藤井フミヤ ライブハウスで躍動する、永遠のポップスターの最新&最高のパフォーマンス

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2019.12.26
藤井フミヤ

藤井フミヤ

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FUMIYA FUJII LIVE HOUSE TOUR 2019“KOOL HEAT BEAT”
2019.12.21(SAT)Zepp DiverCity(Tokyo)

藤井フミヤの長いソロキャリアの中でも、初めてのライブハウスツアー『FUMIYA FUJII LIVE HOUSE TOUR 2019“KOOL HEAT BEAT”』が現在進行中である。11月2日の仙台を皮切りに、12月30日の名古屋まで、全国7都市16公演を行うこのツアーは大きな話題を呼び、各地でソールドアウトを記録しながら絶賛を浴びている。広いステージで歌い続けてきた永遠のポップスターが、ライブハウスでどんな姿を見せてくれるのか。12月21日、東京・Zepp DiverCity(Tokyo)公演を緊急レポートする。

藤井フミヤ 撮影=三浦憲治

藤井フミヤ 撮影=三浦憲治

ぎっしり満員のフロアに、ツワモノ揃いの5人編成のバンドが奏でるご機嫌なファンクビートが流れ出す。踊るようにステージに現れた今日の主役は、タイトな膝抜けブラックジーンズにサングラス。官能的なビートに乗って軽やかにステップを踏み、前後開脚を楽々と決めて見せる、なんてしなやかな身のこなしだろう。無駄な力がどこにもない、いつまでも変わらない伸びやかな歌声。ソロ初期のヒットチューン「女神(エロス)」をはじめ、どの曲もクール、スムーズ、ダンサブル。熱い夜の始まりだ。

藤井フミヤ 撮影=三浦憲治

藤井フミヤ 撮影=三浦憲治

「大人っぽい感じのグルーヴで盛り上げていこうと思います。腰とか腕とか光りモノとか、振れるものは振ってください」

ジャジィなピアノ、ラテンなパーカッション、ファンクなベース、ロックなギター。それぞれの役割が入れ代わり立ち代わり、藤井フミヤの名のもとにミクスチャーされてゆくのが楽しい。ミドルテンポのグルーヴィーなアレンジが多いが、その中で季節を意識した「Endless Snow」のような、メランコリックなスローチューンがいい味を出してる。踊るというよりはゆらゆら揺れる、フロアにはいかしたグッドバイブレーションが流れている。

藤井フミヤ 撮影=三浦憲治

藤井フミヤ 撮影=三浦憲治

「クリスマスらしいしっとりしたラブソングを、あなたのために歌いましょう」

最新アルバム『フジイロック』のラストを飾った美しいスローワルツ「ラブレター」など、新しめの曲に「Another Orion」など懐かしい代表曲を織り交ぜた、絶妙の選曲でライブは進む。もちろんチェッカーズの曲もやってくれるが、どの曲かは明かさないでおこう。一つ言えるのは、このツアーのセットリストは80年代、90年代、00年代、10年代にまたがり、シングルヒットのみならず、アルバムの中で光っていた曲も取り上げる幅広いものだということ。新しいアレンジという衣装が、懐かしい曲をモダンなファンクロックとして鮮やかに蘇らせる。

藤井フミヤ 撮影=三浦憲治

藤井フミヤ 撮影=三浦憲治

キーボード・斎藤有太、ギター・真壁陽平、ドラムス・屋敷豪太、ベース&バンマス・有賀啓雄、パーカッション・大儀見元。フミヤが誇らしげに最高のバンドを紹介する。前屈ができない有賀をいじって笑わせる。メンバーの関係は和気あいあい、しかし演奏はストイックに精密に。バンドの息はぴったりだ。

「いい感じのグルーヴで、後半盛り上がっていこうぜ」

最新アルバムからの「Tokyo City Night」はアップテンポの16ビートで心地よく、その前のアルバム『大人ロック』からの「GIRIGIRIナイト」は、いなたいブギロック調でワイルドに。肌ざわりこそアダルトで洗練されているが、根っこにやんちゃなロックスピリットを隠したような、勢いある演奏に煽られて歌のテンションもぐんぐん上がる。ステージを左右に動くたびにもれなく歓声がついてくる、熱狂的なファンの反応がライブをさらに熱くする。フミヤの声のパワーは、最後まで全く落ちない。本編21曲でたっぷり2時間、心地よいグルーヴが途切れない濃密な時間。

藤井フミヤ 撮影=三浦憲治

藤井フミヤ 撮影=三浦憲治

アンコール、サンタクロース風の紅白のコートで登場したフミヤに、にぎやかな笑いと盛大な歓声が飛ぶ。暑い、と言ってすぐ脱ごうとすると「えー」と明るく不満の声がもれる。誰もがその一挙手一投足に見とれている、さりげなくも強烈なオーラこそ藤井フミヤ。誰にも真似できない華やかな重み、これがソロキャリア26年の価値だ。

ライブを締めくくるのは、クリスマスならではのスローバラード、そしてとっておきのラブソング。「サンキュー、また一緒に遊ぼうぜ」と決めセリフを吐いた後、「帰り、気をつけて!」とそっと付け加えて、大人のグルーヴに彩られた贅沢な夜は終わりを告げた。

藤井フミヤ 撮影=三浦憲治

藤井フミヤ 撮影=三浦憲治

次のステージは12月27日、東京・豊洲PIT。このライブの模様は「藤井フミヤ YouTube公式チャンネル」でライブ配信することが、急遽決定した。ライブハウスで躍動する、最新最高の藤井フミヤのパフォーマンスを、誰もが見られる絶好のチャンス。見逃すなんて、もったいなさすぎる。

取材・文=宮本英夫 撮影=三浦憲治

 

配信情報

藤井フミヤ YouTube公式チャンネルから ライブ配信
チャンネル登録とリマインダー設定をお忘れなく 
12/27 18:00~
(ライブ開始は18:30~)

https://youtu.be/3OHRYx-bMfg

ライブ情報

藤井フミヤ LIVE HOUSE TOUR 2019 KOOL HEAT BEAT
※終了公演は割愛
12月27日(金) 東京・豊洲PIT 17:30開場/18:30開演
12月28日(土) 東京・豊洲PIT 14:00開場/15:00開演→完売
12月30日(月) 名古屋・Zepp Nagoya 15:30開場/16:30開演→完売

料金(税込):スタンディング 7,800円(入場整理番号付き/ドリンク代別途必要)
※未就学児入場不可

KOOL HEAT BEAT CLUB BAND;
VOCAL:藤井フミヤ/BASS:有賀啓雄/DRUMS:屋敷豪太
KEYBOARDS:斎藤有太/PERCUSSION:大儀見元 GUITAR:真壁陽平

billboard classics PREMIUM SYMPHONIC CONCERT 2020
2020/2/5(水)東京芸術劇場 コンサートホール
2020/2/13(木)Bunkamura オーチャードホール
2020/3/3(火)東京芸術劇場 コンサートホール
2020/3/4(水)東京芸術劇場 コンサートホール
2020/3/8(日)兵庫県立芸術文化センター KOBELCO 大ホール
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