久本雅美「みなさまにとって素晴らしい一年でありますように、今後ともよろちくびー!」 初笑いで心ほっこり、『初笑い!松竹新喜劇 新春お年玉公演』の初日レポートが到着【画像:全12枚】

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舞台
2023.1.2
『裏町の友情』 左より川奈美弥生、渋谷天外、藤山扇治郎、千草明日翔、曽我廼家寛太郎、夢ゆかり

『裏町の友情』 左より川奈美弥生、渋谷天外、藤山扇治郎、千草明日翔、曽我廼家寛太郎、夢ゆかり

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本日・1月2日(月)に、『初笑い!松竹新喜劇 新春お年玉公演』が初日を迎えた。(1月9日まで) 渋谷天外、藤山扇治郎をはじめとする松竹新喜劇の劇団員に加え、南座のお正月公演では欠かせない顔となった久本雅美がゲスト出演。Aプロでは『裏町の友情』、Bプロ『流れ星ひとつ』と、松竹新喜劇の原点ともいえる、市井の人々の生活を描いた物語を上演。さらに、芝居終演後、AプロBプロともに、渋谷天外、藤山扇治郎、久本雅美による新春ご挨拶を行った。本記事では、舞台の見どころと初日のレポートをお届けする。

◆Aプロ『裏町の友情』

裏町にあるクリーニング屋の店主・倉橋貞一(渋谷天外)と炭屋の店主・宇部吾平(曽我廼家寛太郎)は、親の代から喧嘩ばかり。しかし、実はクリーニング屋の息子・新治(藤山扇治郎)と炭屋の娘・妙子(千草明日翔)は恋仲。親に隠れて思いを確かめあいますが、親の前ではわざと喧嘩をする姿に、会場からは笑いが起こる。
一方、借金が重なり、長年住み慣れた家を売る決意をした炭屋の話を偶然聞いた、クリーニング屋の店主。そっとお金の工面を試みますが、日頃の喧嘩から正面から渡すことができず、息子・娘も巻き込んで、お金はクリーニング屋と炭屋を行ったり来たり……。心温まる結末に客席からは拍手が巻き起こった。

『裏町の友情』 左より川奈美弥生、渋谷天外、曽我廼家一蝶

『裏町の友情』 左より川奈美弥生、渋谷天外、曽我廼家一蝶

『裏町の友情』 左より渋谷天外、藤山扇治郎、曽我廼家寛太郎

『裏町の友情』 左より渋谷天外、藤山扇治郎、曽我廼家寛太郎

『裏町の友情』 左より曽我廼家寛太郎、夢ゆかり、千草明日翔

『裏町の友情』 左より曽我廼家寛太郎、夢ゆかり、千草明日翔

『裏町の友情』 渋谷天外

『裏町の友情』 渋谷天外

『裏町の友情』 藤山扇治郎

『裏町の友情』 藤山扇治郎

◎初回公演(Aプロ)終演後の「新春ご挨拶」
渋谷天外「この大変な世相の時に、よくぞ劇場までお越しくださいました。本当に劇団員一同、ゲストの皆さまも感謝しております。本当にありがとうございます。」

久本雅美「このお正月から大変な中、劇場に足を運んでいただきまして、本当に涙涙でございます。みなさまにとって素晴らしい一年でありますように、今後ともよろちくびー!ということで、よろしくお願いいたします。」

藤山扇治郎「みなさまと劇場でお会いできますこと、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。今年で36歳です。若手ではございません、しかし、まだまだ芝居は未熟でございます。これからも精進してまいりますので、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。」

Aプロ「新春ご挨拶」 左より藤山扇治郎、渋谷天外、久本雅美

Aプロ「新春ご挨拶」 左より藤山扇治郎、渋谷天外、久本雅美


 

◆Bプロ『流れ星ひとつ』

刺繍業を営む三村家の長女・千代子演じる久本雅美が花道に登場すると、客席からは拍手喝采。千代子は、女房に逃げられ故郷に帰る決心をし、挨拶に立ち寄った小泉庄吉(曽我廼家八十吉)を応対する。周りは、婚期をとうに過ぎ、なかなか縁談がまとまらない千代子を心配するが、実は千代子は、近所の小林(渋谷天笑)に恋心を抱いていて、突然の小林の訪問に、慌てふためく姿に客席からは笑いが。しかし、実は小林は、千代子の妹・とみ子(曽我廼家いろは)と婚約状態。状況を知った父・竹造(曽我廼家文童)を安心させるため、千代子は庄吉を婿養子にもらうと宣言するが……。家族愛と姉妹愛に満ちた人情話に客席は温かな空気に包まれ、幕をとじた。

『流れ星ひとつ』 左より曽我廼家八十吉、曽我廼家いろは、曽我廼家文童、久本雅美

『流れ星ひとつ』 左より曽我廼家八十吉、曽我廼家いろは、曽我廼家文童、久本雅美

『流れ星ひとつ』 久本雅美

『流れ星ひとつ』 久本雅美

『流れ星ひとつ』 左より渋谷天笑、久本雅美

『流れ星ひとつ』 左より渋谷天笑、久本雅美

『流れ星ひとつ』 左より曽我廼家八十吉、久本雅美

『流れ星ひとつ』 左より曽我廼家八十吉、久本雅美

『流れ星ひとつ』 左より曽我廼家八十吉、久本雅美

『流れ星ひとつ』 左より曽我廼家八十吉、久本雅美

 

公演情報

『初笑い!松竹新喜劇 新春お年玉公演』
 
Aプロ
茂林寺文福・舘 直志 合作/野村尚平 演出
裏町の友情
【あらすじ】
裏町にあるクリーニング屋と炭屋の店主は、親の代から喧嘩ばかりしています。繁盛するクリーニング屋
の一方で、炭屋は時代の波に呑まれて売上が振るいません。息子の急逝に借金も重なり、長年住み慣れた家を売る決意をしました。そうと知ったクリーニング屋の店主はそっとお金の工面をしますが、この「そっと」がうまくいかず、また激しい口喧嘩が ………。
【主な配役】
クリーニング店店主 倉橋貞一 渋谷天外
貞一の息子 新治 藤山扇治郎
吾平の娘 妙子 千草明日翔
吾平の妻 お冬 夢ゆかり
宇部燃料店主人 宇部吾平 曽我廼家寛太郎

Bプロ
舘 直志 作/堤 泰之 演出
流れ星ひとつ
【あらすじ】
小泉庄吉は、お世辞にも褒められた容姿ではありません。そのせいで、女房にも逃げられた始末で、ついに故郷の丸亀に 帰る決心をします。挨拶のために立ち寄った三村家には、母親を早くに亡くし、父親や妹たちの面倒を見てきた 長女の千代子がおりました。婚期はとうに過ぎていますが、なかなか縁談がまとまりません。実は、千代子にはほのかな恋心を抱いている人がいて……。
【主な配役】
長女 千代子 久本雅美
袋物師 小泉庄吉 曽我廼家八十吉
錦堂店員 小林 渋谷天笑
四女 とみ子 曽我廼家いろは
理髪店 斉藤 江口直彌
刺繡業 三村竹造 曽我廼家文童
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