『天使にラブ・ソングを』森公美子&蘭寿とむインタビュー!

インタビュー
舞台
2016.1.28
森公美子・蘭寿とむ 撮影=平田貴章

森公美子・蘭寿とむ 撮影=平田貴章

大ヒット映画を元にロンドンで初演され、2014年に日本初上陸を果たしたミュージカル『天使にラブ・ソングを~シスター・アクト~』。歌うことの尊さと喜びを見事なまでに体現し、各方面から絶賛を浴びた本作が、この5月から早くも再演される。1月18日、キャスト7名と演出家を迎えて行われた製作発表の模様と、Wキャストで主人公デロリスを演じる森公美子&蘭寿とむのインタビューを併せてお届け!
 
 

記者会見&ミュージカルナンバー披露レポ

『天使にラブ・ソングを~シスター・アクト~』製作発表

『天使にラブ・ソングを~シスター・アクト~』製作発表

製作発表で何より印象的だったのは、全員の言葉から滲む、「素晴らしい作品だからぜひ多くの人に観てほしい!」という心からの想いだ。まず初演からの続投となるメンバーのコメントから紹介すると、「好きなシーンを思い出すと今も泣けてくる(と実際に落涙)」(森公美子)、「この作品を面白くないと言った人に会ったことがない!」(石井一孝)、「山田さんの演出のおかげで海外版にも勝る日本版になった」(大澄賢也)、「全ての場面が、独立してそこだけで勝負できるほど素晴らしい」(鳳蘭)。演出の山田和也もまた、「エンターテインメントの全てが最高のクオリティで詰まっている」と最大の賛辞を寄せる。 
 
そしてこの再演から新たにキャスティングされたメンバーも、作品愛では負けていない。「お話をいただいた時、こんな素晴らしい作品に主演させていただけることに、驚きと共に大きな喜びが湧き上がりました」(蘭寿とむ)、「2回観て、泣けて笑って最高だと思った作品にまさか自分が出られるとは!」(石川禅)、「自分が出ていないのが悔しかったからオファーをいただいて嬉しかった」(今井清隆)と、参加できる喜びをそれぞれに爆発させた。 
 
大澄賢也・石川禅 撮影=平田貴章

大澄賢也・石川禅 撮影=平田貴章

蘭寿とむ 撮影=平田貴章

蘭寿とむ 撮影=平田貴章

会見後には、カーティス役をWキャストで演じる大澄と石川が≪♪あいつを見つけたら≫を、蘭寿デロリスが≪♪シスター・アクト≫を、そして最後にはキャスト7名とオーディエンス約150名が≪♪レイズ・ユア・ヴォイス≫を熱唱!受付で配られたというアフロのカツラを被ったオーディエンスは皆ノリノリで、なかには自前の修道服に身を包んで参加していたツワモノも。キャストからもスタッフからも、そして観客からも愛される作品であることが、改めて伝わる製作発表となった。 
 
『天使にラブ・ソングを~シスター・アクト~』製作発表でのダンス 撮影=平田貴章

『天使にラブ・ソングを~シスター・アクト~』製作発表でのダンス 撮影=平田貴章


 

森公美子&蘭寿とむインタビュー!

森公美子・蘭寿とむ 撮影=平田貴章

森公美子・蘭寿とむ 撮影=平田貴章



「“誰がいい”ではなく“作品がいい”と言われるのがいちばん!」(森公美子)
森公美子 撮影=平田貴章

森公美子 撮影=平田貴章

――初演は本当に素晴らしかったです!出演されていた森さん、ご覧になった蘭寿さん、それぞれのお立場から舞台を振り返っていただけますか?
 
 一からのスタートだったので、皆さんと一緒に手探り状態で初日を迎えて、幕が開いてからも修正を繰り返しながら作り上げた思い出があります。稽古開始が13時でも朝の10時にはみんなで集まって、振付や歌の稽古をしたり、セリフを変えてみようって相談をしたり…。何しろ、皆さんが本当に一生懸命でしたね!
蘭寿 初演にはやっぱり、産みの苦しみがあるんですね。観る側としては、とにかく感動するし楽しいし一緒に踊れるし(笑)、本っ当にハッピーな舞台だと思います。昨年の招聘公演を観た時は、自分がデロリス役を演じることがもう決まっていたので、「楽しいけど緊張する」というよく分からない居方になってしまったんですけど(笑)。
 初演のデロリス役は、瀬奈じゅんさんと私とのWキャスト。Wキャストというとバチバチっとしてるイメージがあるかもしれないけど、もう本当に助け合い助け合いだったんですよ。「誰がいい」「何がいい」じゃなくて、「作品がいい」って言われるのがいちばん嬉しいこと。それに相手役の方にとっても、私たちの間で意思統一ができていたほうがリアクションしやすいと思って、いつも隣に座って話し合っていました。
蘭寿 そういうふうに作っていかれてたから、カンパニーの一体感が伝わる舞台になっていたんですね。今のお話を伺って、すごく納得するものがあります。
 (唐突に)蘭寿さん、横顔カッコいいね。
蘭寿 え、いきなりですか?(笑)
 横から見てて、カッコいい~!とか思っちゃった(笑)。
蘭寿 あ、ありがとうございます(笑)。
 
――では、今回のご出演が決まった時のお気持ちは?
 
 「早く決まって良かった」って(笑)。というのは、初演の公演中から既に、再演を望む声が上がっていたんですよ。後半はもう本っ当にチケットが取れなくて、母が「もう一度観たい」と言ってたんですけど、私でさえ取れなくて。だから私としては、体力が続く限りはやらせていただきますけど、もう意外とトシなんで(笑)、再演するなら早めにっていう思いがあったんです。
蘭寿 私は、自分が携われることを本当に幸せに思う一方で、やはりプレッシャーもすごく感じました。それは今も同じなんですが、ただ決まった以上は、最高のものを作り出したいなと思っています。意気込みだけはあるんです、もう空回りするぐらい(笑)。
 心配しなくても大丈夫ですよ~。“らんとむ”ならもう、全然大丈夫!
蘭寿 はい、“らんとむ”、頑張ります(笑)。
 蘭寿さんがデロリス役って聞いた時、ピッタリだと思ったんです。すごくサッパリしてるんだけど、可愛らしい女性の一面もあったりして、しかもカッコいいでしょう?
蘭寿 そんな風に言っていただけるなんて…!
 それに蘭寿さん、ブロードウェイでデロリスを演じた方に似てらっしゃるんですよ。私はね、ドイツで演じた、ちょっとふっくらした方に似てるんですけど(笑)。だから日本では、ヨーロッパ系とアメリカ系、両方のデロリスが見られるんです(笑)。
蘭寿 あははは!お得ですね(笑)。
 蘭寿さんが入ってこられたことで、『シスター・アクト』のまた新しい顔を発見できるような気がして、すごく楽しみですね。
 
「いぃ~曲だなあ!と思った気持ちを大切にして歌いました」(蘭寿とむ)
蘭寿とむ 撮影=平田貴章

蘭寿とむ 撮影=平田貴章

――現時点で、お二人それぞれが思い描くデロリス像とは?
 
 初演の時は、観ている方が自分との共通点を見つけられるデロリスを作れたらなあ、と思っていて。ある有名なシェイクスピア俳優が、「キャラクター俳優とは自分のキャラクターを持っているのではなく、ハムレットをやってもリア王をやってもその役にしか見えない人のことだ」と言っていたんです。私はこの体型ですから(笑)、何をやっても森公美子にしか見えないかもしれないですけど、だからこそ、心が変わっていく様子を見ていただきたいなって。公演中にも色々な発見があって、それをノートに書き記していたので、今回はそれをちょっとずつ実践していきたいですね。
蘭寿 そういう思いで作っていらしたんですね。もともと本当にピュアなものを持っていらっしゃる森さんが、心の機微を細かく表現なさったからこそ、観ている側の心が動いたのだと改めて感じます。私は、まだ作り込めていないので、パワフルななかにキュートな一面も見せられたら、と漠然と思っているぐらいで…。
 まだこれからだよね。稽古に入って、共演の人たちのタイミングとか色々なことを知るなかで、蘭寿さんのデロリスが出来上がっていくんだと思いますよ。
蘭寿 そうですね、本当にこれから。もう、やるしかない!と思っています。
 
森公美子・蘭寿とむ 撮影=平田貴章

森公美子・蘭寿とむ 撮影=平田貴章

――そんななかで、製作発表では早速にもデロリス役としての歌声を披露されました。
 
蘭寿 緊張しました! でも楽屋が一緒だった森さんが、「声出していいからね」と言ってくださって、一緒に口ずさんでくださったりもして。
 「何回でも歌って!」ってね(笑)。蘭寿さんは今、別の作品の本番中でしょう?そんな時に歌うってすごく大変なことなのに、ちゃんと歌ってらしたからすごいなあ~って。
蘭寿 いえいえ、そんな…。でも曲を聴いた時に、「いぃ~曲だなあ!」って本っ当に思ったんですよね。「みんながいたから自分が変われた」という歌詞にも共感できるところが大きかったので、そこを大切に歌えたら、と思って歌いました。
 もう完璧でしたよ!
蘭寿 何をおっしゃるんですか、やめてください(笑)。
 舞台ではこの歌に入る前に、もうひとつ歌があるんですよ。蘭寿さんの今日の歌い方には、その前の歌の気持ちもちゃんと入っていて、本当にえらい!と思いました。
蘭寿 それは多分、昨日、初演の映像を見てきたおかげです。
 本当?私は怖くて、自分の映像をまだ見られていないんですよ。
蘭寿 そうなんですか?私は何度も見させていただいてます。昨日も見て、また感動してきたばかり(笑)。
 
――本当に、何度観ても感動する作品です。ミュージカル入門編としてもピッタリだと思うので、最後にぜひ、ミュージカル未経験の方に向けたメッセージをお願いします!
 
 観た人の心に、チケット代以上の心の豊かさと、笑顔と、そしてハッピーな気持ちを残せる作品です。いらしていただければ、必ず良さを分かっていただけるはず!ミュージカルがお嫌いなタモリさんのような方にも、ぜひいらしていただきたいですね(笑)。
蘭寿 本当に、帰りには「観に来て良かった!」と必ず思える作品ですので、そこだけは信じていただいて。ミュージカルをまだ観たことのない方にも、きっと堪能していただけると思いますので、ぜひ劇場に足をお運びください!
 初日が5月だから、五月病になりかけてる方にもオススメですよね。落ち込んでいても、これを観たら絶対パワーアップしますよ~。
蘭寿 ああ、そうですね!皆さんきっと、気づいたらノリノリで一緒に踊っていると思います!(笑)
 
森公美子・蘭寿とむ 撮影=平田貴章

森公美子・蘭寿とむ 撮影=平田貴章


文=町田麻子 撮影=平田貴章
 
公演情報
ミュージカル『天使にラブ・ソングを~シスター・アクト~』

■出演:
森公美子・蘭寿とむ[Wキャスト]、 
石井一孝、大澄賢也・石川 禅[Wキャスト]、 
今井清隆、鳳 蘭 ほか
■音楽:アラン・メンケン
■歌詞:グレン・スレイター 
■脚本:チェリ・シュタインケルナー&ビル・シュタインケルナー 
■演出:山田和也
■公式サイト:http://www.tohostage.com/sister_act/

<東京公演>
■会場:帝国劇場
■日程:2016/6/5(日)~2016/6/14(火)
※e+貸切座席選択プラス 先着先行受付:
2016/1/22(金)12:00~2016/2/21(日)18:00

<大阪公演>
梅田芸術劇場メインホール
2016/7/2(土)~2016/7/3(日)
※他に名古屋、岩手、札幌、仙台、福岡、浜松、松本でも公演あり。

 
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