メジャー1周年を迎えた“オメでたい頭でなにより”が音で伝えた感謝の気持ち 大熱狂のツアー・東京公演をレポート

レポート
音楽
2019.4.10
オメでたい頭でなにより

オメでたい頭でなにより

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オメでたい頭でなにより“1”マンツアー ~今 いくね くるね~
2019.4.4 マイナビBLITZ赤坂

1月に発表した1stフルアルバム『オメでたい頭でなにより1』を手に、2月9日から初の全国ワンマンツアー『オメでたい頭でなにより“1”マンツアー ~今 いくね くるね~』をスタートさせたオメでたい頭でなにより。そのツアー中盤戦の山場となったのが全12本中の7本目、4月4日に開催されたマイナビBLITZ赤坂公演だ。ちなみに、開催日の4月4日は、昨年彼らがメジャーデビューシングルをリリースした日であることから、この日を持ってめでたく1周年を迎えたことに。それもあってか……いや、そうでなくても彼らのライブはオーディエンスを笑顔にさせるトピックで満載なのだが、開演前から特別演出がスタンバイ。赤飯による開演前のラジオ番組風SE「オールナイト開場」では、「筋肉で日本を笑顔にする」をモットーに活動中のエンターテインメントグループ・マッチョ29の植田知成氏と共に、“オメマッチョ29”として、赤飯とぽにきんぐだむが登場し、見事すぎる筋肉美を披露! ライブ本編前からフロアを盛り上げていた。

オメマッチョ29

オメマッチョ29

オメでたい頭でなにより

オメでたい頭でなにより

盛大なファンファーレが鳴り響く中、メンバーがひとりひとり姿を現すと、5人は「日出ズル場所」でライブをスタートさせた。赤飯が様々なタイプのスクリームを操れば、ぽにきんぐだむはラップでまくし立て、324、mao、ミト充は爆発力たっぷりのアンサンブルを轟かせる。そのまま「鯛獲る」へなだれ込んで行ったのだが、フロアの熱気がとにかく凄まじい! この日のチケットは完売していたのだが、昨年のデビュー日にはO-WESTでワンマン、今年のデビュー日にはマイナビBLITZ赤坂でワンマンということで、赤飯曰く本公演は昨年より“倍以上”の来場者数となっているとのこと。

彼らのワンマンに初めて来たというオーディエンスもかなり多く、彼らが多くのリスナーから支持され始めてきていることを物語っていた。5人は、フロアで暴れまわっているライブキッズはもちろんのこと、場内に配置されていた各ブロック──絶対に騒いでいけない“デリケートゾーン”、ほどよく騒いでもOKな“サイドギャザー”、2階に用意されていた親子席の“大五郎シート”の3つ──で楽しんでいるオーディエンス達と共に、「BLITZソールドアウト、獲ったどー!」と喜びの雄叫びをあげる。その熱狂をアジテーションする赤飯も、超絶なまでにキャッチーな楽曲に圧巻の演奏スキルを織り込んで魅了するぽにきんぐだむ、324、mao、ミト充の楽器隊も、彼らが大切にしている“思いやりのぶつけあい”を繰り広げるフロアを見て、全員が満面の笑みを浮かべていた。

オメでたい頭でなにより

オメでたい頭でなにより

オメでたい頭でなにより

オメでたい頭でなにより

オメでたい頭でなにより

オメでたい頭でなにより

この日のセットリストは、アルバム『オメでたい頭でなにより1』の収録曲が中心になっていたが、ツアーを通してかなり磨き上げられていて、ライブの鉄板曲達と共に、フロアのボルテージをグングンあげていく。獰猛なブレイクダウンが組み込まれた「言葉のあやや」に、赤飯の凶暴なロングスクリームが飛び出した「HELL“O”」といったシリアスな雰囲気のあるものや、オメでたい頭でなによりのライブで出会ったことがキッカケになって結婚したというファンのエピソードが元になって作られた「ピ」では、ミラーボールがまわる中、美麗なコーラスを交えて爽やかな風を吹かせる5人。バラエティ豊かな仕上がりだった『オメでたい頭でなにより1』の収録曲を披露していくことで自然と幅が生まれ、様々な感情を味わえるライブ展開になっていた。

オメでたい頭でなにより

オメでたい頭でなにより

また、彼ららしい演出も盛りだくさんだった。ライブ中盤を過ぎた頃、ぽにきんぐだむが「メジャーデビュー1周年なのに、“忘れてはいけない大切な人”を呼んでくるのを忘れた」ということで、一旦ステージを離れることに。ギター1人不在という状況になってしまったのだが、赤飯が「この状況を“脱出”するのに、ちょうどいい曲があるんですよ」と話し、4人が演奏し始めたのは「終わらない恋からの脱出」。ソウルやファンクの要素を下地にした90年代J-POPフレーバー満載な曲でフロアを心地よく揺らしていると、アメリカ西海岸からライブのためにわざわざ駆けつけたという、世界的なキーボードプレイヤーのMr. P・KDと、彼と入れ替わる形で、サックスプレイヤーMrs. P・KDが登場。2人がどこかで見た気がする筋肉質な身体をしていたのは置いといて、Mrs. P・KDは、フロアに何かを大量にばら撒きまくっていた。ステージに戻ってきたぽにきんぐだむ曰く、Mrs. P・KDが撒いていたのは、イベンターである土樋氏の顔の形に切り抜いたステッカーだったとのこと(笑)。フロアからは「なぜそれを!?」と言わんばかりの笑い声があがっていた。

Mr. P・KD

Mr. P・KD

他にも、1000人オーバーの“ダルマさんが転んだ”を繰り広げた「ダルマさんは転ばないっ」では、大五郎シートのちびっこ達が声をあげて大喜び。この日は、赤飯が「大五郎ー!」と親子席に呼びかけると、ちびっこ達が「ちゃーん!」と返すという、シート名の由来になっているであろう子連れ狼的なくだりが何度か行われていたのだが、今日はmaoの両親がライブを観に来ているということで、赤飯の無茶振りから、客席で見ていたmaoの父親が「大五郎ー!」と呼びかけ、ステージに立っているmaoが「ちゃーん!」と返すというほっこりする場面も飛び出した。また、「終わらない恋からの脱出」の演奏中に、ぽにきんぐだむが呼びに行っていた“忘れてはいけない大切な人”──彼らのメジャーデビュー時に生まれたキャラクターである“寿マン”が、いつの間にかフロアに姿を現していた。右半身が赤色、左半身が白色という、なんともめでたい色の全身タイツに身を包んでいたが、寿マンに扮しているその人は、先ほどステッカーにされてばら撒かれていたイベンターの土樋氏だったという、フリオチを効かせた展開で客席を盛り上げていた。

オメでたい頭でなにより

オメでたい頭でなにより


オメでたい頭でなにより

オメでたい頭でなにより


寿マン

寿マン

そんな彼ららしい演出も楽しかったのだが、なによりも素晴らしいと思ったのが、彼らがオーディエンス達と作り上げている景色だった。特に凄まじかったのが「We will luck you」。赤飯扮するオメディー・マーキュリーが、某映画さながらのコール&レスポンスを繰り広げて突入したのだが、フロアからは超特大のシンガロングが巻き起こっていて、その光景に胸を打ち震わせられた。観ているだけでこんなにも感動するのなら、実際に参加しているオーディエンスはもっと高揚しているに違いない。そして、バンドとオーディエンスで作り上げる一体感こそが、オメでたい頭でなによりのライブにおいて最大の魅力になっていることをまじまじと感じさせられた。

そんな大合唱を受けながら歌っていた赤飯だが、MCでは「過去の苦労話をするのは好きじゃない」と話す。「だけど、今日ばっかりは話さなきゃいけないことがひとつあって」と、これまでのことを話し始めた。彼の話によると、以前、オメでたい頭でなによりを始める前に、この会場でワンマンライブをしたことがあったのだが、そのときに「めちゃくちゃ悔しい思いをした」とのこと。「なんで自分は歌を歌っているんだろう」と本気で悩んだそうだ。

オメでたい頭でなにより

オメでたい頭でなにより

オメでたい頭でなにより

オメでたい頭でなにより

最新アルバムに「鯛アップ(TVサイズ)」という曲が収録されているのだが、このツアーではライブ開催地に特化した内容に歌詞を作り直し、「鯛アップ(ご当地Ver.)」として披露するという企画を実施している。作詞に関してはメンバーが持ち回りで行なっているのだが、マイナビBLITZ赤坂公演に関しては赤飯が担当。内容としては、赤坂という地名の由縁を説明したり、会場近くにある某中華料理屋をお勧めしたりと、彼らしいニヤっとするものになっていたのだが、曲の歌い出しは「因縁の場所BLITZに オメでたく返り咲いた」というもの。「別にそんなこと知らなくてもいいんやけど」と前置きしながら話していた赤飯。それが本心でもあると思うのだが、彼としては、あのときの雪辱を晴らすべく、この日のライブに臨んでいただろう。そして、オーディエンスが全力で自分達のライブを楽しんでいる光景を見たことで、「これで充分に“最高の反撃”ができたと俺は思っています!」と叫ぶと、大きな拍手が送られていた。そして、その「反撃のキッカケ」をくれたのはオメでたい頭でなによりというバンドであり、誘ってくれたメンバーであり、それを支えてくれるスタッフ、そして自分達のライブに触れようとしてくれているオーディエンスだと、話を続ける。

赤飯「ひとりひとりの幸せの形は違うから、残念だけど俺らは直接君らのことを幸せにはできないと思っていて。でも、俺らのライブ、周りの奴らと一緒に過ごした時間が、君らのワクワクするもの、自分を前に進めてくれるものって何かなって考えるキッカケになると思って、ライブをやっています。そして俺は、このバンドでライブをやり続けて、このメッセージを君らに伝えていくこと。それこそが自分が生まれてきた意味、歌い続けていく意味だと気付かされた。そのキッカケを与えてくれたのは、君なんです。だから俺らは、それに対して音で感謝の気持ちを返していく。それが俺たちの“音返し”だと思ってます」

オメでたい頭でなにより

オメでたい頭でなにより

そんな熱いメッセージをぶつけつつも、「ごめん、真面目なトーンで話すのは怖い話をするときだけでいいと思ってるんやけど」と、少し照れる赤飯。そして「噛み砕いて言うな? お前ら、ワクワクしてるか! 俺は今、最高にワクワクしてるぞ!」と絶叫し、「ザ・レジスタンス」になだれ込んで行った。以前、インタビューでこの曲の歌詞に込めたメッセージを話してくれた彼らだったが、そこで放たれた音にはとにかくポジティブなエネルギーに満ち満ちていて、実に感動的だった。そして、これは各メンバーがアンコールのMCで話していたことでもあるのだが、あくまでも「ここは通過点」であり、ここからも自分達の目指す場所へ足を一歩ずつ前に進めていこうとする意志に漲っていて、彼らの未来が今まで以上に楽しみになる瞬間でもあった。この日、オメでたい頭でなによりは今夏に新曲をリリースし、秋には全国2マンツアー『真剣2マン遊VIVA!』を開催することを発表。大熱狂のツアーをキッカケに、彼らはどんな曲を生み出すのか。とにかく楽しみにして待ちたい。


文=山口哲生 撮影=ゆうと。

オメでたい頭でなにより

オメでたい頭でなにより

未掲載カット含む全ライブ写真は【こちら

セットリスト

オメでたい頭でなにより“1”マンツアー ~今 いくね くるね~
2019.4.4 マイナビBLITZ赤坂

1. 日出ズル場所
2. 鯛獲る
3. wosushi ~ウォールオブ寿司~
4. えんがちょ!
5. 言葉のあやや
6. HELL“O”
7. サイレンとジェラシー
8. ピ
9. 終わらない恋からの脱出
10. 鯛アップ
11. 推しごとメモリアル
12. ダルマさんは転ばないっ
13. スーパー銭湯~オメの湯~
14. We will luck you
15. ザ・レジスタンス
16. オメでたい頭でなにより
[ENCORE]
17. VIVA!ハピバ
18. 宴もたけなわプリンセス
19. チャバシラタッター

 
▼赤坂BLITZ公演 セットリストのプレイリストをSpotifyで公開中
https://spoti.fi/2TFotdH

ツアー情報

オメでたい頭でなにより"1"マンツアー 〜今 いくね くるね〜
◆2019年4月11日(木)広島SECOND CRUTCH
OPEN 18:30 / START 19:00
◆2019年4月13日(土)高松MONSTER
OPEN 17:30 / START 18:00
◆2019年4月14日(日)福岡LIVEHOUSE CB
OPEN 17:30 / START 18:00
◆2019年4月21日(日)松阪M’AXA(完売御礼)
OPEN 17:30 / START 18:00
※チケット一般発売中

『真剣2マン遊VIVA!』
2019年秋 開催決定

リリース情報

新曲
2019年夏リリース予定
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