シス・カンパニーが加藤拓也と再びタッグを組み安部公房『友達』上演、鈴木浩介・有村架純・林遣都・浅野和之ら出演

ニュース
舞台
2021.5.19
(上段左から)林遣都 有村架純 鈴木浩介(下段左から)浅野和之 キムラ緑子 山崎一

(上段左から)林遣都 有村架純 鈴木浩介(下段左から)浅野和之 キムラ緑子 山崎一


シス・カンパニー安部公房の戯曲『友達』を2021年9月に東京・新国立劇場小劇場で、10月に大阪・サンケイホールブリーゼで上演する。上演台本・演出は、加藤拓也

『友達』は、ある一人暮らしの男のアパートに隣人愛を唱える謎の一家が闖入し占拠する不条理な物語。小説、戯曲、映像作品と幅広い分野で活躍した安部公房が自身の小説『闖入者』をベースに戯曲化した作品で、1967年に青年座で初演され、同年の谷崎潤一郎賞を受賞。三島由紀夫をして「安部公房氏の傑作」と言わしめた。

男をジワジワと取り囲んでいく9人家族や周囲の人々の論理に、上演台本・演出の担当として大胆に切り込むのは、『たむらさん』(2020年10月上演)でシス・カンパニーとタッグを組んだ加藤拓也。現在、NHKよるドラ『きれいのくに』脚本でも注目を集めている気鋭の劇作家だ。

そしてこのほど、注目のキャスト陣が発表された。不条理な状況に追い込まれていく「男」を演じる鈴木浩介に迫るのは、安部の主宰した劇団「安部公房スタジオ」出身の浅野和之、硬軟自在な演技で魅了するキムラ緑子、第28回読売演劇大賞最優秀男優賞に輝く山崎一が率いる謎の3兄弟・3姉妹たち。その中でも、ドラマ「姉ちゃんの恋人」での共演が人気を呼んだ有村架純林遣都が、今度は小劇場空間で家族として登場する。有村は、2014年『ジャンヌ・ダルク』以来7年ぶり2度目の舞台出演という点でも注目だ。他に、岩男海史大窪人衛富山えり子伊原六花内藤裕志長友郁真手塚祐介西尾まり鷲尾真知子の盤石な布陣が実現する。
 

<ストーリー> ある夜、ひとりの男(鈴木浩介)の日常に忍び寄る、見知らぬ「9人家族」の足音。祖父(浅野和之)、父母(山崎一・キムラ緑子)、3人兄弟(林遣都・岩男海史・大窪人衛)、3人姉妹(富山えり子・有村架純・伊原六花)から成る9人家族は、それぞれに親しげな笑みを浮かべ、口々に隣人愛を唱えながら、あっという間に男の部屋を占拠してしまう。何が何だかわからないまま、管理人(鷲尾真知子)、警官(長友郁真・手塚祐介)、婚約者(西尾まり)、弁護士(内藤裕志)と、次々に助けを求め、この不条理な状況説明を試みるが埒があかない。しかも、彼らは、どんどん「家族の論理」に加勢していく流れに…。一体、この「9人家族」の目的は何なのか? どこからが日常で、どこからが非日常なのか? この男を待ち受けるのは、悲劇なのか、はたまた救済なのか?

 

公演情報

シス・カンパニー公演 『友達』 

■作:安部公房
■上演台本・演出:加藤拓也

 
■出演:浅野和之(祖父) 山崎一(父) キムラ緑子(母) 林遣都(長男) 岩男海史(次男) 大窪人衛(三男) 富山えり子(長女) 有村架純(次女) 伊原六花(三女) 鈴木浩介(男) 西尾まり(婚約者) 内藤裕志(警官) 長友郁真(警官) 手塚祐介(弁護士) 鷲尾真知子(管理人)
 
■東京公演:2021年 9月 新国立劇場小劇場
■大阪公演:2021年10月上旬 サンケイホールブリーゼ
■一般前売開始日:調整中
シェア / 保存先を選択