安田章大主演の新作舞台『忘れてもらえないの歌』上演が決定 福士誠治、中村蒼、佐野晶哉らとジャズバンドを結成

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2019.7.8

 

2019年10月15日(火)より東京・大阪にて安田章大が主演を務める舞台『忘れてもらえないの歌』の上演が決定した。岸田戯曲賞受賞の福原充則による書き下ろし脚本&演出の新作で、日本で初めてJAZZが演奏されたころの物語。

舞台は、1945年・東京。終戦後の荒れ果てた東京で、楽器一つを持って仕事をし始めた若者たち。彼らはなぜ、敵国であったアメリカの音楽・JAZZを演奏しなければならなかったのか。戦後の混乱の中で、生きるために音楽を選んだ者と、音楽と共に生きようとした者の交差と離別を描く。戦中・戦後を扱った物語の多くが“たくましく生き抜く人々”のものであるのに対して、この作品は“生き抜けず膝をつき負けていく者達”の物語だという。

主演を務めるのは、関ジャニ∞の安田章大。戦後、お金のためにバンドを始める調子のいい男・滝野亘を演じる。作中、ギター・ボーカルを担当する。作家志望で作詞家・サックスを務める稲荷義郎役に、映画『愛しのアイリーン』や劇団☆新感線『修羅天魔~髑髏城の七人Season極』など話題作への出演が続く福士誠治。安田演じる滝野と対立していく男・良仲一矢役に、映画『空飛ぶタイヤ』や現在公演中の舞台『お気に召すまま』に出演する中村蒼。戦争孤児となり盗みで暮らしを立てている川崎大役に、関西ジャニーズJr.内のユニット「Aぇ!group」の最年少メンバーの佐野晶哉、そして、娼婦でボーカルの芦実麻子役に、キネマ旬報ベスト・テン新人女優賞(2018)など数々の新人賞を受賞する木竜麻生。そのほか、高月彩良村上航大堀こういち桑原裕子、渡辺哲、銀粉蝶らがキャストに名を連ねる。

主演の安田と演出・脚本を務める福原のコメントが届いたので紹介する。

安田章大(主演・滝野亘役)

今回は福原充則さんの書き下しということで、どんな物語になるのか、どんな人物を生きられるのか、喜びとワクワクでいっぱいです。
僕は福原さんが描く世界、辛くて厳しい現実を、苦いものを抱えながらも何とか生きていこうとする人達を、笑いも入れながら描くところが好きだなあと改めて感じています。だって、それこそが人生のリアルだと思うんです。
人は笑うことでまた頑張れる、生きていけるんだと思います。
僕自身、『俺節』から2年の間に、病気や怪我でたくさん心配や迷惑をかけたこともあって、どう生きたいのか、どう生きていくのかということをいろいろ考えました。そんな経験も活きてくるような気がしています。観てよかったと思ってもらえる舞台になるように、全力で頑張ります!

福原充則(脚本・演出)

これまでに、戦時中の演劇の話と、戦後の映画の話をやってきたので、その時代の表現者の話として、もう一つ“音楽”をやりたいなと思ったのが、そもそもの発端でした。
とはいえ、戦中・戦後という大変な時代を生きる人のタフさを表現するには尋常じゃないエネルギーが要りますし、暗い芝居にはしたくない。そんなタフさと明るさ、それも、人の痛みをわかった上での華やかさみたいなものを持った人なんて、いるんだろうか……?
そういうことを考えたときに浮かんだのが、『俺節』を一緒につくってくれたヤスこと安田章大くんの顔です。ヤスのために何かを書くということも出来たんですけど、僕に今書きたいものがあって、最初にヤスの顔が浮かんだというのが、すごくよかったなと今改めて感じています。
主人公は、焼け野原になった東京で、心が空っぽなままじゃ生きていけないことに気が付き、心に何か入れるなら、絶望ではなくポジティブな感情を入れて前に進もうと思った男。キビしい現実を、バカバカしいくらい明るく前向きに生きていこうとする人です。ビジュアル撮影の時のヤスは、なんだかとても色っぽくて、ちょっとドキッとしました。『俺節』から2年経った今のヤスや、今回初めて仕事をする人を含めたメンバー全員と、稽古場でどんなふうに出会って、どんなものをつくっていけるのか、緊張もありつつ、楽しみにしています。

 

なお、本作品は、2019年10月15日(火)~30日(水)までTBS赤坂ACTシアターにて東京公演、その後、2019年11月4日(月・祝)~10日(日)までオリックス劇場にて大阪公演が行われる。公式ホームページでは、劇中のバンド「Tokyo Wonderful Fly」のプロモーション映像を公開中だ。

公演情報

『忘れてもらえないの歌』
 
[脚本・演出]福原充則
[出演]安田章大 福士誠治 中村蒼 佐野晶哉(Aぇ! group) 木竜麻生
高月彩良 村上航 大堀こういち 桑原裕子
川田希 加瀬澤拓未 久保貫太郎 ザンヨウコ 高山のえみ 竹口龍茶 寺井義貴 三土幸敏 今國雅彦
渡辺哲 銀粉蝶
 
[東京公演]2019年10月15日(火)~30日(水)TBS赤坂ACTシアター
料金(全席指定・税込):S席12,000円A席9,800円
お問合せ:キョードー東京0570-550-799(平日11時~18時/土日祝10時~18時)
主催:キョードー東京/TBS
 
[大阪公演]2019年11月4日(月休)~10日(日)オリックス劇場
大阪公演:2019年11月4日(月休)~10日(日)オリックス劇場
料金(全席指定・税込):S席12,000円A席9,800円
お問合せ:キョードーインフォメーション0570-200-888(10時~18時)
主催:サンライズプロモーション大阪
 
一般発売:2019年8月24日(土)~
公式HP:wasureuta.com
 
[企画製作]キョードー東京/TBS

【あらすじ】

焼け野原で誓った。
空っぽになった心に絶望を詰めるくらいなら、ポジティブな感情を詰めて生きていこう。
悩んでたまるか。意地でも明るく生きてやる!
 
1938年、新宿。大陸で始まった日中戦争の暗い影も気にせず、夜な夜な遊ぶ若者達がいた。彼らの名は、滝野亘、稲荷義郎、良仲一矢。仕事が終わると、それぞれが自分が働く店の残り物を持ち寄り、将来を語りながら飲み明かしていたのだ。しかし、日本は第二次世界大戦に突入。東京は空襲で焼け野原となり、敗戦を迎える。戦後の混乱を生き抜くため、滝野は進駐軍相手のジャズバンドを結成することに。当時、進駐軍のクラブで演奏するミュージシャンには破格のギャラが支払われていた。だから誰もがミュージシャンになりたいと思ったのだ。戦前からの仲間に新メンバーも加わり、ジャズバンド「東京ワンダフルフライ」が誕生。かくして、進駐軍とその関係者ら全員アメリカ人の客を前にステージに立つ「東京ワンダフルフライ」。にわか演奏と歌で、どうするのか?!待った無し!
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