新国立劇場、とびきりロマンティックな青春オペラ『ラ・ボエーム』を上演 ライブ/オンデマンド映像配信も実施

2023.4.13
ニュース
クラシック
舞台

新国立劇場『ラ・ボエーム』2020年公演より     撮影:寺司正彦

画像を全て表示(10件)


2023年6月28日(水)~7月8日(土)新国立劇場 オペラパレスにて、新国立劇場開場25周年記念公演 2022/2023シーズン オペラ『ラ・ボエーム』が上演される。

本作は、19世紀パリを舞台に、詩人ロドルフォとお針子ミミの純愛、そして明日の成功を夢見る若き芸術家たちの貧しくも自由な生活を描いた青春オペラ。プッチーニならではの甘美な音楽がとびきりロマンティックな物語だ。

新国立劇場『ラ・ボエーム』2020年公演より     撮影:寺司正彦

新国立劇場『ラ・ボエーム』2020年公演より     撮影:寺司正彦

クリスマス・イブのパリ、詩人ロドルフォが独り仕事をしていると、隣人のミミが灯りの火を貰いに現れ、二人はたちまち恋に落ちる。カルチェ・ラタンで恋を謳歌する若者たち。2月の雪の日、ロドルフォは病のミミを救うため別れを決意。やがてミミが瀕死の状態で屋根裏部屋に運び込まれる——。

新国立劇場『ラ・ボエーム』2020年公演より     撮影:寺司正彦

「冷たき手を」「私の名はミミ」の名アリアによって綴られる第1幕のロドルフォとミミの出会いのシーンは、数あるオペラのラブシーンの中でも最も美しい、決定的名場面と称されている。華やかなパリ、カルチェ・ラタンの賑わいを描いた第2幕、雪の降りしきる中、別れを決意した恋人たちの美しくも悲しい四重唱、そして涙を禁じえないラストシーンと、見どころはもりだくさん。そしてパリの町をドローンで俯瞰するような粟國淳の繊細な演出は、丁寧な心理描写で若者たちの夢と挫折の世界を対比し、感動を誘う。

粟國 淳

ヒロインのミミ役にはヨーロッパで活躍し、ボローニャ歌劇場の同役も絶賛されたアレッサンドラ・マリアネッリ、コケティッシュなムゼッタ役にはヴァレンティーナ・マストランジェロと、イタリアから伸び盛りのソプラノが来日。ミミの恋人ロドルフォにはメトロポリタン歌劇場やウィーン国立歌劇場などで活躍中のスティーヴン・コステロが登場。ムゼッタの恋人マルチェッロには、歌唱、演技ともにスケールの大きな表現で圧倒する須藤慎吾、ボヘミアン仲間ショナールには駒田敏章、コッリーネにイタリアからフランチェスコ・レオーネが出演する。

アレッサンドラ・マリアネッリ

ヴァレンティーナ・マストランジェロ

スティーヴン・コステロ

須藤慎吾

指揮は、若き日に名指揮者ジュゼッペ・パタネーの薫陶を受け、「これ以上ない純愛物語」と『ラ・ボエーム』を心から愛する新国立劇場オペラ芸術監督の大野和士が、「新しい時代の狼煙を上げたい」と自ら当たる。

大野和士

なお、本作は新国立劇場オペラ初となる、ライブ/オンデマンド配信(有料)を7月2日(日)の公演で実施する。この機会に自宅でオペラを体験してみよう。

<あらすじ>
【第1幕】
若き詩人ロドルフォ、画家マルチェッロ、音楽家ショナール、哲学者コッリーネは、成功を夢見て、パリの屋根裏部屋で暮らしている。薪も買えず、原稿を燃やして暖を取るほど貧しいが、クリスマス・イブの今日はショナールの報酬でディナーへ出かける。ロドルフォだけ急ぎの原稿を仕上げるため部屋に残る。すると隣の部屋に住むお針子ミミが火を分けてほしいとやってくる。ミミは火をもらって帰ろうとしたとき鍵を落としたことに気づく。火の消えた闇の中、2人で鍵を探すうちに手が触れ合い、恋に落ちる。

【第2幕】
カフェ・モミュスで仲間と合流したロドルフォはミミを紹介する。そこへマルチェッロの元恋人ムゼッタが、新しいパトロンの老人アルチンドロとやってくる。マルチェッロの気を引くためムゼッタはわざと大げさに振る舞うが、マルチェッロは無視。しかし、ついにはアルチンドロを追い払い、二人はめでたくよりを戻す。

【第3幕】
雪降る夜明け。ロドルフォの態度に悩むミミは、マルチェッロの働く酒場へ向かう。店にはロドルフォがいて、マルチェッロに語り出す。自分の稼ぎでは病のミミの治療代を払えない、だからミミが離れるようわざと冷たく当たっているのだと。ミミは身を引く決意をする。マルチェッロはムゼッタの浮気を疑いけんか別れする。

【第4幕】
ロドルフォとマルチェッロは元恋人に想いを馳せて仕事がはかどらない。ショナールとコッリーネと共に騒いでいると、ムゼッタが瀕死のミミを連れてくる。皆で所持品を質に入れて薬代にしようとするが、時すでに遅く、ミミは、望み通りロドルフォの側で息を引き取る。

 

公演情報

新国立劇場 開場25周年記念公演
ジャコモ・プッチーニ

『ラ・ボエーム』
La Bohème / Giacomo PUCCINI
全4幕〈イタリア語上演/日本語及び英語字幕付〉
 
日程:2023年6月28日(水)~7月8日(土)
会場:新国立劇場 オペラパレス
予定上演時間:約2時間50分(休憩含む)
 
スタッフ:
【指揮】大野和士
【演出】粟國 淳
【美術】パスクアーレ・グロッシ
【衣裳】アレッサンドロ・チャンマルーギ
【照明】笠原俊幸
【舞台監督】髙橋尚史
 
キャスト:
【ミミ】アレッサンドラ・マリアネッリ
【ロドルフォ】スティーヴン・コステロ
【マルチェッロ】須藤慎吾
【ムゼッタ】ヴァレンティーナ・マストランジェロ
【ショナール】駒田敏章
【コッリーネ】フランチェスコ・レオーネ
【べノア】鹿野由之
【アルチンドロ】晴 雅彦
【パルピニョール】寺田宗永
【合唱指揮】三澤洋史

【合唱】新国立劇場合唱団
【児童合唱】TOKYO FM少年合唱団
【管弦楽】東京フィルハーモニー交響楽団

料金】 
S:24,200円 ・ A:19,800円 ・ B:13,200円 ・ C:7,700円 ・ D:4,400円・ Z:1,650円
【前売開始】2023年4月30日(日)
 

配信情報

新国立劇場 開場25周年記念公演
ジャコモ・プッチーニ

『ラ・ボエーム』有料ライブ配信
 
■配信日程
①ライブ配信日:2023年7月2日(日)14:00
※終演後7月4日(火)23:59まで見逃し配信あり。見逃し配信ではライブ配信をそのまま再生いたします。
②オンデマンド配信期間:2023年7月16日(日)10:00~8月12日(土)22:00まで
 
■配信ご購入サイト・料金
ぴあPIA LIVE STREAM 
① ライブ配信:3,300円(税込)(日本語字幕)
② オンデマンド配信:1,980円(税込)(日本語/英語字幕付)
 
TICKET PIA ENGLISH SITE(英語) 
① ライブ配信:3,300円(税込)(英語字幕)
② オンデマンド配信:1,980円(税込)(日本語/英語字幕付)
 
■配信発売日
2023年4月30日(日)10:00~
※ライブ配信は7月2日(日)14:00まで、オンデマンド配信は8月12日(土)18:00まで販売
 
映像配信のご案内:新国デジタルシアター https://www.nntt.jac.go.jp/stream/ 
  • イープラス
  • 新国立劇場オペラ
  • 新国立劇場、とびきりロマンティックな青春オペラ『ラ・ボエーム』を上演 ライブ/オンデマンド映像配信も実施