go!go!vanillas『RUSH BALL 2019』クイックレポート ーー3人が見せた気迫のプレイに拍手喝采
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『RUSH BALL 2019』go!go!vanillas
「今のgo!go!vanillasがすごいらしい……」、どこからかそんな噂を聞きつけたオーディエンスたちがつめかけ、会場は早い時間からたくさんの観客で埋め尽くされていた。バンドはご存知の通り、長谷川プリティ敬祐(Ba)が昨年末に事故に遭い、現在はリハビリに励んでいる状態。
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メンバーは牧達弥(Vo.Gt)、ジェットセイヤ(Dr)、柳沢進太郎(Gt)の3人だけで、プリティ自身がプレイしたベース音源を同期させるというスタイルでのライブを選んでいる。そのライブが何やらすごいことになっているというのだが……その噂は本当だった!
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ステージにはバンドセットがほぼ一列で並んでいる。ドラムセットが牧、柳沢の横に並ぶ、今だからこそのレアセットに不謹慎ながらドキドキした。牧のカウントアップでスタートしたライブ、1曲目は「エマ」! セイヤは初っ端から軽快なドラミングを打ち出し、大口を開けて吠える。オーディエンスからの「Oh Oh Oh♪」のコーラスは煽らずとも最大音量で送られ、高いジャンプで3人の音に応えている。その後もキラーチューンを連発し、その都度々々に大きな歓声が沸き起こる。牧のプレイは気迫を増し、プリティのいない空白を埋めるでもなく、カバーするでもない、今の3人で出せる全力を見せていく。感情が高ぶった牧は客席へ突っ込んで声高らかに歌いあげるシーンもあり、パフォーマンスではなく心意気を見せる、そんなステージが目の前にあった。
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ステージ中盤に披露された「カウンターアクション」。プリティのベースプレイが炸裂する楽曲で、もちろんここも同期を使ってのライブになるのだが、彼の不在が気になるどころか柳沢のギターがこれでもかとかき鳴らされ、何度も何度も視線が奪われる。怒涛のバンドサウンドが続くなか、セイヤのドラムセットが一部崩れる事態が……。テンション高まりきったセイヤはドラムセットを豪快に蹴り上げるが、それすらも最高にカッコいいじゃないか!!
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「『RUSH BALL』、オレたちがデビューしてから欠かさず呼んでくれて。そして今日はオレたち3人でこのステージに初めて立ちました。もちろん、プリティがいたほうが何倍もプリティだろうし、ベースもパッションがあって何倍も笑顔になれるようなベースを弾いてくれると思う。でも今日は足元がドロだらけのように、ロックバンドはずっとこうじゃなきゃダメだと思う。めちゃくちゃ、だせぇとこ見せても、それでもオレたちはこの場所にやってきました。この場所に、大阪のみんなに感謝しています。また帰ってきます。また秋に帰ってきて今度はプリティを加えて4人でライブをするから。その時にまた遊びにきてよ」と、イベントへ、そして集まった観客へ感謝の言葉を、そして今秋からのライブ公演に向けての意気込みを語った牧。「魂燃やしてください!」と、ラスト曲まで、感情極まるステージを見せてくれた3人の姿は本当に頼もしかった。3人でこれだけカッコイイところを見せたんだから、プリティが戻った4人でのライブがどうなるのか……。プリティ、早く戻ってきて!
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取材・文=黒田奈保子 撮影=田浦ボン
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