松尾スズキ＋大人計画流“ファン感謝デー” 「30祭（SANJUSSAI）」オープン！

2018年12月18日（火）、東京・スパイラルにて松尾スズキ＋大人計画30周年記念イベント「30祭（SANJUSSAI）」が開幕した。この日、同会場にてオープニングセレモニーが行われ、松尾スズキをはじめ、池津祥子、伊勢志摩、顔田顔彦、宮藤官九郎、宍戸美和公、阿部サダヲ、宮崎吐夢、猫背椿、皆川猿時、村杉蝉之介、田村たがめ、荒川良々、近藤公園、平岩紙（挨拶順）が顔を揃えた。

セレモニーの冒頭、ステージの後ろの階段から運動会の入場のごとく、メンバーが小走りで降りてきて全員集合。
まずは一人ずつ自己紹介含め、来年の抱負を述べる事に。
※なお、名前の横の数字は年齢ではなく、大人計画在籍年数。
松尾（30年）「故郷に年老いた母がいますので、母の名に恥じない親孝行に努めたいです」

池津（28年）「皆さまありがっ（噛む）ダメだこりゃ（笑）。今回イベントではフラダンスを躍らせていただきます。告知の時に『池津祥子、50歳渾身のフラ』としたのですが、まだ49歳でした！来年は頭をシャッキリさせて頑張りたいです」

伊勢（27年）「来年50歳になるので、何事にも本腰を入れて臨みたいと思います。何事にも本腰」（何故か二度発言）

顔田（27年）「来年、娘が20歳になりますので、親の自覚を持ちたいと思います」
（他メンバーが今更？とざわつく）

宮藤（27年）「えーと、い、い……何も考えてませんでした。健康に気を付けて頑張りたいです」（松尾から「“い”はなんだったの？」とツッコまれる）

宍戸（27年）「宍戸美和公、10パーセントじょ、増量！」

阿部（26年）「午前中なので皆さん緊張していらっしゃるようです。来年は私はNHK大河ドラマで主演させていただきます！」（営業スマイル）

宮崎（26年）「来年は断酒会に参加したいと思います」（他メンバーから笑いが起きる）

猫背（26年）「今回、100食以上の手作り弁当を販売しますが、料理以上に夢中になれるものを来年は探したいです」

皆川（24年）「阿部サダヲのバーターでCMに出たい……モテたい……痩せたい。以上です！」

村杉（24年）「来年勉強したいのはフリートークです。とても苦手なフリートークを勉強して上手になりたいと思います」

田村（24年）「今回のイベントで、過去のモノローグを語らせていただきます。来年は身も心も引き締めたいです」

荒川（20年）「来年まだ内緒なんですが『パシフィック・リム』に出ます……嘘です（笑）」

近藤（18年）「今年40歳になりました。劇団員でいちばん下が40代という状態です。今、風邪気味なので来年は風邪を引かないようにしたいです」

平岩（18年）「30代最後の年になりますので、来年は変わらず穏やかに過ごせればと思っています」

挨拶の後は、松尾、宮藤、阿部がそれぞれスピーチ。松尾は「このように30周年のイベントができて嬉しいです。今日はネット生配信や記事もたくさん出るのでここで何か言うと問題が起きる……がんじがらめです（笑）。ここにいるのは見ての通りおっさん、おばさんばかりですが、30周年の展示を見て『この人たちにも若い頃があったんだ』とそれだけでも感じてもらえたらと思います。またうちのメンバーと所属タレントの似顔絵を僕が無理やり描かされまして（笑）、グッズとして販売されますので、それがいっぱい売れればいいなと」とコメント。

宮藤は「改めて展示の写真を見て、一生懸命やっていたからか当時の記憶がほとんどなかったですね。こんな人いたっけ、とか映っちゃいけない人もいたりして。通報しないでくださいね（笑）。僕は松尾さんとずっと一緒にやってきて、なんだかんだ言って今こうしておそろいのTシャツを着て並んで立っているのが嬉しいような、恥ずかしいような気分です」

阿部は「こんなイベントができるんだなあ、すごい立派な劇団に入れた事が嬉しいしい運がよかったと思います。劇団で30年というのは凄い事だそうです。ここにいるメンバーも会場をちょこちょこ動いていますので、ファン感謝デー的な、気軽に触れ合えるようなイベントにできたらと思います。いつもお世話になっているお客さんに積極的に（謎の笑い）来年、NHK大河ドラマで主演をやります！」と二度目の営業スマイルを見せていた。

スピーチの後は、オープニングのテープカット。「万年新人」と呼ばれた近藤と平岩がテープの両端を持ち、松尾、宮藤、阿部が赤いテープをカット。会場からは大きな拍手が沸き起こっていた。
セレモニーはここまで。メンバーは先ほど下りてきた階段をまたしても運動会のように元気よく登って会場を後にした。

セレモニーの後、「大人計画大博覧会」の展示エリアが一部披露された。階段スペースには「わたしたち、大人計画と申します」の口上の文字とメンバーの顔写真がずらっと張り出され、向かい側の壁には過去の公演チラシが壁一面に、一部は空中を舞うように展示されていた。階上に上がると松尾スズキと大人計画の活動年表が張り出され、さらに奥に進むと大人計画メンバーの等身大パネルが並べられ、壁には大人計画へのメッセージが書き込めるエリアが。黒と赤のマジックペンも設置されている親切設計となっていた。

撮影禁止の室内エリアには、大人計画が産声を上げた年から順に公演の舞台写真や、当時のポスターの撮影風景がパネル化され、また芝居の小道具などがテーブルや頭上からぶら下げられていた。パネルの中には、今や大人気の星野源の若き日のあられもない姿（笑）や、客演した古田新太、河原雅彦、そして十八代目中村勘三郎（当時：勘九郎）の在りし日の姿も。パネルの横にはメンバーから、当時の事を振り返るような一言コメントが添えられていた。

さらに室内の中央に作られたもう一段高い小部屋には松尾が劇団だけでなく、雑誌などで描いたイラストの数々が陳列。一応描かれている人の名前は添えられているものの、その標記がなくても誰を描いたのかが分かる、高いクオリティのイラストが何枚も披露されており非常に見応えのあるものだった。

この他、イベント期間中はスパイラルのさまざまな場所を使い、催し物が準備されているので、是非以下のスケジュールと内容を確認の上、足を運んでいただきたい。

取材・文・撮影＝こむらさき