じゃあご縁があるからコラボしましょう！ということになったんです」

――作曲がまふまふさん、作詞が共作という形ですが。

「まふまふさんがまず曲のデモを作ってくれて、凄いかっこいい！って感動しちゃって。歌詞も仮歌詞をつけてくれたんですが、共作というより交換日記をするような気持ちでまふまふさんが書いてくれたものにレスをする…そんな感じで私も歌詞を書いて…という形で作り上げました」

――今までのみみめめサウンドとは似ているけれども新しい世界観な気がしました。

「世界観っていう意味では初めて誰かが作った曲に歌詞をつけて歌って、という事をしたので。私は内面をいつも書くのに対してまふまふさんは世界観をしっかり作られるので、導かれるように歌詞やニュアンスが生まれてきましたね。新しいみみめめMIMIの一面を出せた曲になったんじゃないかと」
 

――もう活動開始から2年たちましたけど、何かアーティストとしての心境の変化などありましたか？

「この夏は色々な所でライブでやらせていただくことが多かったんですが、最初は自分たちの制作環境にばっかり目が行っていたんです。作りたいものを作る、歌いたいものを歌うみたいな。ある意味一方通行だったんです。でも初めてのワンマンをやらせて頂いて、独りよがりだなって凄く思いまして。それで今年沢山ライブをやって考え方が変わったというか、曲やパフォーマンスを通して「届ける」ことを意識するようになりましたね」

――アウェイもありますしね。

「自分たちのライブは私達を見に来てくれたお客さんが殆どなので、そういう時は楽しく両思いな気持ちで歌う事が多いんですけど、私達を知らない人達の前でも歌うことも増えたんです。そういう時は「私たちは転校生なんだ」って思いながら歌いますね。転校生って急に馴れ馴れしいのも嫌がられるし、遠慮してても仲良くなれないし。そういう距離感を感じながらやれるようになったかな、とは思いますね」

――前の曲に比べて今回は歌詞の面などで変わったというか、内向的な女の子が少し前向きになった、そういうような印象を覚えました。

「人間って誰でもそうだと思うんですけど、悩んだりでパニックになってる時は無意識にブレーキをかけると思うんです。悩むのも辛いのもしんどいじゃないですか。そういう心にストップをかけようとすると思うんですけど、いっそ思いっきり突っ込んでしまうというか、変な言い方ですけどいっそ馬鹿になってしまえば楽しい気持ちになれるんじゃないかな？という希望を「天手古舞」には込めてるんです。こういうふうに考えられるようになったのは変わったところかもしれません。内向的な子が一歩踏み出す…を飛び越えて突っ込んで行く！みたいな（笑）」

――なるほど（笑）今回はまふまふさんとのコラボがありましたけど、曲も歌詞もつくるタカオユキさんとしては、今後コラボして見たい人とかいるんですか？

「いますよ！めっちゃいますよ！！もう…ひと目会うだけでも…いやむしろ扉の隙間からでもいいから一度お会いしたいのはParamore（パラモア）って言うバンドのボーカルのヘイリー・ウィリアムスさん…です！」

▲タカオさんの大好きなParamoreの代表曲「That's What You Get」はこちらからどうぞ！パワフルなロックンロールです！

――逆に曲を誰かに提供したいという気持ちは？

「いつかしてみたいって気持ちはありますね！」

――さて、タカオユキさんというとTwitterなどでもたまに話題に出ますが、日記を毎日書き溜めているとの事ですが。

「そうですね、今は5年日記というのを今年の1月1日から初めて、今日まで毎日続いています。おばあちゃんとやっているんです」

――おばあちゃんと？

「はい、初めて言うんですけど、おばあちゃんが去年から5年日記を始めたんです。ボケとか始まったら色々忘れちゃうから困る、って言って（笑）それを聞いて私も見習おうと。私達だって大切なことを毎日毎日忘れていってるって思う時があって、そういうの忘れたくないからその時の気持を残しておきたくて。何があったかなんて事はスケジュール帳見れば思い出せるけど、スケジュール帳で判らないような気持ちを書き留めていこうって。高校一年生のあの時どんな気持ちだったか適切に説明しろとか無理じゃないですか」

――それはそうですね。

「残っているのはこの写真とあの時作ったこの曲だけだ、みたいな（笑）ちゃんと残そうと思って毎日頑張ってます」

――気持ちを残しているんですね。

「たまーに悲しすぎて『悲しすぎて残す気にもなれません。』って時もあります（笑）今年二回あったな（笑）」

――じゃあその日記を思い返してもらって、2015年はどんな感情の曲でしたか？
 

「新曲の宣伝みたいですけど『天手古舞』でしたね！」

――（笑）

「常に「あっちそっちこっち」ってなってた気がします。仕事もプライベートも何ですけど、ジムに通いだして運動したと思ったら読書にハマって引きこもったり（笑）音楽面でも作曲してたと思ったらボイトレに通いだして頑張ったり。なんだかんだ人のことも考えるようになったし、色々試行錯誤しながら少しは成長できた年かな、って。勿論反省点でもあるんですけどね、これ（笑）」

――じゃあちょっと気が早いかもしれませんが、2016年はどういう年にしていきたいですか？

「わぁ早い！最速ですよこの質問！えっと、30秒考えてもいいですか？」

――お願いします。

「（たっぷり30秒考えて）うーん、これは2015年10月の私から2016年の私へのメッセージかもしれないんですけど、2015年はファンの人達と相思相愛になりたいと思って活動してきたんです、分かり合いたいというか。でも来年は甘えたくないなって思うんです。好きって言ってくれてる人の気持に甘えないようにするっていうか、守ることのほうが人間楽なんですけど、来年どんどん挑戦してファンの人の優しさの中にいるだけじゃなくて、もっともっと愛を与えられる存在になれるようになりたいです！」

――では最後に皆さんにメッセージを！

「私自身アニメもアニソンも好きなんですけど、ロックもクラシックも通ってきた人間なので、純粋に音楽が好きなみなさんに耳と目で私達の音楽を感じてもらいたいです。ライブが私達の居場所になりつつあるので、是非ライブに足を運んでくれると嬉しいですね！」
 

インタビュー：加東岳史　写真：坂井美碧織