が〜まるちょば、デュオからソロになって初公演 『が〜まるちょば 公演 MIME CRAZY』が開幕!
が〜まるちょば
2019年3月末にケッチ!が脱退したことで、約20年のデュオ活動に終止符を打ち、HIRO-PONがソロで活動するようになった「が〜まるちょば」。ソロアーティストとして初の公演となる『が〜まるちょば 公演 MIME CRAZY』が2019年6月7日(金)からテアトルBONBON(東京都中野区)で始まった。初日を前に公開ゲネプロ(※総通し舞台稽古)と囲み取材会が行われた。写真とともにその様子をお伝えしたい。
『が〜まるちょば 公演 MIME CRAZY』ゲネプロの様子
が〜まるちょばは、1999年に結成され、「サイレントコメディー・デュオ」として、パントマイムの固定概念を超えた演劇作品とショーで、世界35カ国以上で公演を行なってきた。今年3月末にケッチ!がヨーロッパ移住を発表し、デュオを脱退したことにより、約20年のデュオ活動から、HIRO-PONが一人でが〜まるちょばを背負うことになった。
『が〜まるちょば 公演 MIME CRAZY』ゲネプロの様子
ソロアーティストとして活動していくことについて問われたが〜まるちょばは「何も変わらないと言ったら、おかしいけれど、そんなに変わっていないです。みなさん“再出発”と言ってくださるのですが、僕の人生の中では、通過点に過ぎないし、再出発という感じではないんです」と話す。
「僕が“出発”したのは、僕がパントマイムを始めた時。自分がパントマイムをやると決めて、始めて、いろいろな作品を作って、試演会で試して、が〜まるちょばとして20年近くやったのもそのうちの一つで。もともと一人だったし、一人になったのは必然だったと捉えています」。
『が〜まるちょば 公演 MIME CRAZY』ゲネプロの様子
その上で、将来的な展望については「とにかくパントマイムを知ってほしいと思っている。パントマイムをもとにして世の中にどう発信したらいいかということは考えていかなくてはいけないなと思います。『新しく相方を見つけるんですか?』とも言われるけど、パントマイムとして面白い表現ができるだろうという感覚があるのであれば、そういうことにもなるかもしれないし、逆にグループから『うちでやらないか?』と言われて、僕の存在が生きてパントマイムが広まると感じたならそういうこともあるのだろうし。そういう感覚です」と述べるにとどまった。
『が〜まるちょば 公演 MIME CRAZY』ゲネプロの様子
上演時間は約2時間(途中休憩あり)。R15指定となっているのは、「2時間、お子さんの集中力を保つのは意外と難しい。見にきてくださったお客さんを選ぶわけではないが、まずはパントマイムという表現を集中して見てくださるお客さんを対象にしたいと思った」から。
観客と積極的にコミュニケーションをとってライブ感が楽しい「が〜まるSHOW」をはじめ、5つのストーリー仕立てのパフォーマンスで構成されている。クスッと笑える作品もあれば、思わずゾッとする作品もあって、言葉がなくてもここまで感情が動かされるものなのかと素直に驚かされる。特に最後の『指輪』という作品は、ある男の人生における切なさ、喜び、絶望、希望、すべてが表現されており、一本の映画を見ているよう。その細やかな感情表現と身体表現に息をのんだ。
『が〜まるちょば 公演 MIME CRAZY』ゲネプロの様子
「一番変わったのは、一人での作品。一人でやるパントマイムの表現と、二人でやる表現の違いを感じました。ソロでやっていたのは10年以上前なので、つまりここ10年間ぐらいは2人でやるという頭になっていたから、今回のように一人で表現する作品に頭を切り替えるのはちょっと難儀でしたね。気負いではないですが、一人になって、『二人の方が良かったね』という形にはしたくないので、相応の作品を作ろうという意気込みもあったので、生みの苦労と言いますか。一人の作品づくりの苦労は感じました」。
そう彼は語っていたが、この舞台をみれば、これからソロとして活動していく彼なりの“覚悟”を感じられると思う。
『が〜まるちょば 公演 MIME CRAZY』ゲネプロの様子
最後にこの舞台にどのようなメッセージを込めたか尋ねた。すると、が〜まるちょばはこう答えた。
「まず、メッセージはないんですね。強いていうならパントマイムを知ってもらいたい。パントマイムってこういうものなんだよと。舞台上には何もないのに、ないものがあるように見えて、見てくださった方の心が動く。そんなパントマイムというものを知ってもらうことが、僕の中では一番の仕事だと思っています」
公演は6月9日(日)まで。お見逃しなく!
が〜まるちょば
公演情報
日時:2019年6月7日(金)〜6月9日(日)全5回
会場:テアトルBONBON(中野区中野3-22-8)
主催:吉本興業株式会社
企画・製作:よしもとクリエイティブ・エージェンシー