"認知度の低さ"を再確認する異例の番組スタート、くやしさ糧に武道館へ挑むGENIC金谷鞠杏&雨宮翔「ファンに恩返ししたい」
GENIC 金谷鞠杏、雨宮翔
avexのDNAを継承する男女7人組ダンス&ボーカルグループ・GENIC初の冠番組『GENIC hour』(毎週木曜深夜24時59分〜)が、読売テレビでスタートした。モデルも務めるダンス&ツッコミ担当の雨宮翔と『ミス・ワールド2020』日本代表にも輝いたオシャレ番長の金谷鞠杏にインタビュー。番組収録の感想や意気込みはもちろん、11月5日(水)に開催を控えるグループ初の日本武道館公演『GENIC 5th Anniversary Live at 日本武道館』への想いを語ってくれた。コロナ禍でのデビュー以来、様々なことを乗り越えて7人で夢を紡ぎ、たどり着いた現在地。大阪のテレビ番組を起点に、彼らの魅力がさらに世に広まっていくのが楽しみになる取材となった。
GENICの良さや熱量、感情が番組を通してより伝われば(雨宮)
『GENIC hour』は「GENICがさらなる高みを目指すため、歌唱力、ダンス力、バラエティ力など、アーティストとして必要な要素をスキルアップするべく様々なミッションに挑戦する」番組。MCをつとめるのは、人気マルチタレント・朝日奈央とお笑いトリオ・トンツカタンの森本慎太郎というゴールデンコンビだ。
取材は実に和やかな雰囲気でスタート。まずは、初の冠番組が決まった時の想いと意気込みについて雨宮は「最初は単純に嬉しかったのですが、同時に緊張や責任が生じて、より気を引き締めていかないとなと思いました。今年は武道館を控えているので、番組を観てくださる方に、僕らの良さや熱量、感情がより伝われば」と、番組への姿勢を語る。また「僕らが奮闘するストーリーを1回でも観ていただきたいです」と自信を覗かせた。
一方、金谷はスタッフから突然「(番組が)決まりました!」と報告され驚いたと振り返る。「武道館が決まったとはいえ、駆け出しの私たちに時間をかけてくださるのは当たり前じゃないので、いただいたチャンスひとつひとつに感謝して、大事にしていきたいです」と気を引き締めた。
MC・朝日&森本との化学反応
MCの朝日と森本からも、大いに刺激と影響を受けているようだ。金谷は「バラエティは特に対応力が必要。朝日さんも森本さんも、テレビで見ない日がないくらいの方々。そんなお二方からは勉強させていただくことばかりです。歌とダンスは自分で練習できるけど、トークは難しくて。短い時間の中で簡潔にパンチのあるワードを言ったり、本当にすごいです」と実感を述べて、「私たちもそのテンポに追いついて、「自分ならどう答えるか」を考えて、どんどん自分を出せるように頑張らなくちゃ」と、意欲を見せた。
実は、MCにトンツカタンの森本を推したのはお笑い好きのリーダー・西本茉生だそう。「GENICのメンバーは、一見しただけでは個性が伝わりづらいところがあって。でもMCのお二方は、的確なツッコミでメンバーの良さをグッと出してくださる。その瞬間をたくさん目撃したので、化学反応が面白いなと思いました」(金谷)と持ち前の観察眼を発揮しつつ、MC陣へのリスペクトを示していた。雨宮も「うちのリーダーは基本、後ろで「任せろ」と見守ってくれるスタンスなのに、番組では前に出て引っ張ってくれる瞬間が多くて新鮮でした」と収録を振り返った。
番組での挑戦で見せた、ダンスをする喜びとメンバーの絆
GENIC 雨宮翔、金谷鞠杏
記念すべき初回放送では、先輩アーティストであるDa-iCEの工藤大輝や、GENICの振付も担当するs**t kingzのshojiがコメントを寄せるなど、メンバーは大喜び。冠番組の華々しいスタートに感激していたが、現実はそう甘くはなかった。
街頭インタビューの結果、銀座のマダム、秋葉原のアニメ好き、新大久保のK-POPファンなどではGENICのことを「1ミリもしらない層」がいると判明。これに関して雨宮は「逆にチャンス」と頼もしい回答。金谷も「逆に火がついて「どうしたら知ってもらえるかな」と考えるようになりました。私たち、GENICを知ってもらうと絶対好きになってもらえる自信は、多分7人全員がある。だからこそライブに来てほしいし、知ってほしい。番組も「良く見せよう」ではなく、ありのままの自分たちを出すことで好きになってもらえるように頑張っています」と笑顔を見せた。
第3〜4回に「ワールドえぐダンス」として7人に課せられたのは、「世界的激ムズダンス」の振付を動画のみで覚え、1週間後の番組収録で披露せよというダンスミッションだった。課題曲はs**t kingzの「Get on the floor」。shoji(s**t kingz)曰く、この曲は「身体が壊れるくらい激しく踊りたい衝動に駆られて作った曲で、高低差と細かな振付の、体力的にもハードなダンス」とのこと。
初めてのフロアダンスに大苦戦した金谷は「1週間の中で実質練習できたのは5〜6時間。短い時間で振りを習得してパフォーマンスのクオリティーを上げることは、アーティストとしても必要だなと思いますし、自信を持ってパフォーマンスできる表現の仕方をさらに模索したいなと思いました。若干悔しさもありつつ、でも達成できた喜びのある回になりました」と振り返り、「ミッションに取り組むうちにメンバーの絆がすごく深まっていったところも魅力のひとつ」と紹介した。今後も様々な挑戦を続けていく彼ら。一体どんな姿を見せてくれるだろう。
「一発ギャグがほしい」大阪の番組でやってみたいこと
雨宮翔
歌やダンス以外で番組でチャレンジしたいことについて、雨宮は「スポーツ系」と回答。「メンバーでバスケ、野球、サッカーみたいなスポーツをやったことがないので、レジャー施設で身体を動かしながら競い合う企画をやってみたい」という意見には金谷も「以下同文です(笑)」と同意していた。
金谷は「私はパズルや手芸、陶芸みたいな手先を動かすことが好きなので、日本の伝統工芸の歴史や職人技に触れて一緒にやるのはすごく楽しそう。あとはお菓子の家作りとか、ちょっとしてみたいです(笑)」とはにかんだ。
さらに雨宮は「一発ギャグ」が欲しいと発言。グループ内ではツッコミ役が多いそうだが「僕、割とボケたがりというか。インスタライブをする時や、1人で発信をしている時はボケるんです。ただネタはなくてその場でふざけるタイプなので、何かネタが欲しいなと思ってます」と、お笑い力も高めたいと気合いを見せた。
日本武道館ライブは、感謝のステージにしたい(金谷)
金谷鞠杏
話題はデビュー5周年で迎えるキャリア初の日本武道館ライブへ。金谷は武道館に向けて、Xで「新規のファンの方を獲得していきたい」と意気込みを発信していた。幅広い世代のファンに武道館に来てもらうため、どんなことを考えているのか。
「これまで『GENEX』(2020年5月)、『Ever Yours』(2022年7月)、『N_G』(2024年3月)と、GENICの頭文字を取ってタイトルをつけたアルバムを出して、楽曲もどんどん増えてきています。私も翔とよくライブを観に行くんですけど、ライブに行くまでの気持ちや過程も知っているからこそ、「絶対にお客さんの目線に立った作り方をしよう」と思っています。武道館ではどのタイミングでGENICを好きになっても、それこそ『GENIC hour』で好きになって聴いてくれた方も楽しんでもらえるセットリストの作り方をしています」と、ファンに寄り添ったライブ作りを進めていると話してくれた。
雨宮は、番組やグループの認知度を高めるため、発信に力を入れたいと語る。「SNSで拡散されたら目に入ると思うんですけど、結局それには運もある。ほんとに勝負というか、運も引き寄せていかないといけないし、移り変わりが速い世の中なので、それぞれがそこに対応していかないと置いていかれてしまう。幅広い方に見てもらうには、SNSやYouTubeでしっかり発信していかなきゃいけない時期だと思うので、SNSをもっともっと頑張りたいなと思います」と自身の考えを述べた。
加えて「武道館は一夜限りのライブなので悔いなく、余すことなく出し切りたいです。「これがGENICだ」という、GENICにしか出せないライブエンターテイメントを見せたいですね。皆さんの心に印象付けるライブパフォーマンスにしたいので、強い意志を込めた5thアニバーサリーライブになると思います」と力強く口にした。
一方の金谷は、武道館が決まった時、嬉しさと不安があったと明かす。「ずっと武道館を目標にしてきたからこそ、「武道館が終わった後の気持ちはどうなるんだろう」というのが漠然と不安だったんですけど、武道館の先には、7人全員で5大ドームツアーを完走したいという夢があって。武道館はそこへの通過点であり、大切なステップでもあるので、より感謝のステージにしたいです。私たちもデビュー当時から環境も変わり、求められる基準が上がっていくのが怖さでもある。だからこそ感謝を忘れずに、毎日それをちゃんと実感して、歌って踊って積み上げることを大切にしたいなというのは、今のリアルな気持ちです。武道館ソールドアウトの目標も掲げているので、応援してくれた人たちに「応援してて良かったな」と思ってほしいですし、恩返しをする公演になればいいなと思います」と熱く意気込んだ。
無限大の可能性と、秘めたポテンシャル
改めて、GENICの可能性は何だろうか。雨宮は「無限大ですね。今年デビュー5周年を迎えましたが、まだ成熟していない時だと思うので、だからこそパフォーマンス面も含めて、まだまだ得なきゃいけないものはたくさんあると自覚しています。色んな人に僕らを知っていただきたいので、それぞれが人としてもアーティストとしても(心に)刺されるようになっていきたいと思います」と真剣な表情を見せる。
金谷は「メンバーを見ていて思うのは、ポテンシャルが高いなって。今全員が個人活動をしていて、例えば楽曲制作をしてる2人(小池、西澤)だと、ちゃんと音楽のルーツがあって、自分が「今どこを目指したいか」がすごく明確。敦貴くんはお芝居を、優良梨ちゃんはモデルをしていて、私と翔と茉生くんはずっとレッスンを受けながらお芝居をやってきて。茉生くんは舞踊で伝統芸能に足を踏み入れて「人生観に繋がる学びを得た」と言っていたり、翔は初舞台・初主演で立て続けに舞台に出たり、私も映像のお芝居をしたいなと思っていて。個々で掴めるチャンスをちゃんと掴んで、グループに還元していく。でもそれはグループがあるからできる活動だということを、武道館を前にして冠番組が始まったこのタイミングで再認識することで、もっとできることが広がるんじゃないかな」と未来を見据えた。
デビューから5年を経て、GENICの強みも変化した。他のグループと比べてしまい「自分たちの強みは何だっけ?」と迷ったフェーズもあった。金谷が「私たちには私たちの歴史があって、理想と現実のギャップに悩んで葛藤したけど、誰も欠けずにここまで来れた。ファンの皆さんに「絶対売れるから大丈夫」「続けてくれてありがとう」という言葉をもらって活動を継続して、こうやって冠番組ができるようになりました」と語ってくれたように、積み重ねた歴史と絆を武器に、7人はこれからも夢に向かって走っていく。
今後もGENICの底知れぬ可能性が『GENIC hour』によって明らかになっていくはず。ぜひ楽しみにしていよう。
取材・文=久保田瑛理
放送情報
【放送】 毎週木曜深夜24時59分~25時29分放送、関西ローカル
【番組ホームページ】
https://www.ytv.co.jp/genichour/
【番組公式SNS】
X:https://x.com/genichour
Instagram: https://www.instagram.com/genichour/
【見逃し配信】 放送後 TVer、ytv MyDo!にて無料見逃し配信
【有料配信】 DMM TV、FOD、Hulu、U-NEXTにて配信
【出演】
GENIC
MC:朝日奈央、森本晋太郎(トンツカタン)
ライブ情報
2025年11月5日(水)開場17:30/開演18:30
【指定席】¥9,900-(税込)
※3歳以上有料。3歳未満のお子様はひざ上鑑賞の場合のみ入場無料。(ただし、お席が必要な場合は有料となります。)
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対応のスマートフォンの詳細は下記【
※理由の如何を問わず、