「ミュージカルを好きになった理由がここにあった」初共演の山崎育三郎&濱田めぐみが語る、『ファインディング・ネバーランド』の魅力

インタビュー
舞台
2023.2.10
濱田めぐみ、山崎育三郎

濱田めぐみ、山崎育三郎

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ミュージカル『ファインディング・ネバーランド』日本版初演が、2023年5月〜6月に上演される。

本作は、劇作家のJ・M・バリがある家族と出会い、様々な困難に立ち向かいながらも劇場で『ピーターパン』を上演する過程をドラマチックに描いたミュージカル。2015年にブロードウェイで上演され、日本では2017年に東急シアターオーブでツアー版招聘公演が上演された。今回が満を持しての日本版初演となる。

ビジュアル撮影の合間を縫って、主演・バリ役の山崎育三郎と、バリの創作のもととなる4人の子どもたちの母親で、 バリと親交を深めていくシルヴィア役の濱田めぐみに話を聴いた。長年ミュージカル界の第一線で活躍してきた二人だが、意外にも今回がミュージカル初共演となる。本公演に向けて、それぞれが抱く作品への期待感を語ってくれた。

――山崎さんと濱田さんは、今回がミュージカル初共演になるんですね。

濱田:結構長くやってきているけど初めてですね。私、StarS(編集註:井上芳雄、浦井健治、山崎育三郎によるユニット)のコンサート(2013年)へ行ったときに育ちゃんが『RENT』の「Today 4 U」を歌っているのを観てびっくりしたんですよ! 思わず楽屋で「ねえ、あれすっごい素敵だった!」って。

山崎:そう、声を掛けてくださったんですよね。

濱田:その後もお互いちょこちょこ舞台を拝見させてもらっています。そんな感じだよね?

山崎:そうですね。たまに会って「元気〜?」って話したり。お仕事ではコンサートや歌番組で何度かご一緒させてもらっています。

濱田:歌番組での共演が多いかもね。

――今回の共演が決まったときに感じたことを教えてください。

濱田:作品のお話をいただいたときに、バリ役は育ちゃんと聞いて「あ! ピッタリだなあ」と思ったのが第一印象です。きっと育ちゃん色の『ファインディング』の世界になるんだろうなと思って、すごくワクワク楽しみになりました。

山崎:僕もずっとご一緒したいと思っていた尊敬する女優さんなので、単純にすごく嬉しかったですね。一緒に舞台上で歌えることが嬉しいです。めぐさんは何をぶつけてもきちんと受け止めてくださる安心感がある方なので、もう何の心配もないですね。ただただ楽しみです!

濱田:稽古場の濱めぐがトンチンカンで、びっくりするかもよ〜(笑)。

山崎:いやいやいや(笑)。

――これまでのブロードウェイ公演や来日公演で『ファインディング・ネバーランド』をご覧になった感想は?

山崎:僕、普段は舞台を観てもあまり泣かないんですけど、この作品は泣けましたね。自分に今子どもがいることにリンクする瞬間もあったのかもしれませんが、すごく大事なものをもらえた気がしたんです。自分の原点を思い出すような感覚もありました。僕の生きていく上でのテーマの一つに、“子ども心を忘れずにいたい”というものがあります。それがこの作品に通ずるものでもあったので、すごく胸に響いたんですよね。「ミュージカルを好きになった理由がここにあった」と思えました。

濱田:私はシアターオーブでの来日公演を拝見しました。まず、自分が想像していたピーターパンの世界のイメージと全然違ったことに驚いて。すごくリアリティがありつつ、そこにイマジネーションの世界がうまく合致していました。とにかく感動したし、音楽もとってもよくて! 観ている人たちが楽しめるというミュージカルの醍醐味が、この作品にはあると思います。さっきも曲を聴いて改めて思ったんですけど、曲がいいよね?

山崎:うん、曲がいい!

――楽曲の印象を詳しく聞かせてください。

濱田:ある意味“ザ・ミュージカル”という感じなんですけど、耳に残るんですよね。ポジティブになれるというか、それこそイマジネーションを掻き立てられるようなメロディラインが多い印象です。音って人にすごく影響を与えるものなんですけど、この作品の楽曲は世界観がワーッと広がっていくんです。子どもの冒険心を揺さぶる、ワクワクする楽曲が詰まっています。

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