新国立劇場、2021/2022シーズンオペラ モーツァルト珠玉の音楽が綴る、愛と冒険のファンタジー『魔笛』が上演

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2022.2.25
新国立劇場「魔笛」2018年公演より   撮影:寺司正彦

新国立劇場「魔笛」2018年公演より   撮影:寺司正彦

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2022年4月16日(土)~4月24日(日)新国立劇場 オペラパレスにて、新国立劇場 2021/2022 シーズンオペラ W.A.モーツァルト『魔笛』が上演されることがわかった。

新国立劇場「魔笛」2018年公演より  撮影:寺司正彦

新国立劇場「魔笛」2018年公演より  撮影:寺司正彦

本作は、“ジングシュピール(歌芝居)“として作曲された、モーツァルトによる愛と冒険のファンタジー。子どもたちにも耳なじみのある曲が多く、「おいらは鳥刺し」「パ・パ・パ」といった親しみやすい曲、夜の女王の歌う有名なアリア「地獄の復讐はわが心に燃え」など聴きどころが満載。モーツァルト晩年の美しい曲が次々に繰り出される様はまさに“音の宝石箱”と称されている。さらに、『魔笛』は単純なファンタジーを超え、友愛の精神や人間が克己し成長していく様が描かれ、最終場では崇高な精神と音楽が劇場を至福の空間へ変貌させる。無二の傑作として大人のファンも多い、奥行きの深い作品となっている。

新国立劇場「魔笛」2018年公演より  撮影:寺司正彦

新国立劇場「魔笛」2018年公演より  撮影:寺司正彦

新国立劇場「魔笛」2018年公演より  撮影:寺司正彦

新国立劇場「魔笛」2018年公演より  撮影:寺司正彦

演出を務めるのは、南アフリカ出身の現代アートの巨匠ウィリアム・ケントリッジ。素描(ドローイング)を用いた舞台が神秘的で、ケントリッジお得意の素描をコマ撮りして製作した映像がふんだんに用いられ、人間性の影と光を対比させる素朴な映像美、そして舞台からあふれ出すケントリッジならではの深い知性とポエジーが作品の本質を伝える。

オレグ・カエターニ

オレグ・カエターニ

指揮は新国立劇場初登場の名匠オレグ・カエターニ。ショスタコーヴィチ交響曲全集で熱狂的ファンを集めるカエターニだが、数々の歌劇場の首席指揮者や音楽監督を歴任、オペラにも活動の軸足を置いており、今回は日本でオペラを指揮する待望の機会となる。

鈴木准

鈴木准

砂川涼子

砂川涼子

安井陽子

安井陽子

河野鉄平

河野鉄平

試練に臨む王子タミーノには、しなやかな美声のテノール鈴木准、パミーナには情感豊かで可憐な表現が人気のプリマドンナ砂川涼子が出演。夜の女王は実力派ソプラノ、安井陽子が圧倒的なコロラトゥーラを披露します。ザラストロには、今年『さまよえるオランダ人』オランダ人で、異界の人物の魅力を表現し絶賛された河野鉄平が出演。パパゲーノ&パパゲーナには近藤圭、三宅理恵と、伸び盛りの世代の実力派が登場する。日本を代表する歌手たちが勢揃いし、モーツァルト最高のファンタジーをおくる。

新国立劇場「魔笛」2018年公演より  撮影:寺司正彦

新国立劇場「魔笛」2018年公演より  撮影:寺司正彦

新国立劇場「魔笛」2018年公演より  撮影:寺司正彦

新国立劇場「魔笛」2018年公演より  撮影:寺司正彦

 
<あらすじ>
【第1幕】 森で大蛇に襲われ、恐ろしさの余り気絶してしまった王子タミーノ。そこに夜の女王に仕える3人の侍女がやってきて大蛇を退治し立ち去る。タミーノが目覚めると大蛇が死んでいるのにびっくり。やってきた鳥さしのパパゲーノに尋ねてみると、大蛇を退治したのは自分だと誇らしげに語る。
が、それは嘘で、罰として3人の侍女がパパゲーノの口に鍵をかけてしまう。3人の侍女は、夜の女王の娘パミーナの肖像画をタミーノに見せ、邪悪なザラストロにさらわれた彼女を救ってほしいと願う。
パミーナに一目惚れしたタミーノは引き受ける。お礼に夜の女王は、タミーノに魔法の笛、口の鍵の解けたパパゲーノに銀の鈴を授ける。
パパゲーノはザラストロの神殿にいるパミーナのもとにたどり着き、タミーノが助けにくることを伝える。喜ぶパミーナ。タミーノは神殿の門に到着するが、弁者によれば、ザラストロは暴君ではなく賢人で、高慢な夜の女王からパミーナをかくまっているのだという。そしてザラストロが登場。タミーノとパパゲーノは神殿に招き入れられる。

【第2幕】 タミーノは、徳と正義を得るため神殿で試練を受けることに。試練を経れば妻に会えると言わたパパゲーノも、しぶしぶ承諾する。一方パミーナのもとには夜の女王が現れ、「ザラストロを殺せ」と命じて短剣を渡す。悩むパミーナに、ザラストロは、「神殿では愛だけが暴力に打ち勝つ」と語る。タミーノとパパゲーノの最初の試練は、喋ってはいけない「沈黙」の試練。タミーノはパミーナとも喋れず、次の試練のため彼女と別れねばならない。彼の態度にパミーナは絶望して自殺をはかるが、3人の童子が止める。
その後タミーノとパミーナは再会し、最後の「火」「水」の試練を2人で乗り越える。女房がほしいとぼやくパパゲーノは試練などお構いなしだが、努力は認められ、伴侶のパパゲーナと出会う。夜の女王たちは滅び、ザラストロ、タミーノ、パミーナたちは神を讃える。
 

新国立劇場オペラ『魔笛』より Die Zauberflöte - New National Theatre, Tokyo

公演情報

2021/2022シーズン
ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト

『魔笛』
Die Zauberflöte/Wolfgang Amadeus Mozart
全2幕〈ドイツ語上演/日本語及び英語字幕付〉
 
日程:2022年4月16日(土)~4月24日(日)
会場:新国立劇場 オペラパレス
予定上演時間:約3時間(休憩含む)
 
スタッフ:
【指揮】オレグ・カエターニ
【演出】ウィリアム・ケントリッジ
【美術】ウィリアム・ケントリッジ、ザビーネ・トイニッセン
【衣裳】グレタ・ゴアリス
【照明】ジェニファー・ティプトン
【プロジェクション】キャサリン・メイバーグ
【再演演出】澤田康子
【舞台監督】村田健輔
 
キャスト:
【ザラストロ】河野鉄平
【タミーノ】鈴木 准
【弁者・僧侶Ⅰ・武士Ⅱ】町 英和
【僧侶Ⅱ・武士I】秋谷直之
【夜の女王】安井陽子
【パミーナ】砂川涼子
【侍女I】増田のり子
【侍女Ⅱ】小泉詠子
【侍女Ⅲ】山下牧子
【童子I】前川依子
【童子Ⅱ】野田千恵子
【童子Ⅲ】花房英里子
【パパゲーナ】三宅理恵
【パパゲーノ】近藤圭
【モノスタトス】升島唯博
 
【合唱指揮】三澤洋史
【合唱】新国立劇場合唱団
【管弦楽】東京フィルハーモニー交響楽団
 
Production of Aix-en-Provence Festival and Rouen Opera, created at Théâtre de la Monnaie in 2005
 
【芸術監督】大野和士
 
料金】 
S:27,500円 ・ A:22,000円 ・ B:15,400円 ・ C:8,800円 ・ D:5,500円・ Z:1,650円
【前売開始】 2022年3 月20日(日)
※新型コロナウイルス感染症拡大予防対策を講じた新時代の生活様式に基づき、演出の一部を変更して上演します。
※招聘指揮者につきましては、出入国制限の状況により変更となる場合があります。あらかじめご了承ください。
 
~鑑賞のご参考に~
大野和士のオペラ玉手箱 with Singers Vol.1『魔笛』 YouTube 公開中
https://youtu.be/lAjku4UJtEk
大野和士(新国立劇場オペラ芸術監督)自らがピアノを弾き、歌手による歌唱を交えながら、ユーモアたっぷりに『魔笛』の魅力をご紹介。
出演:大野和士(ピアノ・お話)、長谷川顯(ザラストロ)、鈴木准(タミーノ)、馬原裕子(パミーナ)、吉川健一(パパゲーノ)、西尾友香理(パパゲーナ)、高橋維(夜の女王)ほか
 
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