辻井伸行、日本人では2人目となるコンセルトヘボウ「ピアノ・リサイタルシリーズ」に出演
辻井伸行
2019年12月15日(日)、オランダのアムステルダムにあるコンセルトヘボウで、世界中の一流ピアニストを招いて行われる「ピアノ・リサイタル・シリーズ」に辻井伸行が出演した。30年以上の歴史がある同シリーズで、日本人ピアニストとしては内田光子に続く2人目となる。
辻井の出演はブラジル人ピアニストのネルソン・フレイレの代役ではあったが、熱心な音楽ファンで同夜のリサイタルはほぼ満席状態。この日のために辻井が選んだプログラムは、ショパンの代表作の一つと言えるバラード全4曲とスケルツォ全4曲。
辻井はコンセルトヘボウ名物である2階客席からの32段の階段を降りて登場すると、前半バラード4曲が終わると同時に、聴衆からは割れんばかりの大歓声があがった。演奏会後半がまだあるにも拘わらず、まるで演奏会が終わったかのような熱狂的な雰囲気となった。
後半はスケルツォ。高い技巧を求められるこの4曲において、辻井は完璧なテクニックで圧巻の演奏を披露していった。4曲目の最後の和音はこの瞬間を待ちわびた聴衆からの大歓声に変わり、スタンディング・オベーションで辻井の偉業を称えていた。
聴衆は興奮気味に同夜の演奏会を「Nobuはショパンの魂を見事に私たちに伝えてくれた」と評し、言葉ではなく音を通じて聴衆とコミュニケーションを取りたいと言う辻井にとって、この上ない賛辞であった。大成功を収めた辻井のオランダ・コンセルトヘボウ・デビュー公演、早くも再演を望む声が聞こえているというとのこと。
辻井は、年明けには同夜演奏されたバラード全曲がプログラムに含まれる日本ツアー(全14公演完売)が始まり、年末年始にはドキュメンタリー番組も放送される。また、medici tv .JAPANでは、「辻井伸行コンサート日記」にて、貴重な映像も視聴することができる。
公演情報
放送情報
放送局:【BS朝日】2019年12月31日(火)よる9:00~10:54
https://www.bs-asahi.co.jp/tsujii2018/
放送局:【BS朝日】2020年1月1日(水)よる9:00~10:54
https://www.bs-asahi.co.jp/tsujii2019/
【medici tv.JAPAN】https://medicitv.jp/