旗揚げメンバーで約束の地へ! 両国国技館のメインで王座戦を行う東京女子プロレスの山下実優にインタビュー
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3月19日(土)、東京女子プロレス初の両国国技館大会『GRAND PRINCESS '22』が開催される。
小さなライブハウスでマットプロレスから始まった東京女子プロレスが、9年の時を経てついに目指し続けた両国国技館へたどり着いた。今回メインイベントで闘う山下実優と中島翔子は、初期メンバーとしてDDT両国国技館大会でプロレスデビュー。その時から「いつか東京女子プロレス単独で両国国技館へ」と言い続けてきたが、その夢が叶う大会でメインイベントに立つ事になる。
チャンピオンとして迎え撃つことになる山下は今どのような気持ちでいるのか。調印式を終えた直後の山下に直撃インタビューを行った。
▼メインイベント プリンセス・オブ・プリンセス選手権試合
【王者】山下実優
vs
【挑戦者】中島翔子
※第9代王者5度目の防衛戦
――デビューした地である両国国技館にこうして戻ってくるという事に関しての感慨はありますか?
「ほんとに旗揚げの前からは想像もしていなかった事が現実になって、やっぱ思い続けてれば叶うんだなと(笑)。でも、それはほんとにみんなが、今まで卒業してきた子も含めてみんなが東京女子に集まってきてくれたからこそだし、何よりもずっと応援し続けてきてくれた人だったり、応援してくれてる方たちがいるからこそ3月19日に両国でできるという夢が現実になったということなので、ほんとに皆さんの力とかをすごく強く感じますね」
――デビュー戦ではパートナーだった中島選手が挑戦者として対角線に立つという事に関しては?
「なんか、自然に入ってきましたね。デビューの時からずっと一緒だったので付き合いも長いですし、やっぱり両国で自分がチャンピオンとして挑戦者を相手するとしたら中島しかいないなって、自然と入ってきたので。そういう意味では特別に思うものはなくて、自分の中に自然に中島じゃないと駄目だなと思いました」
――これだけ大きい会場で試合するぐらいになりましたが、初期の頃のようにマットで試合したいと思うことはありますか?
「ありますね! なんかマットをコンスタントに昔やっていた時期は、マットの上で無我夢中に闘うというだけだったんだけど、今は路上とかもやったりして経験も積んだので、あの頃とは違う場所の使い方だったりができると思います。すごいやりたいですねマット」
――当時はアイドルとのコラボレーションでアイドル業界に女子プロレスが殴り込むような雰囲気でしたが、今は逆にアイドルがこれだけプロレス界に入ってきてます。
「やっぱり状況も変わったなと思うし、東京女子プロレスはわりと色んな業種というかの子が集まってる場だと思っていて。この場所で色んなものを見せられるので、すごい面白い環境だなというか、面白い時代になったなと思います」
――山下選手はアイドルになることを目指して上京してきて、今は東京女子の強さの象徴になっています。その状況にはどう思っていらっしゃいますか?
「やっぱり自分が空手やっていたというのもあって、東京女子に入って試合をしてからわりと勝ちを重ねてきて、自分の中に自然と責任感が生まれてきて。大きい試合にも入れてもらえる事があったし、常にDDTの大会で試合する時とかは東京女子の代表として、東京女子を背負ってるっていうのはすごく意識してやってきたので、納得していますね。結局東京女子プロレスに入って歌うたったり踊ったり、写真集も出せてるので(笑)。なんかまあ、夢は叶ってるのかなと思ってますね」
――最近は歌ったり踊ったりをあまりしていませんが、もっと自分の中でアイドルっぽい事したいという気持ちはありますか?
「今はですね、もうないですね(苦笑)。なんか、見る方がやっぱ今は。まあアプガプロレスもいますし、そういうのを見て楽しむというか。やむを得ない時はもちろん私が出ますけど、それ以外はいいかなって思います(笑)」
――他の選手はベルトを目指すであったり、アイドルとして歌ったり踊ったりする場の一つであったりと東京女子でやりたいことはあると思うのですが、山下選手はベルトも獲って一番強い立場として今どこを目指しているのでしょうか?
「そうですね、一番目指してたところは両国だったんですよ。両国をやったら自分の中で終わるのかなって。これは当日やってみないとわかんなくて……そこですよね。目指していたのがずっと両国だったので自分の中で。なんかその先、でも、東京女子プロレスとしては全然ゴールじゃないと思うので、そこでどう見せるのかっていうのは、両国を超えて自分のまた目指すところが何か見つかるかもしれないし、見つからないかもしれないし。見つからないというか、そこで納得する、満足するかもしれないし」
――同じような気持ちを中島選手も思っているようで、会見では「最後のチャンス」という言葉もありました。
「でも、なんか私もそういう気持ちでいるので、最後の気持ちでいるので。ほんと思ってることすごく一緒でしたね。最後の気持ちでいないといけないなとも思ってます。当たり前ではなくてっていう意味で、最後だなと、自分が両国という場所でタイトルマッチでベルトを賭けて中島と闘えるいうのは最後なのかなって。同じ気持ちだなと共感した部分はありました」
――残りの初期メンバーの2人であるKANNAと木場千景に見に来て欲しいという気持ちはありますか?
「見に来て欲しいです! 直接あんまり連絡することはないんですけど、見に来て欲しいなって思います。桃知(みなみ)さんもリングアナとしていますんで。やっぱり東京女子のここまできた歴史の中で大切な仲間でもあるので、ほんとにすごく見に来て欲しいなと思う」
――今は離れてしまったファンの方々に、ココを思い出して見に来て欲しいという部分は?
「ん~、思い出すのもいいんですけど、今の9年の歴史を経てきて仲間も代わり、若い子たちも増えて変化した東京女子を見に来てほしいかなと思います」
――今このタイミングでベルトを巻いているという事と、そのベルトへの思い入れはどのようなものなのでしょうか?
「東京女子のベルトっていうのは3回自分がとってますけど、日に日に防衛するのが難しくなってきてるのでそれだけ層が厚くなってきてて。よりやっぱりベルトを守らなきゃいけない、東京女子の壁にならなきゃいけないっていう気持ちはどんどん高まってきてます」
――ありがとうございます。最後に両国大会への意気込みとファンの方へメッセージを。
「自分がやるべきことは東京女子のゴールではないので、みんなで力を合わせて東京女子の未来を、両国でもいつもどおり私らしく闘って改めて東京女子の魅力を皆さんに伝えられるように頑張りたいなと思ってます」
お互いに放った「最後」という言葉に、プレ旗揚げから9年分の思いをぶつける覚悟が見て取れる。両国国技館でのデビュー戦の後は無邪気な夢だった単独開催が現実として行われる3・19。2人が紡いできた覚悟の試合を、是非生で見届けて欲しい。
『GRAND PRINCESS '22』全対戦カード
▼オープニングマッチ 長野じゅりあデビュー戦
鈴芽&遠藤有栖
vs
宮本もか&長野じゅりあ
▼第二試合 東京女子プロレスvsガンバレ☆プロレス
角田奈穂&桐生真弥&猫はるな&鳥喰かや
vs
まなせゆうな(ガンプロ)&春日萌花(フリー)&HARUKAZE(ガンプロ)&YuuRI(ガンプロ)
▼第三試合 シングルマッチ
高木三四郎(DDT)
vs
ハイパーミサヲ
▼第四試合 シングルマッチ
上福ゆき
vs
朱崇花(フリー)
▼第五試合
天満のどか
vs
愛野ユキ
▼第六試合
[NEO美威獅鬼軍]沙希様&メイ・サン=ミッシェル&マーサ&ユキオ・サン=ローラン
vs
小橋マリカ&らく&原宿ぽむ&ラム会長(666)
▼第七試合 スペシャルシングルマッチ
志田光(AEW)
vs
乃蒼ヒカリ
▼第八試合 インターナショナル・プリンセス選手権試合
【王者】伊藤麻希
vs
【挑戦者】荒井優希
※第7代王者2度目の防衛戦
▼セミファイナル プリンセスタッグ選手権試合
【王者組/マジカルシュガーラビッツ】坂崎ユカ&瑞希
vs
【挑戦者組/白昼夢】辰巳リカ&渡辺未詩
※第9代王者組2度目の防衛戦。
▼メインイベント プリンセス・オブ・プリンセス選手権試合
【王者】山下実優
vs
【挑戦者】中島翔子
※第9代王者5度目の防衛戦