市原悦子、浅野温子ら出演 リーディング名作劇場『キミに贈る物語』製作発表会

レポート
舞台
2015.11.21

ネパール大震災への基金として今年6月に上演され、好評を博したリーディングシリーズの第2弾、リーディング名作劇場『キミに贈る物語〜観て聴いて、心に感じるお話集〜』が、12月3日(木)から6日(日)までBunkamuraシアターコクーンにて開催される。

同シリーズは、小説、詩、童話、昔話や日本古来からの伝統芸能などから選りすぐりの作品を、絵画や写真、イラストとともに語るリーディング劇。上演にあたって主演キャストがそろい、製作発表会が、12日に都内で行われた。

登壇者のコメントは以下の通り。

■浅野温子
古事記やご当地の民話を原作にして、定期的に「よみ語り」を上演しており、今年11年目に入ります。今回この場をいただきまして大変光栄に思っています。みなさんに聴いていただけたら幸いです。今、ミュージシャンと私たちの話をいかに楽しんでいただけるか思案しています。頑張りますのでよろしくお願いします。

■佐藤正宏
紙芝居は日本独自のオリジナルの表現方法で、ほかの国には紙芝居がないそうです。子どものころ、自転車の後ろに紙芝居と飴を携えて、公園や空き地に紙芝居屋さんが来ていたことを思い出すと、あの時代には日本のあちこちに生の芸能が出没していたんですね。今回はその紙芝居の名作である「黄金バット」をやらせていただきます。前回の公演では観客の皆さんに拍手をいただいて、とても盛りあがりまして、渋谷のシアターコクーンという立派な劇場が、野原の空き地になったような気がしました。紙芝居を体感したことがない若い世代に、かつてはこんなことがあったんだと感じていただければいいなと思います。一つの場所でじっと耳を傾けるという機会は、今はそれほどないのかもしれません。劇場に来られたら、ぜひじっと耳を傾けてください。

■菜月チョビ
普段は劇場でお芝居の演出と俳優をやっておりますが、朗読は初めての経験になります。紙芝居があり、歌があり、いろいろな形で言葉を表現されてきた皆さまとご一緒させていただきますので、とても楽しみにしています。精いっぱい頑張ります。よろしくお願いします。

■竜小太郎
今回は、浄瑠璃の「曽根崎心中」を、“舞語り”という表現で上演させていただきます。この舞語りでは中島みゆきさんの“糸”という歌を、ミッキー吉野さんのピアノ演奏で歌わせていただきます。後輩であるカムイ君も舞を披露いたします。とても楽しみにしております。

■増田有華
このお話をいただいた時に、この豪華なキャストの皆さまのお名前を拝見して、参加してよいのだろうかと躊躇したのですが、緊張する気持ちを引き締めながら、ゆっくりと私らしく楽しみたいです。実は、私が物心つく前から両親が「日本昔ばなし」のビデオを棚いっぱいに集めていて、個人的に「日本昔ばなし」で育ったといっても過言ではないほどに接してきました。それをこのような場所で表現する側に立つということで、すごく感慨深いです。緊張することもたくさんありますが、日本語の素晴らしさを伝えられたら幸いです。

■加賀美幸子
私は半世紀以上NHKに在籍いたしまして、ニュースから古典、教育、教養、情報、芸能といろいろとやって参りました。今回この企画に賛同いたしまして、そして、なおかつ、市原さんが以前から大好きで、ご一緒したいと思って参加いたしました。“切磋琢磨”という言葉は、ちっとも古びていないのに、縄文時代から存在します。時代や国を超えて、人間はみな同じなんだということを、漢詩や古典を読んだ経験から伝えていきたいです。私は今、松尾芭蕉を読んでいるのですが、「奥の細道」もただ読むだけでは終わってしまいます。ただの朗読ではなく、余韻というか、間の中で、息づかいの中でどう表現するか、そこから何かを伝えるということが大事かなと思っております。シアターコクーンでお待ちしています。

■市原悦子(電話出演)
風邪をひいてしまい、本日は失礼いたしました。前回は30分何か変なことをやってみたら、今回もやってくれと言われて、大変喜んではりきっております(笑)。朗読の中に音楽を入れて上演します。文学に遊ぶ姿をお楽しみください。ロッキングチェアとピアノのある空間で得体の知れない老人がうごめいております(会場笑)。

世界・日本名作集より
リーディング名作劇場『キミに贈る物語』〜観て聴いて・心に感じるお話集〜

【スタッフ】構成・演出=モトイキシゲキ
【キャスト】市原悦子/浅野温子/西城秀樹/大空祐飛/中川晃教/佐藤正宏(WAHAHA本舗)/竜小太郎&カムイ(大衆演劇)/菜月チョビ(劇団鹿殺し)/増田有華/折井あゆみ/内田恭子/加賀美幸子(元NHKアナウンサー)
ピアノ演奏=ミッキー吉野/高山和芽 三味線演奏=浅野祥

2015年12月3日(木)〜6日(日)
・会場=Bunkamuraシアターコクーン
・料金=全席指定6,500円/コクーンシート5,500円

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