SHISHAMO『RUSH BALL 2019』クイックレポート ーータフなロックの現場にも軽やかにフィットする普遍のアンサンブル
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『RUSH BALL 2019』SHISHAMO
去る6月には5周年イヤーの締め括りとしてベスト盤を発表するなど、新たなフェーズを迎えたSHISHAMOが4番手に。「『RUSH BALL』!」「女!」「男!」と、初っ端からコール&レスポンスをお見舞いし一気に場を掴む中、まずは「君と夏フェス」からスタート! イントロのギターリフからワクワクが溢れ出すエネルギッシュな1曲に、これがないと始まらない!とばかりにオーディエンスも大歓声で応戦していく。
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歪んだギターリフで彩る疾走感たっぷりの「ねぇ、」に続いては、「タオルはお持ちですか!? サビでぐるぐる回してくださいね」と松岡彩(Ba)が指南するライブ・アンセム「タオル」へ。エッジィなバンド・アンサンブルを全身で浴びながら一体となって巨大なうずまきを起こす楽しさはライブの醍醐味をギュッと凝縮。「『RUSH BALL』最高です!」と満面のスマイルをたたえた宮崎朝子(G.Vo)の言葉どおり、モニター越しに見る3人の視線の先は、一端を成す自分でも驚くばかりの絶景だ。
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MCでは「『RUSH BALL』への出演は5度目です。初めて出た時はまだ10代で。今では「24ちゃい」になりました!」なんてお茶目に話す宮崎。そんなチャーミングさにもノックアウトされつつ、お次は「明日も」へ。ままならない毎日を送る等身大の「僕」を優しく鼓舞する言葉たち。モニターに映された歌詞を改めて噛み締めながら、宮崎の表情豊かな歌声がジンと心のひだに染み込んでいく。
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吉川美冴貴(Dr)が刻む躍動感たっぷりのドラミングで特大のシンガロングを生んだ「OH!」まであっという間の全6曲。エモーショナルなロックバンドやラウド系もラインアップする正真正銘のロックイベントで、こんなにも共に歌えて、こんなにも染みる。この軽やかにフィットする姿こそ、ポピュラリティの最たるものだ。SHISHAMOが繋げてきた『RUSH BALL』との縁、6度目のステージが今から楽しみでならない。
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取材・文=後藤 愛 撮影=河上良
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