開催迫る!A.ラップ創設のブロードウェイ巨大イベント

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2016.1.18
公式サイトのスクリーンショット

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『レント』や『ハミルトン』のスターに会える

来たる1月22日(金)から24日(日)の3日間、NYはマンハッタンの中心部に位置するホテル「ヒルトン・ミッドタウン」にて、『BroadwayCon』なる大規模イベントが開催される。“ブロードウェイと演劇ファンのためのコンベンション”、要するに“コミコンの演劇版”ということらしいのだが、そもそもコミコンに行ったことがないので正直、日本版妄想は膨らまない。だが、ゲストがあまりに豪華なのと、開催に至った経緯がミュージカルファン的になかなかにムネアツなので紹介させていただきたい。

イベントの内容は、キャストやクリエイターが作品の創作秘話などを語るパネルトーク、ブロードウェイ俳優によるコンサート、ワークショップ、サイン会、撮影会、レア物が買えるマーケットなどなど。連日さまざまな企画が朝から夜中まで同時多発で行われるなかから、日本でも馴染みのある演目や俳優に関するものをいくつかピックアップすると──。

1月22日(金)
▼13時:『春のめざめ』パネルトーク/レベッカ・ルーカー(『オペラ座の怪人』クリスティーヌ役)マスタークラス
▼14時:『王様と私』パネルトーク
▼15時半:サプライズゲストによるオープニングショー
▼17時:『ハミルトン』パネルトーク(リン=マニュエル・ミランダら登場)
▼19時半:『レント』パネルトーク(アダム・パスカルアンソニー・ラップら登場)
▼21時半:アンソニー・ラップケリー・バトラーらによるコンサート

1月23日(土)
▼10時:アンソニー・ラップ撮影会/『ハミルトン』ダンスワークショップ
▼11時:『屋根の上のヴァイオリン弾き』パネルトーク/ジョナサン・グロフ撮影会/アンソニー・ラップマスタークラス
▼12時:ジョナサン・グロフサイン会/演出家パネルトーク(『エニシング・ゴーズ』のキャスリーン・マーシャルら登場)
▼13時:衣裳デザイナーがコスプレイヤーの質問に答えるQ&A
▼15時:アンソニー・ラップサイン会
▼23時:ニック・アダムスジェレミー・ジョーダンらによるキャバレーショー

1月24日(日)
▼10時半:『ヘアスプレー』ダンスワークショップ
▼11時:ハンター・ベル&ジェフ・ボウエン(『[タイトル・オブ・ショウ]』)撮影会
▼12時:『サムシング・ロッテン!』パネルトーク/ハンター・ベル&ジェフ・ボウエンサイン会
▼13時:ドラマSMASHをプロデューサーのジョシュア・サフランが生解説(ジェレミー・ジョーダンら登場)
▼15時:ジェレミー・ジョーダン&ジョシュア・サフランサイン会
▼17時:サプライズゲストによるクロージングショー

ほかにも、技術スタッフやプロデューサー、批評家によるパネルトークがあったりと、演劇という業界をまるっとカバーしているような印象のこのイベント。それだけにもちろん代は高価で、3日間通し券は$250(約29,000円/既に完売)、1日券が$95(約11,000円)、マーケットにしか入場できない1日券でも$50(約5,900円)となっている。

出待ちファンから共同創設者に

この『BroadwayCon』の創設者のひとりに名を連ねているのが、『レント』マーク役オリジナルキャストとして知られるアンソニー・ラップ。昨年2月にPLAYBILL.COMに掲載されたインタビューによると、開催に繋がる出会いがあったのは彼が同作に出演中のことだというから、20年ほど前になるだろうか。後に共同創設者となるメリッサ・アネリが『レント』のファンで、出会ったきっかけは何と“出待ち”だったのだという。

「出会った時のメリッサはまだ16歳。当時はまだ出待ちが盛んではなく、数人しかいないことも多かったから、一人ひとりとコミュニケーションをとることができたんだ」とラップ。憧れのスターとすっかり仲良くなったアネリはその後、『ハリー・ポッター』現象に関する本を著し、同作のファンイベント『LeakyCon』のオーガナイザーに。後に『GeekyCon』に形を変えたこのイベントに来場したラップに、アネリとビジネスパートナーが声をかけ、3人で『BroadwayCon』を開催するに至ったというわけだ。

10代の頃に出待ちをしていた役者と、こんなに大規模なイベントの共同創設者になれたなんて、アネリのファン冥利を思うと、何だかこちらまで胸が熱くなってしまったのだった。

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