三浦春馬、マシュー・モリソンもゲストで登場! 第92回アカデミー賞ノミネートのシンシア・エリヴォによるコンサートが開幕へ〜開幕直前会見レポート

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2020.1.15
三浦春馬、シンシア・エリヴォ、マシュー・モリソン(左から)

三浦春馬、シンシア・エリヴォ、マシュー・モリソン(左から)

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ブロードウェイを席巻し、第92回アカデミー賞2部門にノミネートしているシンシア・エリヴォのスペシャルコンサートが2020年1月16日(木)と17日(金)、東京国際フォーラムホールAで開催される。ゲストには、米人気ドラマ『glee』のメインキャストを務めるなど実績と人気を兼ね備えた俳優マシュー・モリソン、そして、日本を代表する俳優としてドラマや舞台などで幅広く活躍する三浦春馬が登場する。初日を前にした1月14日に開かれた会見の模様をお伝えする。

三浦春馬が、シンシア・エリヴォにサプライズで花束を渡した

三浦春馬が、シンシア・エリヴォにサプライズで花束を渡した

アフリカ系アメリカ人として史上初めて米ドル新紙幣に採用され、アメリカでは誰もが知る実在の奴隷解放運動家ハリエット・タブマンの激動の人生を描いた映画『ハリエット』(3月27日全国公開)。そのハリエットを演じたのが、ミュージカル『カラー・パープル』の主人公セリー役でブロードウェイデビューを果たし、2016年にトニー賞主演女優賞、グラミー賞、エミー賞ほか数々の賞を総なめにした、シンシア・エリヴォだ。

シンシアが『ハリエット』で第92回アカデミー賞の主演女優賞と歌曲賞の2部門でノミネートされた。会見の日の朝、そのビッグニュースを聞いたシンシア。会見の冒頭、祝福の意を込めて、三浦春馬がサプライズで花束を渡した。 シンシアは「心が温かくなりました。今日は朝からサプライズ続きです。ありがとう」と答えた。

三浦春馬、シンシア・エリヴォ、マシュー・モリソン(左から)

三浦春馬、シンシア・エリヴォ、マシュー・モリソン(左から)

−−まずは一言ずつ、ご挨拶をお願いします。

三浦春馬:今回、この『シンシア・エリヴォ ミュージカルコンサート』に参加できることを本当に嬉しく思います。こうしてお二人と同じステージで、数々の曲を観客のみなさんとシェアできる機会は僕にとっても稀有ですし、日本のお客様にとってもスペシャルな日々になるんじゃないかなと思います。僕も、リハーサルや本番を通して、お二人からたくさんのことを学べる機会になっていると思うので、精一杯吸収したいと思います。

マシュー・モリソン:「こんにちは!マシュー・モリソンです」(日本語で)。この3年間で来日するのは4回目になります。日本の皆さんは本当に素晴らしい方々で、心より日本来られたことを幸せに思います。また今回は友人でもあるシンシアと一緒にショーに出られるということ。シンシアの神聖な歌声をそばで聴けることがとても楽しみですし、私自身何曲か歌わせていただくのも楽しみです。そして初めてとなる春馬さんとの共演も楽しみにしています。

シンシア・エリヴォ:「ハロー!こんにちは!」(日本語で)。シンシアです。私は2回目の来日となりますが、前回もとてもとても楽しかった思い出がございます。日本のお客様を前にして、光を見る、皆様の魂を見るような素敵なコンサートを経験いたしました。それにもまして今回は、とても素敵な男性お二人とご一緒させていただきます。私は音楽が大好きですので、私の音楽、私の心を楽しんでいただければと思います。私と同じようにぜひ皆様にもハッピーになっていただきたいなと思います。

シンシア・エリヴォ

シンシア・エリヴォ

−−映画『ハリエット』の主演女優賞、歌曲賞のノミネートおめでとうございます。率直な気持ちをお伺いします。また、今回のコンサートでセットリストがすでに一部公開されていますが、思い入れのある曲などあれば教えてください。

シンシア:今朝ノミネートの話を聞いたのですが、5歳の子どもに戻ったようなワクワク・ドキドキを感じています。ですが、同時に、長旅の疲れもあり、疲労困憊です(笑)。曲に関しては大好きな曲を選びましたので、本当に贅沢なことで、とにかくみんな好きな曲ですが、特に『天使にラブ・ソングを~シアター・アクト~』の「ファビュラス・ベイビー!」が楽しみです。

マシュー:今回何曲か歌わせていただきます。シンシアともデュエットさせていただきますし、春馬さんともデュエットさせていただけるのが、とても嬉しいです。そして3人で歌う曲もあります。私自身今回のナンバーで選んだのが、今までブロードウェイで出演した作品の曲を選んだのと、3月にディズニーのカヴァーアルバムを発表するのですが、そこから曲を選んでいます。

三浦:僕も同じく、シンシアさん、マシューさんとデュエットできるということが、本当に、こんなことなかなかないことですし、歌っている最中にお二人から何を感じ取れるか。とても楽しみです。一人で歌わせてもらう楽曲では、演じたことのある『キンキーブーツ』から「息子じゃないの(Not My Father’s Son)」という楽曲を英語で初めて披露します。とても練習しましたし、精一杯歌わせてもらえたらいいなと思います。

マシュー・モリソン

マシュー・モリソン

−−映画『ハリエット』の主人公とご自身を重ね合わせて、何か感じられますか。

シンシア:おそらくみなさん、ハリエットさんのことをご存じないかもしれないのですが、ハリエットさんは身長5フィート、つまり150センチ弱ぐらいで、私も5フィート1インチですから、2人とも小柄な女性という共通点があります。“小柄な女性”ということで、ともにだいぶ軽く見られることがあったのではないかと思います(笑)。ハリエットを見ていて思うのは、強靭な意思と勇気があれば無理だと思っていることにも立ち向かうことができる、不可能はないということを体現された方だということ。私も同じような気持ちを持っていたいと思います。

−−今回のコンサートでは、日本公開に先駆けて『ハリエット』より歌曲「スタンド・アップ」を披露されます。どのような曲なのでしょうか。

シンシア:端的に申しますと、「スタンド・アップ」は『ハリエット』のストーリーを総括したような曲になります。正しいと思ったことに対して立ち上がり、戦う。そんな世界中の普遍的なテーマを歌っています。ハリエットという素敵な女性へのオマージュの気持ちもありますし、オーディエンスのみなさんがご自身の信念に向かい、勇気をもって立ち向かってほしいという励ましの気持ちも込めています。

三浦春馬

三浦春馬

−−それぞれお互いの印象を教えてください。

シンシア:春馬さんはとても親切でお優しく、素敵なお声をお持ちの方だという印象があります。今回も待ちきれない思いでご一緒させていただくのですが、何よりも、先ほどいただいたお花はポイント高い! 大好きな春馬さんになりました(笑)。

一方で、マシューさんは長年の友人です。お人柄が本当に素晴らしいですし、声も素晴らしいです。人生の折々でいろいろなことをシェアしてこられたことは幸運なことです。奥様もとてもゴージャスな方ですので、今回もご一緒できて何よりも楽しみです。

マシュー:春馬さんとは初めてお目にかかりましたが、花束をシンシアに渡すまでは、素敵な方だなと思っていました(笑)。シンシアへは私からもプレゼントを用意しているので、負けません(笑)!

シンシアは強い信念を持っている、賢い方だという印象。光にあふれていて、彼女の心やパフォーマンスに触れるととても特別な気持ちになります。僕らは母国を離れての公演となりますが、彼女と一緒にパフォーマンスすることで、本当にホームにいるような温かい気持ちになれるので、いいショーができると思っています。

三浦:マシューさんの第一印象はジェントルな方。先ほどバックステージでお話しさせていただいていたのですが、マシューさんは常日頃メディテーションをされていると伺いました。その前後で変わったことなどをお話しました。ステージの上でもそんなリラックスさせてくださる存在、とても頼りになる先輩だなと思いました。

シンシアさんは本当に大らかでエレガントな方だなと。今回で会うのは2回目ですが、彼女は、素晴らしい技術、歌声を持っていらっしゃいます。でも、その陰では激しいトレーニングをたくさんしている方なんだろうなと思うんです。彼女のインスタグラムを見ていると、すごくて、刺激的ですよね…

(ここで三浦さんが流暢な英語でシンシアさんに質問が!トレーニングをすると、酸素、血中ヘモグロビンが増えて、どんな作用があるのか...といったマニアックな質問でした)

シンシア:トレーニングで体全体が温まり、いい作用がありますよ。血流が良くなるので、声だけのウォームアップをするよりも、時間がかからずにアップができると思います。私の中では、歌というのは体全体を使った表現だと思っておりますので。

三浦春馬、シンシア・エリヴォ(左から)

三浦春馬、シンシア・エリヴォ(左から)

−−三浦さんは海外での活動も目指されていると思いますが、この共演をどう活かしますか。

三浦:前回、シンシアさんが来日された際のコンサートを客席で見ていました。本当に素晴らしい表現と歌声でした。そして、今回こうしてお二人と同じステージに立てるなんて全く想像していなかったですし、お話をいただいたときは驚きました。

こういう機会をいただけたのは、今後、自分が日本だけでなく日本を出て、いろんな活動をする上で本当にいい学びになると思うんです。一瞬一瞬を大切に過ごしていきたいと思います。この経験を未来に生かしていきたいなと思いながら、お二方と時間を過ごせていけたらいいなと思います。

−−お二人から海外での活動についてのアドバイスなどをお願いします。

シンシア:NYにお越しの際はぜひお知らせください。一緒にぜひ歌いましょう。

マシュー:これからもお花のプレゼントを続けることですね(笑)!

一同:(爆笑)

三浦春馬、シンシア・エリヴォ、マシュー・モリソン(左から)

三浦春馬、シンシア・エリヴォ、マシュー・モリソン(左から)

−−最後にお客様やファンの方にメッセージをお願いします!

シンシア:大好きな楽曲を歌います。喜びにあふれるコンサートになればいいなと思います。一緒に喜んでいただきたいなと思います。前回、日本のお客様というのは、一生懸命、心を尽くして聞いてくださるという印象を強く持ちました。1曲1曲が持つストーリーにも耳を傾けていただけるということがとても嬉しかったので、今回もエキサイトして、ワクワクドキドキで、来日しております。また楽しい、幸せなコンサートになればいいなと思います。

マシュー:東京のお客様は、すごく静かで礼儀正しいというイメージが一般的にはあるかもしれませんが、それは全く違うと思います。日本のお客様は心を込めて聞いてくださいますし、言葉の壁はありますけれども、言葉を超えた歌の思いをしっかりと汲み取って、一緒に作品を作ってくださる。それは素晴らしいことだと思います。今回も一緒に楽しんでいたけるように、楽しみにしております。

三浦:僕も含めて、お越し下さるみなさまが、シンシアさんの神々しいパフォーアンスを目の当たりにして、今まで感じたことのない驚きのエンターテイメントを受け取ることができると思います。マシューさんからは素晴らしい歌声と、彼の醸し出す、おおらかなジェントルな笑顔など、スペシャルなものをもらえると思いますので、この機会を絶対に逃さないでほしい!本当に稀有な機会だし、この先あるかどうか分からない。このスペシャルな2日間、出会えるので、会場に足を運んでいただけたら嬉しいです。僕も頑張らせてもらいます。

●シンシア・エリヴォ(Cynthia Erivo)
力強い歌声が魅力のミュージカルスター。ブロードウェイにて高い評価を得た作品『カラー・パープル』にて主演であるセリー役を演じ、ブロードウェイ・デビューを飾った。2016年のトニー賞主演女優賞、グラミー賞、エミー賞など、数々の賞を受賞。そのほかの代表的な舞台作品は『天使にラブ・ソングを』、『ラスト5イヤーズ』など。
 
舞台のみならず、映画でもその存在感を発揮しており、18年、ドリュー・ゴダードが手がけるサスペンス『ホテル・エルロワイヤル』(主演:ジェフ・ブリッジス)で映画デビュー。さらに、スティーヴ・マックイーンの『ロスト・マネーの偽りの報酬』(主演:ヴィオラ・デイヴィス)に出演。19年に米国で公開された奴隷解放家ハリエット・タブマンの伝記映画『ハリエット(HARRIET)』では初の主演を務める。映画『ハリエット』日本公開は今年3月。TOHOシネマズ、シャンテほか、全国ロードショー。今回が『4Stars 2017』以来2度目の来日。
 
●マシュー・モリソン(Matthew Morrison)
舞台、映像問わず活躍する多才な俳優。『フットルース』でブロードウェイ・デビュー後、『ヘアスプレー』のリンク・ラーキン役で一躍ブレイク。その後、『ライト・イン・ザ・ピアッツァ』でトニー賞にノミネート。さらにトニー賞を受賞したリバイバル版『南太平洋』(リンカーン・センター)に出演。最近では、2015年から16年にかけて『ファインディング・ネバーランド』の主演を務め、ドラマ・デスク・アワードにノミネートされた。
 
映像では、海外ドラマ『glee(グリー)』(FOX)でグリークラブの顧問のシュー先生役を演じ、世界的大ブレイクを果たす。本作は、2010年と11年にゴールデングローブ賞のテレビドラマ部門作品賞(ミュージカル・コメディ部門)を受賞。ミュージシャンとしても活躍の場を広げており、2020年3月13日(金)には待望のディズニー・カヴァー・アルバム『ディズニー・ドリーミングwithマシュー・モリソン』を発売。


取材・文・撮影=五月女菜穂

公演情報

『シンシア・エリヴォ ミュージカルコンサート featuringマシュー・モリソン&三浦春馬』
 

出演:シンシア・エリヴォ スペシャルゲスト:マシュー・モリソン、三浦春馬
日程:2020年1月16日(木)19:00、17日(金)14:00/19:00
会場:東京国際フォーラムホールA
席種:S席12000円、A席7000円(全席指定・税込)

主催:梅田芸術劇場 アミューズ
後援:WOWOW J-WAVE InterFM897
企画・制作:梅田芸術劇場
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