「カッコいい青学(せいがく)、カッコいい比嘉をお見せします!」~ミュージカル『テニスの王子様』4thシーズン 青学(せいがく)vs比嘉 竹内雄大&平川聖大インタビュー

2024.12.11
インタビュー
舞台
アニメ/ゲーム

(左から)竹内雄大、平川聖大

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2024年5月に卒業を迎えた青学(せいがく)11代目キャストからバトンを受け取った新・青学(せいがく)メンバーで臨む最初の公演となる、ミュージカル『テニスの王子様』4thシーズン 青学(せいがく)vs比嘉。2015年1月からの公演に向け稽古真っ最中の現場から、越前リョーマ役の竹内雄大と田仁志 慧役の平川聖大が駆けつけてくれた。ふたりが熱く語る、本番への意気込みとは——。

ーー最初に先日行われたお披露目会の感想をうかがえますか? とても楽しく見応えのあるお披露目会でした。

竹内:僕自身今回が初めての舞台で、テニミュという人気の作品、しかも越前リョーマという大役をいただいて精神的なプレッシャーもありましたし……お披露目会に向けての稽古中も初めてのことばかりで、不安というか、なんかもう常に疑問と隣り合わせな感じでした。でもスタッフさんや周りの方々が支えてくださったのと、青学(せいがく)のみんなの和気あいあいとしてる雰囲気とか、比嘉のみんなの面白さとかもにすごく救われながら稽古ができました。稽古で頑張ってきた分、当日もすごい緊張がのしかかってきて、ステージに出るまでずっと体を動かしておかないと気が済まない状態になっちゃって(笑)。最初の僕の歌い出しがあるんですけど、稽古中、そこがずーっと納得いかなかったんです。自分の中のイメージや「リョーマくんはどう歌うんだろう」というのを色々考えて、でもなかなかしっくりいかなくて。なのでギリギリまで「大丈夫かな」って心配だったんですが、いざお客さまの前に出て行ったらもうアドレナリンがすごくて! 今までで一番うまくできた気がしました。

竹内雄大

平川:うんうん。

竹内:インタビューコーナーも楽しかったです。

ーーみなさんの素顔も垣間見えるような、アットホームなトークでした。

竹内:比嘉の面白さにもめちゃめちゃ救われましたし、お客さまの温かさがすごく感じられて、なんか…みなさんに救われてばかりのお披露目会だったと思います。なのでこれからは恩返しも含め、僕らがみなさんを楽しませられるように本公演も頑張っていきたいです!

ーーさらに火がつきましたね。

竹内:はいっ。

平川:雄大が言ってくれたように、お披露目会は本当にお客さまの目線というか、会場内の空気があったかくて、みんなそれでちょっと安心した部分も大きかったと思うんです。あんなに大きな声援をもらえてすごく楽しい時間で、緊張もすっかりほぐれて。だからこそ、これからの本公演はみなさまのあったかい視線を、どう「感動」に導けるのかっていうのは、僕たちの勝負どころなんだと思っています。

平川聖大

ーー「甘えられないぞ」という思いが。

平川:はい。楽しかったからこそ、そこからどう切り替えてギャップをつけられるか。カッコいい青学(せいがく)やカッコいい比嘉っていうのを本公演では見せられたらな、って。

ーー今はお稽古の真っ最中。それぞれ自分のキャラクターへの解像度も高まっているかと思います。どんなイメージを持って演じていきたいですか?

竹内:原作を読んでいてリョーマくんは……これ、結構いろんなところで言ってるんですけど、なんか一番中学生らしいなと。先輩にも生意気で、親に対してもちょっと冷たい態度をとったりとか、少年っぽいかわいらしい場面がすごく印象深かったんです。そういう年頃らしさもしっかり出しつつ、試合でリョーマくんが相手のことをちょっと生意気に見るシーンやリョーマくんが本気でやられかけてるところとかの振り幅の表現もうまくできたらと思っています。

ーー自分との共通点はあったりしますか?

竹内:僕はリョーマくんのようにあそこまで周囲に生意気さ前回で接したりはしてなかった気がして。逆にちょっと静かになる感じだったので、性格面であんまり共通点は感じていないですね。むしろリョーマくんの強さは学ぶところが多いです。リョーマくんはカルピンっていう猫を飼ってるんですけど、僕も猫を飼っているのでそこはもう大共通点! 僕もいつか舞台でカルピンを愛でれたらいいな(笑)。密かな目標です。

平川:田仁志はぽっちゃりしてるところ、フォルムが本当にかわいくて(笑)、そこが自分的に好きなところ。僕も意外と食べるほうなんで役との共通点でもあるかなと思っています。僕たち比嘉は沖縄の学校なんで、やっぱりチーム全体の印象として、まずは沖縄の方が見ても納得できるような空気感だったり「らしさ」みたいなものが出せたらなっていうのはありますね。

(左から)竹内雄大、平川聖大

ーーうちなーぐち(沖縄ことば)もバンバン飛び交います。

平川:言葉も大事ですよね。そこをどう自然に表現してお客さまに伝えられるかっていうのは、ほんとに僕たち比嘉の課題で。

竹内:でもすごいんですよ、比嘉のみんな。普通の会話も「???」ってなるくらいもうペラペラで、びっくりしました。

平川:方言指導の方に教わって……でもみんななんか感覚でやってますね。たぶん、耳がいいのかなって思います。

竹内:才能ですね〜。

竹内雄大

平川:ありがとう。あと比嘉中テニス部ってめちゃくちゃスパルタで、その試練を乗り越えてきたのがあの7人のレギュラーなので、そういう“怪物”が生まれてきた過程みたいなところも、僕たちのチーム感からしっかり表現できたらなって思っています。

ーー今回比嘉は監督の早乙女晴美(鷲尾 昇)も初登場で。

平川:そうなんです! 監督役の鷲尾さんにも頼って結束を高めていきたいです。

ーー格闘系スポーツと違ってテニスは階級がないけれど、リョーマと田仁志の試合は体格差がかなりある同士の対戦、独特のヒリヒリとした怖さや緊張感があります。

竹内:リョーマくんは体格がちいさくて、田仁志はものすごいでかくて。で、リョーマくんも最初は「まさか僕がこの大きい人と当たるなんて」って思うんですけど、でもそんなにそこには衝撃を受けてないんですよね。全然勝つ気で田仁志に挑んでる。そういうところ、すごいリョーマくんらしさが出てると思います。

ーー「この場合どうしたら勝てるか」みたいな攻略方法を、わくわくしながら探している。

竹内:普通の人なら絶対ビビるはずなのに、リョーマくんは物怖じせずに田仁志のビッグバンサーブにも対抗してる。カッコいいです。

平川:でも「絶対勝つ」っていう気持ちは田仁志にもあると思うので、そこは互いに譲れませんよね。体格差では田仁志が有利だけど、そこにリョーマくんが知恵を使ったテニスで挑んでいく。迫力のある試合になると思います。僕らの迫力に圧倒されることなく、お客さまも前のめりになって応援してくれたら嬉しいですね。

平川聖大

ーー稽古場でも試合を作りながら一緒に過ごす時間も多くなっていると思います。どうですか? おふたりのコミュニケーションは。

竹内:平川くんはすごく優しくて、すごく構ってくれるんですよ。頼れるお兄さんです。

平川:はい、雄大は可愛い弟です。可愛いいんで(笑)、つい面倒見ちゃうんです。

竹内:頼れるんですけどふざけてもくれるんで、一緒にいるとすごい雰囲気が和みます。そして、天才的な食いしん坊(笑)。いつも僕に食べ物をくれるんですよ。さっきも唐揚げくれて。

平川:稽古前だしね、何かあげたくなっちゃうんですよ。あとこの……ちょっと1回、笑って!

竹内:(にっこり)

平川:これこれっ! このエクボが可愛くてずっと笑っててほしいから、笑かしたくなっちゃうんですよ〜(笑)。

(左から)竹内雄大、平川聖大

ーーでは、稽古場で今具体的に取り組んでいる課題や目標を挙げるとすると?

竹内:僕たち青学(せいがく)は全国大会からの青学(せいがく)を演じるので、テニスもうまくて、関東大会までの強敵を知った上で比嘉に挑むという段階でなくちゃいけない。自分たちとしては初めてのテニミュでお客さまにとってもフレッシュな青学(せいがく)なんですが、青学(せいがく)のキラキラを保ちつつ、どう全国大会にふさわしいたくましさを出せるか、どう最初から成長している段階まで持っていくかっていうのが、大きなテーマになっています。「青学(せいがく)かわいい」って言われるより、「青学(せいがく)やべえ」って言われるのが僕たちの目標です。

平川:比嘉メンバーってみんな芸達者で、歌も踊りも上手な人が揃ってるんですよ。(演出の三浦)香さんは「そこはもうわかった」と。その上で「私が期待するのはヒール感、ヴィランズの空気感だから」と言われてるので、今はみんなでそこを必死に試行錯誤しているところなんです。

ーー「尖っていかないと」っていう意識。

平川:そうなんですよ。でもこんなかわいい子に挑発されても、尖れないんですよね。なんか癒されっぱなしで。

竹内:ハハハハッ(笑)。

ーー比嘉は“『テニスの王子様』唯一のヒール”と言われることもあります。

平川:はい。多分そう言われるプライドみたいなところからも怖さってきているんでしょうね。島プライドみたいなのが、きっとあるんだと思います。

竹内:最初は香さんに「青学(せいがく)は静かだね」って言われてたんですよ。確かにみんな人見知りで、特に初めの頃はあんまり自分を出せずに過ごしてたので。今はもう普通にうるさいですけどね(笑)。一番賑やかなのは桃城役の有岡歩斗くん。

竹内雄大

平川:わかる!

竹内:本当にずっとしゃべってるんですよ。でも、話しかけてきてるのかなって思ったら、独り言だったりして(笑)。比嘉もすごい和気あいあいとしてるけど、僕ら青学(せいがく)もさらにもっともっとどんどん仲良くなって、稽古場の雰囲気をより明るくできたらいいんですけど。

平川:できてるできてる。とにかくお互いにすごくいい刺激を受け合ってるよね。

竹内:はい。平川くんも言っていたけど、比嘉のみんなってダンス、歌、演技、全てにおいてすでにハイレベルな人たちが多くて、僕たち青学(せいがく)も「この人たちと戦うのか」って最初は結構圧倒されていて……。そこから始まって、今は稽古を経て自分たちなりの青学(せいがく)を見つけられるようになってきたし、個人個人のキャラの特徴を掴んだり、自分のキャラ作りがしっかりできてきているのも、比嘉の熱量に追いつくぞっていう気持ちが青学(せいがく)にあったのも大きかったと思うんです。追いつけ、追いついた、でも比嘉はまたどんどん先に行くから、僕たちもさらに先に行くぞっていう、切磋琢磨が。

平川:確かに僕らは経験者も多いですけど、青学(せいがく)はフレッシュな分、本当にみんなの伸びしろがすごくて! 昨日はこんな感じだったのに、急にここまで成長するんだっていうのが肌で感じられる。そこはもう尊敬です。比嘉は元々できる人がいるからこそ、青学(せいがく)の「負けられないぞ」っていう熱意を脅威に感じながら自分たちもどんどん成長していけて……まさに切磋琢磨。稽古場の熱量は本当にいいんです。競うだけじゃなくお互い助け合ったりしている部分もたくさんあって、本当に感謝してます。ありがとうございます。

平川聖大

竹内:僕も、ありがとうございます。

ーーちなみに今回の比嘉戦、自分なりの見どころポイントやお勧めポイントなどがあればぜひ教えて欲しいです。

竹内:僕は比嘉との試合じゃないんですけど、六角とのシーンかなぁ。やっぱり普段の試合とは違ったお互いの楽しい一面とかかわいい一面とかをたくさん見せることができて、演じていてこっちも楽しいですし、たぶん観てくださるお客様もすごく楽しんでもらえるんじゃないかと。試合中のピリピリした空気を和ませてくれる時間ですね。そこは公演でもすごく楽しみなシーンです。

平川:僕も試合ではないんですけど、大石と菊丸のシーン。大石がレギュラーから外れて、「俺たちは絶対ゴールデンペアとして全国に行くんだ」っていうあの回想シーンが入ったところで僕はめちゃめちゃ感動しました。比嘉とか青学(せいがく)とか関係なくそこで「みんなで頑張ろう」ってなりましたから……すごく勇気づけられるシーンです。

ーー学校の枠を超えテニス少年として、スポーツマンとして、また、表現者として分かり合える感覚、素敵ですね。では最後にあらためて、公演を待ち侘びているお客さまにメッセージをお願いします。

平川:「今までのテニミュ4thシーズンとは違うぞ」っていうのはまず第一に伝えたいことです。みんな青学(せいがく)11代目を超えられるような素敵な新青学(せいがく)なので、そこも大いに期待していただければ、と。そして、比嘉の強さと怖さにもぜひ期待していてほしいです。お客さまも覚悟して全国大会、観に来てください!

竹内:僕たち新青学(せいがく)の初めての本公演。稽古に入ったときは歌もダンスもお芝居も、正直まだまだ足りない部分がたくさんあったんですけど、いろんな人に支えていただき、僕たちはどんどんどんどん成長していっています。そして、カンパニー全体もどんどんどんどん成長し続けています。本番ではもう絶対にものすごくいい試合ができると確信しています。お客さまもめちゃめちゃ期待していてほしいです! 劇場でお会いしましょう。

イープラスでは<イープラススペシャルデー>を開催します! おふたりにはイープラスポーズをしていただきました!

取材・文=横澤由香    撮影=荒川 潤

公演情報

ミュージカル『テニスの王子様』4thシーズン 青学(せいがく)vs比嘉
 
原作 許斐 剛『テニスの王子様』(集英社 ジャンプ コミックス刊)
 
脚本・作詞・演出 三浦 香
音楽 坂部 剛/Yu(vague)
振付 遠山晶司(梅棒)/YOU
 
主催 テニミュ製作委員会
協賛 ファミリーマート
 
出演 <青学(せいがく)>
越前リョーマ役:竹内雄大、手塚国光役:寺田友哉、大石秀一郎役:藤本力翔、
不二周助役:橋本勇大、乾 貞治役:世良大雅、菊丸英二役:長嶺龍汰、
河村 隆役:坂上翔麻、桃城 武役:有岡歩斗、海堂 薫役:渡邊 樹、
堀尾聡史役:大山蓮斗、加藤勝郎役:加藤央睦、水野カツオ役:中川湊斗
 
<比嘉>
木手永四郎役:二階堂 心、甲斐裕次郎役:益川和久、平古場 凛役:桜井 一、
知念 寛役:坂田大夢、田仁志 慧役:平川聖大、不知火知弥役:高岩芯泰、
新垣浩一役:津山晄士朗、早乙女晴美役:鷲尾 昇  ※田仁志 慧の「慧」は旧字体
 
<不動峰>
橘 桔平役:熊沢 学
 
<六角>
葵 剣太郎役:宮脇 優、佐伯虎次郎役:松永有紘、黒羽春風役:桐田伶音、
天根ヒカル役:栗原航大、樹 希彦役:森下紫温、木更津 亮役:岸本舜生、
首藤 聡役:中嶋 健、オジイ役:うじすけ
 
<立海>
真田弦一郎役:速川大弥、柳 蓮二役:梶山武雅、柳生比呂士役:中山清太郎
 
<テニミュボーイズ>
徳田海斗、樋口明志
 
【公演日程・会場】 
東京公演 2025年1月11日(土)~1月19日(日)日本青年館ホール
大阪公演 2025年1月25日(土)~2月2日(日)梅田芸術劇場 メインホール
東京凱旋公演 2025年2月8日(土)~2月15日(土)TACHIKAWA STAGE GARDEN
 
料金 7,800円(全席指定/税込み)
 
一般発売日 2024年12月8日(日)10:00~
 
<イープラススペシャルデー>
日程:2025年1月26日(日)
会場:梅田芸術劇場メインホール(大阪府)
開演:17:30~

【手数料0円】一般発売
受付期間:2024/12/8
10:00~2025/1/2617:30

<イープラススペシャルデー>ならでは
★カーテンコールで出演者からご挨拶を予定
★公演ポスター(非売品)を来場者の中から抽選でプレゼント 
※特典内容は状況により変更する場合があります


イープラススペシャルデーのは【こちら】から
 
 
お問合せ ネルケプランニング  https://www.nelke.co.jp/contact/
 
公式サイト https://www.tennimu.com/
テニミュ・モバイル https://sp.tennimu.jp/
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