緒川たまき、仲村トオルが出演 2021年演劇界の話題をさらい演劇賞各賞を受賞した作品、ケムリ研究室『砂の女』DVD一般発売開始
『砂の女』DVDジャケット
劇作家・演出家のケラリーノ・サンドロヴィッチ(以下、KERA)と、女優・緒川たまきが結成した演劇ユニット「ケムリ研究室」の第二回公演として2021年8月に上演された舞台『砂の女』のDVDが、2022年7月6日(水)午前11時より、cubit club plusサイトにて一般発売開始する。
本公演は、1962年安部公房により書き下ろされた傑作小説を原作とし、KERAが上演台本と演出を担当、キャストは緒川たまき、仲村トオル、オクイシュージ、武谷公雄、吉増裕士、廣川三憲によって上演された。
『砂の女』は、ケムリ研究室主宰のKERAと緒川が、長年舞台化を模索し、満を持してようやく実現した企画。シアタートラムという小劇場空間で繰り広げられた濃密な作品世界はその年の演劇界の話題となった。
第29回読売演劇大賞 優秀作品賞、最優秀女優賞(緒川たまき)、第五十六回紀伊國屋演劇賞個人賞(緒川たまき)、第41回公益社団法人日本照明家協会賞 舞台部門 文部科学大臣賞・大賞受賞(関口裕二)など、カンパニーは数々の賞を受賞した。
物語は、昆虫採集の旅に砂丘を訪れた男と砂底の家で一人暮らす女との出会いから始まる。
ケムリ研究室『砂の女』舞台写真 撮影:引地信彦
外界と遮断された空間で、緒川演じる女と仲村トオル演じる男の関係性は、刻一刻と変わってゆく。廣川、オクイ、武谷、吉増は村人をはじめ様々な役を演じ、作品世界を豊かに広げる。
そして上野洋子のインプロビゼーションの演奏が、砂の流動性と女と男の心の揺れを体感させる。不条理な閉塞状況の中で、スリリングで焦燥感に溢れ、そしてエロティックな男女の関係。それを覗き見しているような異世界が、芝居、ステージング、音楽、映像、照明が融合し綿密に編み上げられた。
DVDにはその魅力を存分に収め、KERA、緒川、仲村の座談会映像やコメンタリーなど、演劇ファンにはたまらない特典も収録されている。
リリース情報
緒川たまき 仲村トオル
オクイシュージ 武谷公雄 吉増裕士 廣川三憲
声と影の出演:町田マリー
音楽・演奏:上野洋子