「NTLive2020」後半ラインナップが決定 アンドリュー・スコット、ジェームズ・マカヴォイ、リンゼイ・ダンカンとアレックス・ジェニングスらが出演する3作品を上映
「ナショナル・シアター・ライブ2020」後半ラインナップ
演劇の本場、イギリスで上演された舞台の中から、英国ナショナル・シアターが厳選し収録した舞台を日本の映画館で楽しむことができる「ナショナル・シアター・ライブ(NTLive)」。この度、後半ラインナップが発表された。
2020年の新作第1弾で公開した『リーマン・トリロジー』は演劇ファンにとどまらず、映画ファンの間でも大評判となり、満席が続発した。そんな中、2020年新作第5弾から7弾までの作品と公開日が決定した。
日本の英国ドラマファンが公開を待ちわびているアンドリュー・スコット主演の『プレゼント・ラフター』や演劇ファンが待望する『シラノ・ド・ベルジュラック』、名優リンゼイ・ダンカンとアレックス・ジェニングスの競演が見どころの『ハンサード』という大注目の3作品となっている。
『プレゼント・ラフター』
『プレゼント・ラフター』
上映日程:2020年10月9日(金)〜
原題:Present Laughter
上演劇場:オールド・ヴィック劇場
上映時間:約2時間55分(休憩約18分含む)
作:ノエル・カワード
演出:マシュー・ウォーチャス
出演:アンドリュー・スコット
中年の危機に陥ったスター俳優ギャリーを主人公にした、ノエル・カワード作の傑作コメディ。1942年の初演時、カワード自らが演じ好評を博したギャリー役に、人気ドラマ「SHERLOCK(シャーロック)」「Fleabag フリーバッグ」でおなじみのアンドリュー・スコットが挑む。喜劇を得意とする演出家マシュー・ウォーチャス(『ゴッド・オブ・カーネイジ』『マチルダ』)の手腕にも注目したい。本年度のローレンス・オリヴィエ賞でリバイバル賞・主演男優賞にスコット、助演女優賞にソフィー・トンプソン、インディラ・ヴァルマがノミネートされた。
スター俳優ギャリー・エッセンダインは海外ツアーへの準備中だ。そこに彼の周囲の個性的な面々が会いに来て、彼の生活はハチャメチャに。本作は、現代の名声・欲望・孤独を見事に投影した作品。
『シラノ・ド・ベルジュラック』
『シラノ・ド・ベルジュラック』
上映日程:2020年12月4日(金)〜
原題:Cyrano de Bergerac
上演劇場:プレイハウス・シアター
上映時間:約3時間6分(休憩約20分含む)
作:エドモン・ロスタン
脚色:マーティン・クリンプ
演出:ジェイミー・ロイド
出演:ジェームズ・マカヴォイ
17世紀フランスに実在したシラノ・ド・ベルジュラックを主人公にした、エドモン・ロスタン作の戯曲。大きな鼻のコンプレックスに悩みつつ、一人の女性を胸中で恋い慕い続けたシラノの物語は、1897年に初演されて以降、世界各地で上演が繰り返され、何度となく映画化・ミュージカル化もされている。その名作中の名作が、マーティン・クリンプによって現代語訳された上演台本と気鋭の演出家ジェイミー・ロイドによるミニマルなステージングによって、装いも新たに生まれ変わった。主演は映画「X-MEN」シリーズで知られるジェームズ・マカヴォイ。本年度のローレンス・オリヴィエ賞でリバイバル賞・主演男優賞にマカヴォイ、助演女優賞にミシェール・オースティン、音響デザイン賞・演出賞にノミネートされた。
美しく知的な従姉妹ロクサーヌに恋をした剣豪詩人シラノの物語。大きすぎる鼻ゆえに自らを醜いと思い込む彼は自分の心をロクサーヌに打ち明けることができない。ある日、美男だが雄弁ではない若者クリスチャンがロクサーヌに一目惚れし、友人のシラノに自分とロクサーヌの恋を取り持つようにと頼んできて……。
『ハンサード』
『ハンサード』
上映日程:2021年1月15日(金)〜
原題:Hansard
上演劇場:英国ナショナル・シアター リトルトン劇場
上映時間:約1時間43分(休憩なし)
作:サイモン・ウッズ
演出:サイモン・ゴッドウィン
出演:リンゼイ・ダンカン、アレックス・ジェニングス
TVドラマ「ROME[ローマ]」など俳優としても活躍するサイモン・ウッズによる劇作家デビュー作。1980年代、サッチャー政権下のイギリスの政治情勢を背景に、政治家の男とその妻の“結婚の危機”を描く。共にオリヴィエ賞受賞経験を持つ名優、リンゼイ・ダンカン(『危険な関係』『私生活』)とアレックス・ジェニングス(『ペール・ギュント』『マイ・フェア・レディ』)が魅せるウィットに富んだセリフの応酬に期待。演出は2019年に岡田将生主演の『ハムレット』を日本で手掛けたサイモン・ゴッドウィン。彼の演出作がNTLive in Japanに登場するのは『人と超人』(16年)、『アントニーとクレオパトラ』(19年)に次ぎ3作目となる。
保守党の政治家ロビンが妻ダイアナと30年来共有していたのどかなコッツウォルズにある家に戻ると、そこは理想的な場所から程遠い荒んだ場所へと変貌していた。妻は酔っ払い、庭はキツネに荒らされ、潜めていた秘密の事柄がそこら中から顔を出していて……。