XllX『START UP!!-ロックの春2021-』ライブレポートーー初フェス出演、迫真プレイで観客を圧倒
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XllX 撮影=ハヤシマコ
リハーサルからただならぬ予感を漂わせていたのは、XllX(テントゥエンティ)。UNISON SQUARE GARDENのギターボーカル・斎藤宏介と、様々なアーティストの作品やライブに参加して厚い支持を得ているベーシスト・須藤優がタッグを組んだ新バンドだ。この日は、ドラム・河村吉宏とDJ KRUTCHを迎えた4人編成で「EAST UP!! STAGE」に登場。
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先月リリースしたばかりの2ndアルバム『USELESS』収録の1曲目「Halloween Knight」でライブをスタート。須藤のベースで始まり、緻密に音が積み重なり、斎藤の歌声が突き抜けていく。のけぞるほどの巧みなプレイと魅惑的なムードに、観客の心をみるみるうちに引き込んでいき、そのまま「Light & Shadow」へ。
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音源とはまた違った、ライブならではの熱を帯びたステージに、まばたきを忘れる。というよりも、まばたきしてはいけないと思うほどドラマチックでスリルがありたまらない。
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MCでは斎藤が「初フェスです! 待ちわびたねー! 去年1月にデビューしたらすぐにライブができなくなってしまったので、ようやく念願が叶いました」と挨拶。初フェスというプレミアムなステージにかける想いを観客と分かち合い、再び最新アルバムから「おもちゃの街」を披露。
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ノスタルジックで、ぬくもりのあるナンバーから一転。今度は、激情をアグレッシブに畳み掛けていく「Answer5」へ。さらに「Stay Mellow」では、斎藤がラップを披露。陰があるからこそ強く明るく輝く光のような、奥行きを感じるステージで、カオスなほどにめまぐるしい展開と衝動、それでいて究極にポップな楽曲が心を鷲掴みにして離さない。
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最後は、多幸感溢れる「ユースレス・シンフォニー」へ。最後の最後まで、トリハダの立つような迫真のプレイ。そして、2人がピュアに好きな音楽性を詰め込んだ楽曲の数々に、心震わさずにはいられなかった。
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取材・文=大西健斗 撮影=ハヤシマコ