【WWE Live Tokyo 開催直前!見どころ特集コラム Vol.2】年間最大の祭典でブロック・レスナーを破った男!ロウの頂点に立つユニバーサル王者セス・ロリンズがやってくる!
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WWE日本公演『WWE Live Tokyo』は6月28日(金)開幕
6月28日(金)&29日(土)東京・両国国技館で2日間にわたって開催されるWWE日本公演『WWE Live Tokyo』にセス・ロリンズが来日する。参加メンバー決定時、ロリンズはロウブランドの頂点に立つWWEユニバーサルチャンピオン。過去にも何度かWWEスーパースターとしてやってきたロリンズだが、来日時もベルトを巻いていれば、今回の日本公演は彼にとって最高のシチュエーションとなるはずだ。
ロリンズは2003年にプロレスラーデビュー。アメリカのインディー団体で鍛え上げ、10年にWWE入り。当時の参加団体FCWを経て、12年11月に昇格した。そのときの初登場で、彼はWWE史上に残るインパクトを残している。客席から乱入してきた黒ずくめの3人(ローマン・レインズ、ディーン・アンブローズ、セス・ロリンズ)が大型のライバックを捕まえ、3人がかりのパワーボムで実況席に叩きつけたのである。彼らは「正義の盾」を意味するユニット、ザ・シールドを名乗り、アッという間にWWEを席巻、リングジャックに成功するとともに主役の座をかっさらってみせたのだ。
彼らはシングルプレーヤーとしても実力を発揮し、ロリンズは14年6月にマネー・イン・ザ・バンク・ラダーマッチを制して、いつでもどこでもベルトに挑戦できるマネー権を獲得した。ジョン・シナ、ブロック・レスナーを襲撃するなど、虎視眈々と挑戦の機会を狙っていたのだ。
そして迎えた15年3月の『レッスルマニア31』。メインのWWE王座戦は王者ブロック・レスナー、挑戦者ローマン・レインズの図式だったのだが、試合も終盤と思われたところでロリンズが乱入、マネー権行使を宣言し、ダメージの大きいレインズをピンフォールしてみせたのである。これにより、レスナーは直接負けることなく王座陥落。ロリンズはまさかの王座奪取とともに、レッスルマニアでのマネー権行使は史上初の出来事だった。しかし、同年11月に右脚負傷により王座返上。復帰には約半年の時間を要した。
それでもロリンズはカムバック後すぐに第一線に戻ってきた。17年4月の『レッスルマニア33』ではトリプルHと対戦し、相手の得意技ペディグリーで勝利。これはWWEトップの座を約束されたような試合でもあった。翌年の『レッスルマニア34』ではザ・ミズ、フィン・ベイラーとのトリプルスレットマッチを制してインターコンチネンタル王座を獲得、WWEのグランドスラムを達成した。そして今年1月の『ロイヤルランブル』では30人参加の時間差バトルロイヤルで優勝。勝者に与えられる選択権でレスナーを指名し、『レッスルマニア35』におけるWWEユニバーサル王座への挑戦を決めたのだ。
祭典でレスナーと闘うことをロリンズが宣言した3月11日、ザ・シールドが今後の方向性を提示した。ロリンズは年間最大イベントでの頂点王座奪取が目標。レインズは本格復帰を宣言した。レインズは白血病のためユニバーサル王座を返上し欠場していたのだが、回復を発表してリングに戻ってきたのだ。この前日におこなわれたPPV『ファストレーン』ではザ・シールドが久々に揃い踏みを果たしている。しかし、ディーン・アンブローズはWWEからの旅立ちを決意。このトリオでの活動に、一応のピリオドが打たれたのである。
『レッスルマニア35』でのロリンズは、長年の盟友でもあり、ときには敵対したこともあるレインズのためにレスナーと闘った。最後は執念のカーブストンプ3連発。4年前にフォールできなかったレスナーから3カウントを奪い、レインズの借りも返してみせたのだ。祭典後、アンブローズを送り出した王者ロリンズは、AJスタイルズとのシングル初対決に臨んでいく。
バロン・コービンを破り挑戦権を得たAJに対し、ロリンズが求めた握手から新たなるライバルストーリーがスタートした。決戦の場は5月19日『マネー・イン・ザ・バンク』。ここでは一進一退の好勝負の末にロリンズが王座防衛。試合後、いったんは退場したAJがリングに戻り、ロリンズに握手を求めた。王者はベルトを高く掲げてから応じてみせた。遺恨なきクリーンなライバル対決は、これで終わりではないだろう。
ユニバーサル王者としての地位を確実にしたロリンズ。決してスーパーヘビー級ではないものの、引き出しの多さが彼をチャンピオンに押し上げた。必殺のカーブストンプはもちろん、トペ・スイシーダ、雪崩式リバース・ブレーンバスター、エンズイギリ、スリングブレイド、フロッグスプラッシュ、スワンダイブ式クローズラインなど立体的で多種多彩。ここにロリンズの強さがある。ロウを「マンデー・ナイト・ロリンズ!」と言い切るほど主役の座に君臨しているのが現在のロリンズなのだ。日本公演では王者として来日するのか。前王者レスナーの影もちらつくだけに、直前までどうなるか予測不可能。いずれにしても、ロリンズの登場は今回の大きな見どころのひとつ。6・28&29両国で、ロリンズがすべてを「BURN IT DOWN!」(焼き尽くす)!
(新井宏)
WWE日本公演『WWE Live Tokyo』は6月28日(金)開幕