Cody・Lee(李)『RUSH BALL 2023』ライブレポートーーこの5人ですべてを出し尽くす。尾崎リノ、大阪ラストライブ
Cody・Lee(李) 撮影=松本いづみ
『RUSH BALL 2023』Cody・Lee(李)
高橋響(Vo.Gt)がメンバーひとりひとりと握手を交わして呼吸を整えると、「愛してますっ!」の声を轟かせるドキドキのナンバーが始まりの合図。日が暮れて照明がきらめくステージと曲のポップな質感がマッチし、メロディも、絡み合う3弦と尾崎リノ(Vo.Agt)のタンバリンも小気味いい。
また甘酸っぱさもキープして「異星人と熱帯夜」につなげれば、高橋と尾崎の会話のようなボーカルは親近感も大。そして<ラストダンス>の歌詞にドキッとさせられるが、それには8月11日(金)に尾崎のバンド卒業が発表され、「この5人で大阪に来るのは、今日で最後になります」(高橋)という理由が。
Cody・Lee(李)
尾崎も「(大阪は)ツアーで一番楽しみにしていた場所でもありました」とファンに伝え、「今日出し尽くさないと僕らも後悔すると思ってます。全力で頑張ります」(高橋)とやる気をみなぎらせて、「Yeah!」の雄叫びから「悶々」へ。高速のラップは空気をピリッと引き締めるが、サビでは観客もハンズアップで気分上々。
高橋と尾崎も向かい合ってプレイし、尾崎の笑顔がはじければ、続くオリエンタルでダンサブルなキラーチューン「我愛你」では、彼女の声とクラップが重なって一つになり、高橋も背面弾きを披露してますますご機嫌なムードに。最高潮でついに迎える最終は、力毅(Gt)のシャウトからハイスピードの「When I was cityboy」。高橋が吠えて歌えば、拳が次々に上がり、アッパーなショートチューンで打ち上げ花火のようなフィナーレを見せてくれた。勢いよく駆け抜けた今宵の5人の姿と音楽は、集まった人々の記憶にいつまでも残り続けることだろう。
Cody・Lee(李)
取材・文=服田昌子 撮影=松本いづみ
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