【動画あり】ミュージカル『ピピン』製作発表レポート~城田優「ブロードウェイ版より素晴らしいと言われたい」
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(左から)中尾ミエ、クリスタル・ケイ、城田優、前田美波里
2019年6月10日(月)から東京・東急シアターオーブにて城田優が主演を務めるブロードウェイミュージカル『PIPPIN』が上演される。本作の舞台衣裳着用 歌唱付き製作発表が2月27日(水)都内にて行われ、城田と、共演のクリスタル・ケイ、中尾ミエ、前田美波里が出席した。
【動画】ブロードウェイミュージカル『ピピン』日本語版・製作発表より 2019.2.27
冒頭では劇中で歌われる楽曲の中からオープニング曲の「Magic To Do」をリーディングプレイヤー役のクリスタル・ケイが魅惑的に歌い上げ、バーサ役をWキャストで務める中尾と前田が「No Time At All」を華やかに熱唱、そして「Corner of the Sky」を主人公ピピン役の城田が希望に満ち溢れる堂々とした歌声で披露した。
3曲の披露の後、改めてステージ上に4人が揃い、この日会場に集まったオーディエンスに挨拶、そして本作の魅力などを語り合った。
美しくカリスマ的な“リーディングプレイヤー”率いるアクロバットサーカス一座に誘い込まれた若き王子ピピン。人生を変える情熱に駆られたピピンは「特別な何か」を探し求める旅に出るが、何を体験しても心が満たされず、ついには行き倒れてしまう。そんな彼を助けた未亡人のキャサリンと彼女の息子テオと幸せだが単調な暮らしを始めるが、平凡な人生に落ち着くのを恐れてその幸せを手放してしまう。旅の最後、すべてを捨ててようやく彼が見つけた「本当の幸せ」とは―。
城田は本作をブロードウェイで実際に観た時に「すごーい!と子どもみたいな気持ちになれた作品。僕が観た感動を日本の皆さまにも感じてほしい」と振り返り「自分たちが演じるものが『ブロードウェイ版より素晴らしい』と言われるように頑張りたい」芸歴20年目のメモリアルとなる本作に意気込みを見せる。先ほど披露したばかりの楽曲については「誰もが一度や二度は経験する人生の岐路に立った時、歌の歌詞にもあるが、猫や子どもにもそれぞれの場所があるが、さて僕はどこにいけばいいんだろうと、心情を吐露する歌でした」とピピンの心の中を説明しつつ語った。これまでもCDに収録するなど何度も歌ってきた曲だったが、今日に限って上手く歌えなかった箇所があり、「本番では素晴らしいパフォーマンスをすることを約束します」と苦笑いしていた。
城田と同じく芸歴20年目にしてミュージカル初挑戦となるクリスタル・ケイは自身が演じる“リーディングプレイヤー”を「フェアリ―(妖精)のような存在」と表現。今回披露した楽曲は「これからマジカルな世界を皆に見せてあげるよ」というミステリアスでもあり、楽しい曲です」と説明。また着ていた衣裳が、ミュージカル『キャバレー』を手掛けたボブ・フォッシーのスタイルを踏襲したデザインであることに触れられると、「普段あまりやらない動きとかあるんです」とフォッシー風に艶めかしいポーズをわざと作り笑いを誘っていた。とはいえこの日のパフォーマンス披露は相当緊張したそうで、「この一曲目で“リーディングプレイヤー”はこんな存在なんだとお客さんに感じてもらわないといけないすごく重要なナンバー」と緊張の理由に触れていた。
ピピンの祖母バーサ役の中尾は「実は過去にも2回やっているんですが、このバージョンは初めてで今まででいちばん大変」と語り「大変な事(アクロバット)をやらされるので、『とりあえず懸垂は10回できるようにしておいて』と海外スタッフに言われ「普通にぶら下がっても10数えられないのに。でもやらなきゃならないから近所の公園で練習している」と影の努力を打ち明けていた。またこの日披露した楽曲は中尾の心情のママだという中尾は「いつの日にかお前も私の歳になる~♪とっても歌いやすいです。お見逃しなく!」と期待を持たせ、前田とのWキャストについては自分が出ない時は前田が出ている公演を観る事が出来るのでお客さんと同じ気分で楽しみにしています」と笑顔を見せていた。
同じくバーサ役を演じる前田は「人生はいろいろな事があるけれど、あなた自身が選んで進んでいかないと、とピピンに語る歌なんです」と中尾と共に歌った楽曲の真意に触れ、また中尾が「お見逃しなく」と言った言葉を拾い「見逃せる訳がない!だって一曲が長いんだもん」というと笑いが起きていた。本作が海外キャスト版で来日上演された時に観劇した時「自分の年齢的にもこのお祖母ちゃん役だなと思いながら最初は観ていたんですが、空中ブランコをやる場面を見せられ『あ、無理だ』と思った」と思わず本音が。でもその役を今回やってほしいとオファーが来た時の心境をきかれ「一人じゃなくてよかったわ」と中尾とのWキャストである事の心強さを共有し、シングルキャストの城田とクリスタル・ケイに自慢するかのように言うと、城田は「(シングルキャストは)大変だよ~」と中尾たちと一緒になってクリスタル・ケイに圧をかけて笑っていた。
質疑応答では一般招待客から城田に対して「自分自身を探す旅に出るならどこに行きたいか?」という質問が寄せられた。すると「ノーコメント」とわざと答えをかわしつつも「アマゾン……は冗談ですが、普段生きている便利な世の中を遮断するような、自然に満ちて自給自足で生きる事が求められる場所、動物たちとやり取りしなければならない場所に行きたい。豚とヤギと、海に行けばペンギンやセイウチがいるようなところに行きたい」と構想を口にしたが「最終的には自分がセイウチになりたい」と締めると皆が思わず噴き出す一幕も。
なお、この日クリスタル・ケイ、中尾、前田が着ていた衣裳はブロードウェイキャストが着ていた本番の衣裳。城田も同じくブロードウェイキャストの衣裳を着るはずだったが、190㎝という高身長のため「僕には少し衣裳が小さかったので特注になりました。衣裳だけはブロードウェイ版を超えました」と笑っていた。
取材・文・撮影=こむらさき
公演情報
■作詞・作曲:スティーヴン・シュワルツ
■脚本:ロジャー・O・ハーソン
■演出:ダイアン・パウルス
■振付:チェット・ウォーカー
■サーカス・クリエーション:ジプシー・シュナイダー
■キャスト:
ピピン:城田優
リーディングプレイヤー:Crystal Kay
チャールズ:今井清隆
ファストラーダ:霧矢大夢
キャサリン:宮澤エマ
ルイス:岡田亮輔
バーサ:中尾ミエ、 前田美波里(Wキャスト)
神谷直樹 坂元宏旬 田極翼 茶谷健太 常住富大
石井亜早実 永石千尋 妃白ゆあ 伯鞘麗名 長谷川愛実 増井紬 ほか
<東京公演>
■日程:2019年 6月10日(月) ~ 6月30日(日)
■場所:東急シアターオーブ
■問い合わせ:キョードー東京 TEL 0570-550-799
☆★イープラス貸切公演☆★
■対象公演日時:2019年 6月19日(水)18:00 & 6月23日(日)13:30
■受付サイト:https://eplus.jp/sf/detail/1517950004
■一般発売:2019年3月2日(土)10:00~
■主催:フジテレビジョン/ キョードー東京/ ワタナベエンターテインメント
■問い合わせ:キョードー東京0570-550-799(オペレーター平日11:00~18:00 / 土日祝10:00~18:00)
<名古屋公演>
■日程:2019年7月6日(土)、7月7日(日)
■場所:愛知県芸術劇場 大ホール
■問い合わせ:キョードー東海 TEL:052-972-7466
<大阪公演>
■日程:2019年 7月12日(金)~ 7月15日(月・祝)
■場所:オリックス劇場
■問い合わせ:キョードーインフォメーション TEL:0570-220-888
<静岡公演>
■日程:2019年 7月20日(土)、7月21日(日)
■場所:静岡市清水文化会館マリナート 大ホール
■問い合わせ:テレビ静岡事業部 TEL:054-261-7011
■公式サイト:http://www.pippin2019.jp/