小説家・原田マハが仕掛ける初の展覧会が、京都の世界遺産・清水寺で開催
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小説家・原田マハが総合ディレクターを務める展覧会『CONTACT つなぐ・むすぶ 日本と世界のアート』が、2019年9月1日(日)~8日(日)まで、京都の世界遺産・清水寺にて開催される。
互いに影響を与え合う日本と世界のアートがジャンルを超えて集結
マティスののもとを訪れた直後に描かれた猪熊弦一郎作品。巨匠の影響が色濃くみられる。猪熊弦一郎《無題》1948-49 年頃 油彩、板[3 枚組の一部]
日本と世界のアートは接点を持ち、互いに刺激を与え、影響を与えあってきた。日本美術を通して新しい表現を見出したポール・セザンヌ、南仏でマティスに師事した猪熊弦一郎、哲学者・矢内原伊作と深い交流を持ったアルベルト・ジャコメッティ、4半世紀以上も日本で個展を開催し続けてきたゲルハルト・リヒターなど、日本と積極的に接触をした外国人アーティスト、そして国際的に活躍した日本人アーティストの作品をあわせて展示することにより、日本と世界のアートがどのように融和してきたかを展観する。あわせて美術のみならず、文学、マンガ、映画など、ジャンルを横断したユニークな展示も見どころだ。
世界遺産・清水寺で初となる西洋近代絵画の展示、現代美術のインスタレーション
藤泉《無題》2019 年(本展のための特別制作)布、革、アクリル絵具、パステル、ステンレススチール、アルミニウム、鉄、刺繍、石、リトグラフ (C)2019 Izumi Kato
会場となるのは、それ自体が日本を代表する文化財である世界文化遺産・清水寺。そもそも寺院は御用絵師を住まわせ、作品を創らせ、それを発表するアートの擁護者としての長い歴史を持つ、いわば日本におけるミュージアムの原点ともいえる存在であり、ICOM京都大会を記念した本展の会場としてまさにふさわしい場といえる。
今年 2 月に N.Y.で発表されたリヒターの映像作品は、新たに音楽家レベッカ・サウンダース とのコラボレーションにより経堂に登場。 「ライヒ リヒター ペルト」展示風景The Shed(2019 年、ニューヨーク)
いずれも通常非公開の「成就院」での美しい庭園を背景とした作品展示、「経堂」でのゲルハルト・リヒターによる映像作品の公開は、来場者に特別な鑑賞体験をもたらすだろう。また日本屈指のインスタグラム・スポットである入り口正面の重要文化財「西門」、「馬駐」のフリーゾーン(
発起人・総合ディレクターを務めるのは小説家・原田マハ
原田マハ
本展は、キュレーターとしてのキャリアをもつ小説家・原田マハが、第二次世界大戦後に発足したICOMの戦争で分断された世界をミュージアムで再びつなごうという設立趣旨に共感し、ICOM京都大会の開催にあわせて自ら発起人となり総合ディレクターを務める企画。
ICOMの存在を一般にもっと広く知ってもらいたい、同時に、世界中から集まる3,000人のミュージアムの専門家に、日本各地に存在する素晴らしい美術館や、そこに収蔵される名作の数々を知ってもらいたい、そんな願いからこの展覧会は誕生した。
会場では原田マハが執筆した全作品の解説と、本展にあわせて発表予定の短編小説「20 CONTACTS 消えない星々との短い接触」(幻冬舎より8月発売予定)からの一部抜粋をタブロイド紙に掲載して無料配布。小説を片手に展示作品を鑑賞できる。
多彩なゲストを迎えてのトークイベント
出演者(日程順)左より竹中直人(俳優)、山田洋次(映画監督)、桂南光(噺家)
会期中は、清水寺・大講堂にて本展総合ディレクターの原田マハが、竹中直人(俳優)、山田洋次(映画監督)、桂南光(噺家)など多彩なゲストを迎えるトークイベント「CONTACT.ALK:アート経由・日本と世界のつなぎ方」も開催する。
イベント情報
会期:2019年9月1日(日)~9月8日(日)
※会期中無休開催時間:7時~18時(最終入場は17時)
会場:清水寺(京都市東山区清水 1 丁目294)成就院、経堂、西門、馬駐
入場料:大人 1,800円、子供(小学生以下)無料
*モーニング
*トークイベントとのセット