【WWE Live Tokyo 開催直前!見どころ特集コラム Vol.5】両国での電撃契約発表から2年 カイリ・セインが“世界一美しい”インセインエルボーをひっさげ、東京初上陸!
-
ポスト -
シェア - 送る
WWE日本公演『WWE Live Tokyo』は6月28日(金)開幕
2年前の両国公演でスクリーン上からWWEへの入団を発表、NXT所属と第1回『メイ・ヤング・クラシック』トーナメントへのエントリーを宣言し、リングネームを宝城カイリからカイリ・セインへとあらためた女子スーパースターが、ついに両国への逆上陸を果たす。カイリ・セインの凱旋帰国は昨年8・31の大阪公演以来2度目だが、東京は初登場。その舞台は、6月28日(金)&29日(土)、『WWE Live Tokyo』東京・両国国技館である。
2017年6月4日の試合を最後に日本を離れたカイリは、フロリダ州オーランドのWWEパフォーマンスセンターでトレーニングを重ね、世界各国から32名が参加する画期的なトーナメントに臨んだ。テッサ・ブランチャード、ビアンカ・ブレアー、ダコタ・カイ、トニー・ストームを破り決勝進出。そして9月12日におこなわれたシェイナ・ベイズラーとの決勝戦を「世界一美しい」とWWEでも評価されたインセインエルボー(ダイビングエルボードロップ)で制し、初代女王の称号を得た。
NXTでの活動が正式にスタートすると、11・18ヒューストンでの『テイクオーバー:ウォー・ゲームズ』でのフェイタル4WAYで空位のNXT女子王座に初挑戦。タイトル奪取こそならなかったものの、18年1・28『ロイヤルランブル』では女子ランブルマッチに姿を現わし、早くもWWE・PPVへの出場を果たしている。さらに4・8『レッスルマニア34』でも女子バトルロイヤルに参加。ホームに戻ってからもタイトルをターゲットに試合を重ね、4月19日にはついにシングルマッチでシェイナの保持するNXT女子王座への挑戦を実現させた。
これに敗れたカイリだが、日本時代と同様にあきらめない姿勢を貫いた。6・21ではトリプルスレットでの次期挑戦者決定戦を勝ち抜き挑戦権を獲得。そして8月18日、ついに待望のNXT女子王座戴冠に到達する。その13日後が大阪公演だったから、なんとか間に合ったかたちだ。
王者としてベルトを腰に巻き凱旋したカイリは、6人タッグマッチでベイリー&サーシャ・バンクスと組み、ライオットスクワッド(ルビー・ライオット&リブ・モーガン&サラ・ローガン組)と対戦した。よく見ると、カイリを除き一軍で活躍するトップクラスのメンバーばかり。それでも最後は凱旋のインセインエルボーでサラからフォール勝ちをおさめてみせた。アスカの場合もそうだったが、このカード編成は将来の昇格を睨んでのマッチメークだったと言っていい。
初の凱旋を成功させたカイリは10月28日、WWE史上初の女子のみによるPPV『エボリューション』にNXT代表として登場。ブランドトップとしてタイトルマッチをおこなった。しかし、ここでライバルのシェイナに敗れ王座陥落。セコンドがアシストした上でのレフェリーストップという不運もあった。が、WWE史に残るであろう記念すべきビッグイベントで王者としてタイトル戦をおこなった事実にとてつもない価値がある。
なお同大会では、カイリを追うようにやってきた紫雷イオがメイ・ヤング・クラシック決勝戦に登場した。そのイオもNXT入りを果たし、まずは11・8NXTのハウスショーでタッグを組みカイリ&イオの試運転。11・17NXT「テイクオーバー:ウォー・ゲームズⅡ」では再度シェイナの王座に挑んだが、奪回までには至らなかった。19年に入ると、NXT本編でのカイリ&イオも実現した。1・27『ロイヤルランブル』へも初エントリーのイオとともに出場した。さらに4・5NXT『テイクオーバー:ニューヨーク』でもイオとともにフェイタル4WAYマッチでNXT女子王座に挑戦。2日後の『レッスルマニア35』では女子バトルロイヤルでアスカと同じ時間、リングに立っている。また、3日後のNXTではまだまだあきらめないとばかりにNXT女子王座に挑んだのだが、シェイナに防衛を許すと、4月16日にカナダ・モントリオールでおこなわれたスマックダウン『スーパースター・シェイクアップ』に“パイレーツ・プリンセス”出現のサプライズ。アスカを含む8人タッグマッチでついにWWE昇格を果たしたのだ。
翌週にはペイトン・ロイスを相手に昇格後の初シングルを勝利で飾った。4・30コロンバスではアスカとのタッグで勝利し、5・14英国ロンドンでは代理人を買って出たペイジ(初代NXT女子王者)がアスカ&カイリ組をカブキ・ウォリアーズと命名。両者のターゲットがスマックダウン女子王座に定められたのである。
そして迎えるこんどの日本公演。カイリの両国凱旋には、女子タッグ王座が懸けられている。発表当初の王者はスマックダウンで何度も当たっているアイコニックス(ビリー・ケイ&ペイトン・ロイス組)。手の内はわかっているだけに、大いにチャンスはあるとみていいだろう。そして、世界一美しいと言われるインセインエルボーへの期待もかかる。オーソドックスでありながらも、ありそうでなかった完璧なフォーム。なぜ世界一と評されるのか、その理由をぜひその目で確認してほしい。
(新井宏)
WWE日本公演『WWE Live Tokyo』は6月28日(金)開幕